虚言の国 アメリカ・ファンタスティカ(ティム・オブライエン著) |
発行 |
単行本2025/2/28、電子版2025/2/28 |
備考 |
訳者あとがき「嘘が猛威を振るう国で」 |
哀しいカフェのバラード(カーソン・マッカラーズ著) |
発行 |
単行本2024/9/25、電子版2024/9/25 |
備考 |
訳者あとがき |
フィッツジェラルド10 傑作選(スコット・フィッツジェラルド著) |
発行 |
単行本2023/11/25、電子版2024/2/29 |
備考 |
訳者あとがき |
遠い声、遠い部屋(トルーマン・カポーティ著) |
発行 |
単行本2023/7/30、電子版2023/8/2 |
備考 |
訳者あとがき「あるいは育ちすぎた少年」 |
世界で最後の花(ジェームズ・サーバー著) |
発行 |
単行本2023/5/30、電子版2023/6/14 |
最後の大君(スコット・フィッツジェラルド著) |
発行 |
単行本2022/4/10 |
備考 |
「最後には負けるとわかっていても……」訳者あとがき。 |
「グレート・ギャツビー」を追え(ジョン・グリシャム著) |
発行 |
単行本2020/10/10 |
備考 |
訳者あとがき |
心は孤独な狩人(カーソン・マッカラーズ著) |
発行 |
単行本2020/8/25、文庫2023/10/1、電子版2020/8/27 |
備考 |
訳者あとがき |
ジュマンジ(クリス・ヴァン・オールズバーグ著) |
発行 |
単行本2019/12/9 |
はぐれくん、おおきなマルにであう(シェル・シルヴァスタイン著) |
発行 |
単行本2019/11/11 |
備考 |
訳者あとがき |
スタン・ゲッツ 音楽を生きる(ドナルド・L・マギン著) |
発行 |
単行本2019/8/25 |
備考 |
『叙情と悪魔』訳者あとがき |
ある作家の夕刻 フィッツジェラルド後期作品集 |
発行 |
単行本2019/6/10 |
備考 |
訳者のあとがき。各作品の冒頭に簡単な解説。 |
わたしのおじさんのロバ(トビー・リドル著) |
発行 |
単行本2018/12/3 |
備考 |
訳者あとがき(別刷) |
巨大なラジオ/泳ぐ人(ジョン・チーヴァー著) |
発行 |
単行本2018/11/30 |
備考 |
まえがき「ジョン・チーヴァーの世界」。「解説対談 村上春樹×柴田元幸『小説に大事なのは礼儀正しさ』(MONKY
vol.15)」。収録二十編の各作品について短い解説。 |
フィリップ・マーロウの教える生き方(レイモンド・チャンドラー著) |
発行 |
単行本2018/3/25、電子版2018/12/15 |
備考 |
訳者のあとがき |
オンブレ(エルモア・レナード著) |
発行 |
文庫2018/2/1 |
水底の女(レイモンド・チャンドラー著) |
発行 |
単行本2017/12/15、文庫2020/1/9、電子版2017/12/15。Amazon Audible2019/6/14 |
備考 |
訳者あとがき「これが最後の一冊」 |
その日の後刻に(グレイス・ペイリー著) |
発行 |
単行本2017/8/30、文庫2020/5/10 |
備考 |
巻末エッセイ「大骨から小骨までひとそろい」。 |
いなごの日/クール・ミリオン ナサニエル・ウエスト傑作選(ナサニエル・ウエスト著) |
発行 |
文庫2017/5/1 |
備考 |
村上柴田翻訳堂。翻訳はなく「解説セッション『一九三〇年代アメリカの特異な作家』」のみ。 |
卵を産めない郭公(ジョン・ニコルズ著) |
発行 |
文庫2017/5/1 |
備考 |
解説セッション「青春小説って、すごく大事なジャンルだと思う」。村上柴田翻訳堂 |
プレイバック(レイモンド・チャンドラー著) |
発行 |
単行本2016/12/15、文庫2018/9/5、Amazon Audible(2019/7/19) |
アリバイ・アイク ラードナー傑作選(リング・ラードナー著) |
発行 |
文庫2016/9/1 |
備考 |
翻訳はなく「解説セッション『ラードナーの声を聴け』」のみ。村上柴田翻訳堂。 |
救い出される(ジェイムズ・ディッキー著) |
発行 |
文庫2016/9/1 |
備考 |
翻訳はなく「解説セッション『闇のみなもとから救い出される』」のみ。村上柴田翻訳堂。 |
チャイナ・メン(マキシーン・ホン・キングストン著) |
発行 |
文庫2016/7/1 |
備考 |
翻訳はなく「解説セッション『共同体から受け継ぐナラティブ』」のみ。村上柴田翻訳堂。 |
宇宙ヴァンパイアー(コリン・ウィルソン著) |
発行 |
文庫2016/7/1 |
備考 |
翻訳はなく「解説セッション『雑然性の発熱−コリン・ウィルソンの小説は古びない』」のみ。村上柴田翻訳堂。 |
呪われた腕 ハーディ傑作選(トマス・ハーディ著) |
発行 |
文庫2016/5/1 |
備考 |
翻訳はなく「解説セッション『ハーディを読んでいると小説が書きたくなる』」のみ。村上柴田翻訳堂。 |
素晴らしいアメリカ野球(フィリップ・ロス著) |
発行 |
文庫2016/5/1 |
備考 |
翻訳はなく「解説セッション『饒舌と自虐と極北へ』」のみ。村上柴田翻訳堂。 |
僕の名はアラム(ウィリアム・サローヤン著) |
発行 |
文庫2016/4/1 |
備考 |
村上さんの文章はない。村上柴田翻訳堂。 |
結婚式のメンバー(カーソン・マッカラーズ著) |
発行 |
文庫2016/4/1 |
備考 |
訳者あとがき。村上柴田翻訳堂。 |
ハリス・バーディック年代記 14のものすごいものがたり(クリス・ヴァン・オールズバーグ他著) |
発行 |
文庫2015/8/30 |
備考 |
「まえがき」の翻訳のみ |
Novel 11, Book 18(ダーグ・ソールスター著) |
発行 |
単行本2015/4/10 |
備考 |
訳者あとがき |
高い窓(レイモンド・チャンドラー著) |
発行 |
単行本2014/12/15、文庫2016/9/15、Amazon Audible2019/04/19 |
備考 |
訳者あとがき |
セロニアス・モンクのいた風景(編・訳) |
発行 |
単行本2014/10/10 |
備考 |
まえがき。私的レコード案内。あとがき。 |
夜はやさし(スコット・フィッツジェラルド著。森慎一郎訳) |
発行 |
単行本2014/7/25 |
備考 |
解説「器量のある小説」(『雑文集』収録) |
フラニーとズーイ(J・D・サリンジャー著) |
発行 |
文庫2014/3/1 |
備考 |
解説「こんなに面白い本だったんだ!」(ネット上のみ) |
恋しくて(編・訳) |
発行 |
単行本2013/9/10、文庫2016/9/25 |
備考 |
短編小説「恋するザムザ」。訳者あとがき「いろんな種類の、いろんなレベルのラブ・ストーリー」。 |
レイモンド・カーヴァー 作家としての人生(キャロル・スクレナカ著) |
発行 |
単行本2013/7/10 |
備考 |
解説「身を粉にして小説を書くこと」 |
大いなる眠り(レイモンド・チャンドラー著) |
発行 |
単行本2012/12/15、文庫2014/7/25 |
備考 |
電子版2017/9/33。Amazon Audible(2019/4/19)。「警察にできなくて、フィリップ・マーロウにできること」訳者あとがき。 |
極北(マーセル・セロー著) |
発行 |
単行本2012/4/10、文庫2020/1/25 |
備考 |
訳者あとがき |
バット・ビューティフル(ジェフ・ダイヤー著) |
発行 |
単行本2011/9/30 |
備考 |
訳者あとがき |
私たちがレイモンド・カーヴァーについて語ること(サム・ハルパート編) |
発行 |
ライブラリー版2011/6/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。訳者あとがき。 |
リトル・シスター(レイモンド・チャンドラー著) |
発行 |
単行本2010/12/15、文庫2012/8/15 |
備考 |
電子版2017/9/30。。Amazon Audible(2019/4/19)訳者あとがき。 |
おおきな木(シェル・シルヴァスタイン著) |
発行 |
単行本2010/9/10 |
備考 |
訳者あとがき |
冬の夢(スコット・フィッツジェラルド著。短編集) |
発行 |
単行本2009/11/25、ライブラリー版2011/11/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。訳者あとがき「『グレート・ギャツビー』に向けて」。各作品へのノート。 |
さよなら、愛しい人(レイモンド・チャンドラー著) |
発行 |
単行本2009/4/15、文庫2011/6/15 |
備考 |
電子版2017/9/30。Amazon Audible(2019/5/31)。訳者あとがき。 |
私たちの隣人、レイモンド・カーヴァー(編・訳) |
発行 |
ライブラリー版2009/3/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。序文。 |
滝への新しい小径(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
ライブラリー版2009/1/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。解題。 |
ビギナーズ(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
ライブラリー版2010/3/30 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。訳者あとがき。 |
英雄を謳うまい(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
ライブラリー版2008/3/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。「齟齬感」から生まれる普遍性(柴田元幸氏との対談)」。訳者あとがき。 |
ペット・サウンズ(ジム・フジーリ著) |
発行 |
単行本2008/2/29、文庫2011/12/1 |
備考 |
訳者あとがき「神さまだけが知っていること」 |
ティファニーで朝食を(トルーマン・カポーティ著) |
発行 |
単行本2008/2/25、文庫2008/12/1、電子版2020/7/3 |
備考 |
あとがき「『ティファニーで朝食を』時代のトルーマン・カポーティ」。 |
象(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
ライブラリー版2008/1/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。解題(「全集6」の改題に手を入れたもの)。 |
ウルトラマリン(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
ライブラリー版2007/9/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。解題。 |
ファイアズ(炎)(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
ライブラリー版2007/5/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。解題。 |
ロング・グッドバイ(レイモンド・チャンドラー著) |
発行 |
単行本2007/3/15、文庫2010/9/15、電子版2016/1/29、Amazon Audible(2018/8/26) |
備考 |
訳者あとがき「準古典小説としての『ロング・グッドバイ』」。 |
水と水とが出会うところ(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
ライブラリー版2007/1/10 |
備考 |
翻訳のみ |
さあ、犬になるんだ!(クリス・ヴァン・オールズバーグ著) |
発行 |
単行本2006/12/30 |
備考 |
翻訳のみ |
グレート・ギャツビー(スコット・フィッツジェラルド著) |
発行 |
愛蔵版2006/11/10(愛蔵版オリジナル冊子「『グレート・ギャツビー』に描かれたニューヨーク」)、ライブラリー版2006/11/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。「翻訳者として、小説家として―訳者あとがき」。 |
愛について語るときに我々の語ること(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
ライブラリー版2006/7/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。解題(「全集2」の改題に手を入れたもの)。 |
頼むから静かにしてくれU(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
ライブラリー版2006/3/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。解題なし(翻訳のみ)。 |
頼むから静かにしてくれT(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
ライブラリー版2006/1/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。解題(「全集1」と同じ)。 |
ポテト・スープが大好きな猫(テリー・ファリッシュ著) |
発行 |
単行本2005/11/28、文庫2008/12/12 |
備考 |
訳者あとがき「神さまだけが知っていること」 |
魔術師アブドゥル・ガサツィの庭園(クリス・ヴァン・オールズバーグ著) |
発行 |
単行本2005/9/10 |
備考 |
翻訳のみ |
人生のちょっとした煩い(グレイス・ペイリー著) |
発行 |
単行本2005/6/1、文庫2009/6/10 |
備考 |
訳者あとがき「生きている物語と、生きている言葉」 |
2ひきのいけないアリ(クリス・ヴァン・オールズバーグ著) |
発行 |
単行本2004/9/30 |
備考 |
翻訳のみ |
必要になったら電話をかけて (レイモンド・カーヴァー全集8)(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
単行本2004/7/25 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。解題(「全集1」と同じ)。 |
世界のすべての七月(ティム・オブライエン著) |
発行 |
単行本2004/3/15、文庫2009/6/10 |
備考 |
訳者あとがき |
いまいましい石(クリス・ヴァン・オールズバーグ著) |
発行 |
単行本2003/11/30 |
備考 |
翻訳のみ |
キャッチャー・イン・ザ・ライ(J・D・サリンジャー著) |
発行 |
単行本2003/4/20、ライブラリー版2006/3/31 |
備考 |
「解説なし」の断り |
バースデイ・ストーリーズ(編・訳) |
発行 |
単行本2002/12/7、ライブラリー版2006/1/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。短編小説「バースデイ・ガール」。訳者あとがき。 |
英雄を謳うまい (レイモンド・カーヴァー全集7)(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
単行本2002/7/7 |
備考 |
解題。付録で柴田元幸氏と対談「「齟齬感」から生まれる普遍性」。 |
誕生日の子どもたち(トルーマン・カポーティ著) |
発行 |
単行本2002/5/15、文庫2009/6/10 |
備考 |
訳者あとがき |
空を駆けるジェーン 空飛び猫物語(アーシュラ・K・ル=グウィン著) |
発行 |
単行本2001/9/20、文庫2005/3/15 |
備考 |
訳者あとがき |
必要になったら電話をかけて(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
単行本2000/9/7、ライブラリー版2008/7/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。訳者あとがき。 |
ジャズ・アネクドーツ(ビル・クロウ著) |
発行 |
単行本2000/7/25、文庫2005/7/1 |
備考 |
訳者あとがき |
月曜日は最悪だとみんなは言うけれど(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
単行本2004/5/10、ライブラリー版2006/3/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。訳者あとがき。エッセイ「翻訳の寿命は、いったいどれくらいのものなのだろう」(読売新聞2006年1月12日夕刊『翻訳の経年劣化について』に加筆したもの)。デニス・ジョンソン作「シークレット・エージェント」の解説。 |
最後の瞬間のすごく大きな変化(グレイス・ペイリー著) |
発行 |
単行本1999/5/25、文庫2005/7/10、電子版 2020/7/18 |
備考 |
エッセイ「グレイス・ペイリー、温かく強いヴォイス」 |
犬の人生(マーク・ストランド著) |
発行 |
単行本1998/10/7、文庫2001/11/25、ライブラリー版2008/9/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。訳者あとがき。 |
水と水とが出会うところ/ウルトラマリン (レイモンド・カーヴァー全集5)(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
単行本1997/9/25 |
備考 |
解題。付録で柴田元幸氏と対談「対談<ジャンク>の奥に潜むもの」。 |
素晴らしいアレキサンダーと、空飛び猫たち(アーシュラ・K・ル=グウィン著) |
発行 |
単行本1997/6/25、文庫2000/8/15 |
備考 |
あとがき |
心臓を貫かれて(マイケル・ギルモア著) |
発行 |
単行本1996/10/15、文庫1999/10/10 |
備考 |
訳者あとがき |
バビロンに帰る ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック2(編・訳) |
発行 |
単行本1996/4/7、文庫1999/9/18、ライブラリー版1999/9/18 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。訳者あとがき。 |
ベンの見た夢(クリス・ヴァン・オールズバーグ著) |
発行 |
単行本1996/4/5 |
備考 |
翻訳のみ |
さよならバードランド―あるジャズ・ミュージシャンの回想(ビル・クロウ著) |
発行 |
単行本1996/1/18、文庫1999/2/1 |
備考 |
訳者あとがき。私的レコード・ガイド。 |
Carver's Dozen レイモンド・カーヴァー傑作選(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
単行本1994/12/7、文庫1997/10/18 |
備考 |
訳者あとがき。(『全集』のほかにレイモンド・カーヴァーの翻訳本を出版していること、また『全集』の出版の順序が前後することの経緯に触れている。その箇所の抜粋は以下のとおり。
『カーヴァーズ・ダズン』はいちばん正確に言えば「村上個人選・レイモンド・カーヴァー傑作選」ということになる。まず僕が一九八二年に彼の幾つかの短篇を文芸誌『海』に翻訳掲載し、それにまた何篇かを加えて『ぼくが電話をかけている場所』という題の本にした。それから同様に『夜になると蛙は……』『ささやかだけれど役に立つこと』という二冊のカーヴァー短篇集(前者には短篇以外に詩も含まれている)が続いた。それらはすべて中央公論社から出版された。ここまではとくに問題はない。ところがせっかくここまでやったんだから、いっそのことレイ・カーヴァーの短篇と詩とエッセイをひとつ残らず僕が一人で訳してしまおうじゃないかということになって、そこで「レイモンド・カーヴァー全集」という大きな(少なくとも僕にとっては大きい)プロジェクトが眼前に浮かび上がってきた。そして「カーヴァー全集」の刊行を始めたときに、僕は版元である中央公論社に、これまでに出版されている僕の訳したレイ・カーヴァーの作品集の増刷を見合わせてもらえまいかという要望をだした。というのは、「全集」に収めるときに僕は以前の訳にけっこう細かく手を入れていたし、少しでも新しい正確な翻訳で読者のみなさんに読んでいただきたかったからだ。そんなわけで『ぼくが電話をかけている場所』と『夜になると蛙は……』の文庫本が一般には手に入りにくい状況が生じてしまった。もちろん「全集」というかたちで作品は世には出ているのだが、残念ながらこれは文庫に比べると高価だし、全国どの書店にも置いてあるというものではない。だから今こうして一般向けのポータブルな『カーヴァーズ・ダズン』が出版されることは、僕にとっては大変ありがたいことなのである。それでいい機会だからと思って自分の翻訳をあらためて細かく読み返してみると、ここは手を入れたいと思う部分がけっこう出てきた。だから「現在」に即して、翻訳文章に手を入れた部分が多かった。だから『カーヴァーズ・ダズン』の翻訳は、いちばん最初に手を入れた「全集」版ともまた少し違っているということになる。ややこしい話かもしれないが、レイ・カーヴァーは既に書き終えて出版した作品でも、機会があるごとに何度も手を入れて書き直した人だから、訳者である僕がそれにならって、機会があるごとに何度でも訳しなおしていくのも決して意味のないことではあるまい。) |
カーヴァー・カントリー(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
単行本1994/10/7 |
備考 |
解題「カーヴァー・カントリーの持つ意味」 |
まさ夢いちじく(クリス・ヴァン・オールズバーグ著) |
発行 |
単行本1994/9/30 |
備考 |
翻訳のみ |
象 / 滝への新しい小径 (レイモンド・カーヴァー全集6)(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
単行本1994/3/7 |
備考 |
解題。付録の冊子にエッセイ「カーヴァーの光景とアルトマンの光景」 |
Sudden Fiction 超短編小説70(共訳) |
発行 |
文庫1994/1/10 |
備考 |
訳者あとがき |
帰ってきた空飛び猫(アーシュラ・K・ル=グウィン著) |
発行 |
単行本1993/11/26、文庫1996/11/15 |
備考 |
あとがき |
魔法のホウキ(クリス・ヴァン・オールズバーグ著) |
発行 |
単行本1993/6/25 |
備考 |
翻訳のみ |
空飛び猫(アーシュラ・K・ル=グウィン著) |
発行 |
単行本1993/3/26、文庫1996/4/15 |
備考 |
あとがき |
ファイアズ (炎) (レイモンド・カーヴァー全集4)(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
単行本1992/9/20 |
備考 |
解題 |
白鳥湖(マーク・ヘルプリン著) |
発行 |
単行本1991/12/20 |
備考 |
翻訳のみ |
頼むから静かにしてくれ (レイモンド・カーヴァー全集1)(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
単行本1991/2/20 |
備考 |
解題 |
ハリス・バーディックの謎(クリス・ヴァン・オールズバーグ著) |
発行 |
単行本1990/11/30 |
備考 |
翻訳のみ |
クリスマスの思い出(トルーマン・カポーティ著) |
発行 |
単行本1990/11/25 |
備考 |
エッセイ「『クリスマスの思い出』のためのノート」 |
本当の戦争の話をしよう(ティム・オブライエン著) |
発行 |
単行本1990/10/25、文庫1998/2/10 |
備考 |
訳者あとがき |
愛について語るときに我々の語ること (レイモンド・カーヴァー全集2)(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
単行本1990/8/20 |
備考 |
解題 |
大聖堂 (レイモンド・カーヴァー全集3)(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
単行本1990/5/20、ライブラリー版2007/3/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。解題。 |
あるクリスマス(トルーマン・カポーティ著) |
発行 |
単行本1989/12/15 |
備考 |
エッセイ『あるクリスマス』のためのノート |
ニュークリア・エイジ(ティム・オブライエン著) |
発行 |
単行本1989/10/25、文庫1994/5/10 |
備考 |
訳者あとがき |
名前のない人(クリス・ヴァン・オールズバーグ著) |
発行 |
単行本1989/8/31 |
備考 |
翻訳のみ |
ささやかだけれど、役にたつこと(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
単行本1989/4/20 |
備考 |
訳者あとがき「レイモンド・カーヴァーの早すぎた死」 |
and Other Stories とっておきのアメリカ小説12篇(共訳) |
発行 |
単行本1988/9/20 |
備考 |
まえがき |
ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック(村上春樹 編・訳) |
発行 |
単行本1988/4/8、文庫1991/4/10、ライブラリー版2007/7/10(「スコット・アーネスト・そして誰でもいい誰か」収録(『「エスクァイア」で読むアメリカ(上)』収録の改訳)) |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。 |
おじいさんの思い出(トルーマン・カポーティ著) |
発行 |
単行本1988/3/15 |
備考 |
エッセイ「『おじいさんの思い出』のためのノート(初出(Switch
Vol.6 No.2 1988年2月)」 |
急行「北極号」(クリス・ヴァン・オールズバーグ著) |
発行 |
単行本1987/12/10 |
備考 |
翻訳のみ |
偉大なるデスリフ(C・D・B・ブライアン著) |
発行 |
単行本1987/11/5、文庫1990/8/25、ライブラリー版2006/9/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。「大丈夫、ミスタ・ブライアン、僕もこの本が好きです」(訳者あとがき)。 |
ワールズ・エンド(世界の果て)(ポール・セロー著) |
発行 |
単行本1987/7/25、ライブラリー版2007/11/10 |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。「異郷の人々」―訳者あとがき。 |
熊を放つ(ジョン アーヴィング著) |
発行 |
単行本1986/5/23、文庫1989/3/10、ライブラリー版2008/5/25(ライブラリー版訳者あとがき「その圧倒的な物語世界」) |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。訳者あとがき。 |
ジョン・アーヴィングの世界(ジョン アーヴィング、他) |
発行 |
単行本1986/1/20 |
備考 |
「熊を放つ」訳の抜粋。「面白い小説とは何か(村上氏によるインタビュー)」。 |
「エスクァイア」で読むアメリカ(上)(共訳) |
発行 |
単行本1985/12/10 |
備考 |
「スコット、アーネスト、その他の人びと」(選集本の一部の訳のみ) |
西風号の遭難(クリス・ヴァン・オールズバーグ著) |
発行 |
単行本1985/9/30 |
備考 |
訳者あとがき。第9回絵本にっぽん賞特別賞(1986年)。 |
夜になると鮭は(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
単行本1985/7/7、文庫1988/1/10 |
備考 |
「レイモンド・カーヴァーと新しい保守回帰(ニュー・コンサーヴァティズム)の波−インタビューとその作品論」 |
ぼくが電話をかけている場所(レイモンド・カーヴァー著) |
発行 |
単行本1983/7/25、文庫1986/1/10 |
備考 |
訳者あとがき |
マイ・ロスト・シティー(スコット・フィッツジェラルド著) |
発行 |
単行本1981/5/20、文庫1984/6/10、ライブラリー版2006/5/10(「ライブラリー版のためのまえがき」) |
備考 |
村上春樹翻訳ライブラリー。エッセイ「フィッツジェラルド体験(海 1980年12月)」。あとがき。 |