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第10話 君よ 笑顔のままで

■ストーリー
意識を失った直江は、学生時代に痛めた腰椎のせいにした。9話で倫子は「先生の言うこと信じますから、何でも言ってくれますか」と頼んでいた。それに対し直江も「そうしよう」と答えていた。
「君と旅行に行きたいからだ」「僕のことは何でも君に話すと約束した」と言う直江を、倫子は信じることにしたようだ。既に倫子は直江の嘘の中に入っている。。。
倫子は1話から直江の様子がおかしいことは知っているし、彼が何か苦悩を抱えていることも気づいている。大量のレントゲン写真も見ている。
『先生は否定していたけれど、本当に大丈夫なんだろうか』という気持ちが心の底にあったはずだ。
直江に否定されればそれを信じ、彼の嘘の中に入っていく。それは直江が望んだことだから、倫子はよく『騙されてあげたね』とほめられるべきかもしれない。

三樹子には「すまなかった」と言い、小夜子には「ありがとう」と言う。そして倫子には「僕はいつも君と一緒にいる」と言った。
彼は北海道に行く前にあのビデオレターを撮っていた。その中ですべてを告白し、悲しみにくれているだろう倫子に「泣かないで」「愛してる」と言った。
あのビデオレターは倫子が最後に見る直江の姿だけど、直江が倫子に言うのは北海道での言葉が最後だ。
だから「僕はいつも君と一緒にいる」「君のそばにいるから」というのが直江の本当の遺言。最後の思い。
ビデオレターにはない、本当に自分の口で彼女に対して言った言葉。
もちろん、本当のことは言えない。真実はビデオレターで知らせることにしている。だけど、言っておきたい。そんな思いから出た言葉。
【消えいく僕だけど、君のそばにいるよ。だから悲しまないで。僕は君と出会えて幸せだったんだから】

■感想
直江先生が自殺したのは始まって30分ほどしてから。そのとき時計を見て確認した私は、「まだ半分残ってるのに直江先生はもう出てこないの?」と思った。それはあんまりだわ、と思ったら、後半のビデオレター。そういうオチなのね。
ビデオレターとは。。。予想していなかった。原作は手紙だったし。時代を考えれば妥当かなと思う。『僕のことはなんでも君に話す』と約束していれば、自分の口から話したいと思うだろう。
ただ、あの映像はなぁ。「倫子が見た画面だ」と言われても、そこまで臨場感にこだわるかな。臨場感に感動するより、「もっときれいな映像で見せて」と思う方が先だった。

「泣きの竹内」とでも命名したいくらい、彼女は泣く演技が上手だ。病室で泣く演技はすごかった。首筋まで涙が流れていた。あれは天性のものなんだろうなぁ。
それから、ビデオレターで直江先生の「君はきれいな目をして」という言葉で映された彼女の泣き顔。大きな瞳。やはり志村倫子にぴったりだ。

■ツボ
支笏湖のコテージのシーンは。。。私は「中居くん」に見えてしまった。前髪をおろしていても、そこに苦悩が感じられれば直江先生に見えるんだけど、あの場面はただ「美しい二人」という映像だったので、直江先生には見えなかったなぁ。倫子も髪型が違っていたし。すっごく素敵なシーンだったことは確かなんだけど。

それにしても、二人で一緒に見ようと言って立ち上がるようにも思えないし、どちらかが先に起きて見ていたのかなぁ。とすると、やっぱり直江先生が先に見ていたのかもしれない。
彼は病気が分かってからはあまり眠れなかったのではないだろうか。多分女性と一晩過ごすこともなかっただろう。激痛がいつ襲ってくるかも分からない。
ただ、倫子とは朝まで一緒にいる。7話のときは直江先生は先に起きたが、8話のときは病院でのこともあって、朝寝坊していたみたいだ。もしかしたら安らかに眠ることができたのはこのときだけかもしれない。

支笏湖に泊まった夜。おそらく彼は一睡もしていない。自分の人生を思い、隣りで幸せそうに眠っている倫子の寝顔を見て、一晩を過ごしたのだと思う。
夜が明けていく支笏湖を見つめている直江。 その直江に倫子が毛布をかける。そして二人で『同じものを見て同じことを感じる』。
二人で見ていたものは支笏湖。同じものを見ていたのは本当だけど、同じことは感じていたのだろうか。何を感じていたんだろう。「二人でいることの幸せ」かな?
直江先生は「二人でいることの幸せ」だけを感じていたんじゃないかもしれないけど、あのとき確かに二人は支笏湖を見て二人でいることの幸せを感じていたんだと信じたい。
ここのところ、私が考えた最後の夜はこんな感じ

最後にどうしても言いたい! あのラスト倫子がボートに乗っている手前の花は、ちょっといただけない。いかにも「今植えました」って感じ。ちょっとコケた。

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