1変数関数の制限・延長 : トピック一覧   

定義:1変数関数の制限
定義:1変数関数の延長
性質:1変数の制限・延長  
具体例:1変数の制限・延長  

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定義:一変数関数の制限restriction 

はじめに読む定義


・大雑把に言うと、

 1変数関数f制限とは、
 1変数関数f定義域を絞ったもののこと。

厳密な定義




【文献】
 ・神谷和也・浦井憲『経済学のための数学入門』1.3.2(pp.36-37).
 ・『解析演習ハンドブック1変数関数編』1.1.16(pp.4-5);ex1.1.12(p.11).
 ・黒崎『集合論演習』第2章I-(12)(pp.33-34)


 ・小平『解析入門』§2.2-a)(p.82): 制限

 ・「Dで定義された1変数(実数値)関数f:DR』の『定義域D部分集合S上への制限restriction
  「Dで定義された1変数(実数値)関数f:DR』の『定義域D部分集合S上への縮小contradition
  「Dで定義された1変数(実数値)関数f:DR』の『定義域D部分集合S上への部分写像partial mapping
      f | S
   とは、
   「定義域D部分集合Sに属す任意実数に対して、その実数fによる像を対応づけた
    「『定義域D部分集合で定義された1変数(実数値)関数f:SR』」
   のこと。

 ・つまり、
   1変数(実数値)関数g
   「Dで定義された1変数(実数値) 関数f:DR』の『定義域D部分集合S上への制限restriction」 である

    g=f|S

   とは、

    g:SR

   であって、

    SD
    かつ
    xS (g(x)f(x))

   が満たされるということ。





このように、 関数の制限は、独立変数の動く範囲(定義域)の側を制限したもの。

これにたいして、値の動く範囲(値域)の側を制限したものは、分枝と呼ばれる。





 


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定義:一変数関数の延長extension

はじめに読む定義


・大雑把に言うと、

 1変数関数f延長とは、1変数関数f定義域を広げたもののこと。

厳密な定義




【文献】
 ・神谷和也・浦井憲『経済学のための数学入門』1.3.2(pp.36-37).
 ・『解析演習ハンドブック1変数関数編』1.1.16(pp.4-5);ex1.1.12(p.11).


 ・黒崎『集合論演習』第2章I-(12)(pp.33-34)

1変数実数値関数fが 「Sで定義された1変数(実数値)関数g:SR』のDへの延長・拡張extension」 である
 とは、
 1変数実数値関数fが、
  ・「Sで定義された1変数関数g定義域S部分集合として内に含む集合」D定義域とする
  ・Sに属す任意実数に対しては、その実数gによる像を対応付ける
 を満たすことを言う。

・つまり、
  1変数関数fが「Sで定義された1変数関数g:SR』のDへの延長・拡張extension」であるとは、
   f:DR 
  であって、
   DS 
   かつ
   xS  (g(x)f(x))
 が満たされること。  

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一変数関数の制限・延長の関係

 二つの命題
   「1変数実数値関数f:DR』 が、1変数実数値関数g:SR』 のDへの延長extensionである」
   「1変数実数値関数g:SR』 が、1変数実数値関数f:DR』 のS上への制限restrictionである」
 は 同値

1変数関数の制限・延長 − 具体例

[0,∞で定義された2次関数f'(x)x2  は、
   R(−∞,∞で定義された2次関数f(x)x2[0,∞への制限


R(−∞,∞で定義された2次関数f(x)x2[0,∞は、
   [0,∞で定義された2次関数f'(x)x2  の、R(−∞,∞への延長


  [そのうち、グラフも添付]


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