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  ● 腰椎後方除圧固定術 ●
   
  ● ページの内容 ●
 腰椎後方除圧固定術について解説します。この手術法は腰部を切開して神経を圧迫する骨・椎間板・靭帯を取り除いた後に、金属インプラントを設置することで安定化させます。骨移植(インプラント以外に削った自分の骨を固定に使い、これが固まることで固定部がさらに安定化する)
   
■ PLIFによる腰椎後方除圧固定術
  PLIFとはPosterior(後方) Lumbar(腰椎) Interbody(椎体間) fusion(固定)
を意味します。椎体の間に固定のためのインプラントや移植骨を入れることが特徴です
下の図は、紹介症例の腰椎変性すべり症による神経圧迫(脊柱管狭窄症)の様子を示しています。
   
  PLIFの概略を下図に示します。
 
金属インプラントのめざましい進歩により、PLIFは安定した成績が得られるようになりました。下にはこの症例に使ったインプラントのパンフレットの抜粋を載せます。
  下に示すように PLIFで神経除圧後にすべり症に対して矯正も加えることができます。
   ■ 症例の提示
   この方法での手術症例を紹介します。症例は50歳代の女性で仕事で立っているとお尻からふとももの後ろが痺れて痛みます。しびれと痛みのために立ったままで仕事ができなくなり受診しました。手術の翌日に手術部のドレーンチューブという血を抜く細いチューブをとりました。2日目と3日目はもっぱら車いすを利用しましたが、手術後4日目からは立って歩けます。2週間目に抜糸すると退院準備に入ります。病院から外出して自宅に帰ってみるなど試してから、3週目に退院となりました。腰椎を固定するコルセットは手術後3カ月程度はつけて骨が固まるのを待ちます。