２００７年度は、南山田小学校の増築工事と体育館耐震補強工事が４棟実施され施設整備費の総額は１２億７,１9０万円ありましたが、2008年度は５億円になってしまい、全国的な学校耐震化を急ぐ動きからは隔絶した低いレベルの取り組みになるばかりか、同時に教育費の中味となっています。

　耐震補強工事は、吹田市では体育館を優先してきて一段落したことになっています。耐震化工事費用は2006年の２億8,000万円から2007年8,637万円に減少し2008年は3,550万円となってしまいました。

　2007年の南山田小学校の増築は、無計画な巨大開発がもたらしたものですが、千里ニュータウンをはじめ再開発事業が本格化する中で、本来先行しなければならない子育て施設整備における無計画さは相も変わらず、老朽化との戦いが深刻であることを下のグラフは表しています。

　中学校の施設整備予算は、２００５年度から見送られていた耐震化工事が３年ぶりに行われ、金額も２億３千万円から３億３千600万円と増額しました。

　大規模改造工事を３期にわたり実施した片山中学校は、吹田市で一番維持管理が行き届いた学校になりました。片山中学校は、建具改修工事から始まった改修は、５年間にも及び、吹田市では珍しく計画的に改修工事が行われた例となりました。

　吹田市では、学校全体を対象とする大規模改造工事が見送られているために、必要な改修予算額の５分の１程度の予算しかないため、多くの学校で老朽化に対応するための苦肉の策の課題別改修工事をやらざるを得ない状態に追い込まれています。

　「弁当給食」と陰口の言われる中学校給食のため古江台、豊津、西山田の３中学校では、配膳室の整備工事が行われましたが、工事費は３校で2,700万円になりました。これらの予算は、保健体育費の「学校給食予算」から支出され、中学校費には含まれていません。