【絶対値の性質8-1】 三角不等式

・どのような実数x,yでも、
   |x+y|≦|x|+|y|   
 を満たす。
・論理記号で書くと、
   (∀x、y∈R)( |x+y|≦|x|+|y|  )
※
なぜ?→証明 
※活用例:
 ・d(x,y)=|x−y|は距離の公準3三角不等式を満たす。




[文献]
 ・吉田-栗田-戸田『昭和62年文部省検定済:高等学校数学I』啓林館,4章3.(p.104.)
 ・小平『解析入門I』§1.3(p.21)
 ・杉浦『解析入門I』§1命題1.2-3(p.4)
 ・神谷・浦井『経済学のための数学入門』定義2.2.2(p.67).


 ・永倉・宮岡『解析演習ハンドブッ ク[1変数関数編]』2.3.26-i(p.59);
【絶対値の性質8-2】
・どんな実数x,yでも、
   | |x|−|y| | ≦ |x−y| ≦ |x|+|y|   
 を満たす。
・論理記号で書くと、
 (∀x、y∈R)(||x|−|y| |≦|x−y|≦|x|+|y|)
※なぜ?→証明 ※活用例→積分の三角不等式 




[文献]
 ・吹田・新保『理工系の微分積分学』1章§1問1(p.3).


 ・永倉・宮岡『解析演習ハンドブッ ク[1変数関数編]』2.3.26-iii(p.59)

【絶対値の性質8-3】

・どんな実数x,yでも、
   |x|−|y| ≦ |x|+|y|   
 を満たす。

・論理記号で書くと、
   (∀x、y∈R)( |x|−|y| ≦ |x|+|y| )






[文献]
 ・杉浦『解析入門I』§1命題1.2-4(p.4): 証明付.
 ・吹田・新保『理工系の微分積分学』1章§1問1(p.3).


 ・永倉・宮岡『解析演習ハンドブッ ク[1変数関数編]』2.3.26-ii(p.59)

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証明 【三角不等式】  |x+y|≦|x|+|y|

[左辺の2乗について] 


  |x+y|2 =(x+y)2   ∵絶対値の性質|x|2 = x2  
      =x2+2xy+y2   

[右辺の2乗について] 


  ( |x|+|y| )2 =|x|2+2|x||y|+|y|2 




[文献]
 ・吉田-栗田-戸田『昭和62年文部省検定済:高等学校数学I』啓林館,4章3.(p.104.)


 



         =x2+2|x||y|+y2     ∵ 絶対値の性質:|x|2=x2, |y|2=y2 
         =x2+2|xy|+y2    ∵ 絶対値の性質: |xy| = |x| |y|

[左辺2乗と右辺2乗の比較作業] 


  つねに、xy≦ |xy|    ∵ 絶対値の性質: |x| ≧ x
  正確には、xy≧0なら、xy= |xy| 
       xy<0なら、xy<|xy| 
 よって、
 (左辺2乗)≦(右辺2乗)
 正確には、xy≧0なら、(左辺2乗)=(右辺2乗)
      xy<0なら、(左辺2乗)<(右辺2乗)

[結論] 


 左辺:|x+y|≧0、右辺:|x|+|y|≧0で、   
 (左辺2乗)≦(右辺2乗)であるので、、
 左辺:|x+y|≦|x|+|y|:右辺
    正確には、
    xy≧0、つまり、xyの符号がそろっているなら、
         |x+y|=|x|+|y|      
    xy<0、つまり、xyの符号がそろっていないなら、
         |x+y|<|x|+|y|     



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証明 【絶対値の性質】   ||x|−|y||≦|x−y|

(i) x,y≧0のとき
 絶対値の定義より、|x|=x、|y|=yだから
 左辺:  | |x|−|y| |=|x−y| =右辺

(ii) x,y≦0のとき
 左辺: | |x|−|y| |=|−x+y| 
         ∵x,y≦0のとき、絶対値の定義より、|x|= −x、|y|=−y
        =|(−1)(x−y)|=|−1|・|x−y| ∵|xy|=|x| |y|
        =|x−y|   ∵|−1|=1
        =右辺

(iii) x≧0,y≦0のとき
 左辺: | |x|−|y| |=|x+y|
          ∵x≧0,y≦0では絶対値の定義より、|x|=x、|y|=−y
        ≦|x|+|y| ∵|x+y|≦|x|+|y| 
        = x−y 
          ∵x≧0,y≦0では絶対値の定義より、|x|=x、|y|=−y
        ≦|x−y|  ∵|a|≧a
   つまり、 | |x|−|y| |≦|x−y|

(iv) x≦0,y≧0のとき
 左辺: | |x|−|y| |=|−x−y| 
          ∵x≦0,y≧0では絶対値の定義より、|x|= −x、|y|=y
        =|(−1)・(x+y)|=|−1|・|x+y| ∵|xy|=|x| |y|
        =|x+y|   ∵|−1|=1
        ≦|x|+|y| ∵|x+y|≦|x|+|y| 
         = −x+y 
           ∵ x≦0,y≧0では絶対値の定義より、|x|= −x、|y|=y
          ≦|−x+ y|  ∵|a|≧a
            =|(−1)(x−y)|=|−1|・|x−y| ∵|xy|=|x| |y|
            =|x−y|   ∵|−1|=1  
   つまり、 | |x|−|y| |≦|x−y|    

  




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