定理:関数の商の微分公式 Quotient Rule 

 f (x),g (x)区間Dで微分可能ならばg (x)≠0であるようなxDに対して、f (x) / g (x)区間Dで微分可能で以下が成り立つ。
  ( f (x) / g (x) )= { f ' (x) g (x) −f (x) g' (x) } / g 2 (x) 



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(関数の商の微分公式の証明)

k (x)f (x) / g (x) とおく。   …(1)
微分可能性と連続の関係についての定理から、g (x)区間Dで微分可能ならば、その区間で連続である。
ゆえに、連続の定義から、      …(2)

だから、g (x)≠0であるようなxDに対しては、  …(3)
  x0Dにおける微分係数
 k’(x0)  
     ∵微分係数の定義 
    ∵(1)
   
   
  
    ∵−f (x0) g (x0) +f (x0) g (x0)=0
  
  
  
  
         ∵関数の積の極限値   
     ∵関数の和の極限値 
    ∵関数の積の極限値   
               ∵(2)
  
  ={1/ g (x0) }2 { g (x0) f ' (x0) f (x0) g ' (x0)    ∵微分係数の定義 
  = { f ' (x0) g (x0) −f (x0) g ' (x0) } / g 2 (x0) 


【文献】

 ・矢野・田代『社会科学者のための基礎数学p.72;
 ・『高等学校 微分積分』p.50:証明付;
 ・ 和達『微分積分』3-3(p.48);問題3-3-(2)(p.52;p.219):証明付;


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