水質検査を代行しています。

豊富な地下水に恵まれている地域では、「昔から井戸水を飲用に利用しているよ。」というご家庭が多く見られます。しかし衛生確保という面から見ると　家庭用の井戸は、浅い井戸が多いため、井戸周辺の環境や地表の影響を受けやすく、水質は深井戸と比べ不安定です。 井戸水を飲用として利用されている場合は、設置者の方が、自らの責任において飲用井戸の衛生管理を実施する必要があります。 　このような規定がなくても　普段飲んでいる水が安全な水なのかどうか心配になることがあるかと思います。   井戸の設置者が井戸水の状態を把握し、衛生管理するにあたり、厚生労働省が「飲用井戸等衛生対策要領」という要領を定めています。 この要領によると     　飲用井戸とその周辺にみだりに人畜が立ち入らないように適切な措置が必要です。     　飲用井戸の構造（井筒、ポンプ、井戸のふた、水槽など）や周辺の点検を定期的に       行い清潔の保持に努めましょう。     　1年に1回程度は　定期的に水質検査を実施しましょう。　等々明記されています。 　飲用井戸等の水質検査は　水道法第２０条第３項による登録検査機関で実施されていますが　水質検査と一口に言っても、検査する内容や種類がたくさんあります。 　井戸の規模、給水目的、使用目的等により水道法、ビル衛生管理法、食品衛生法等の適用やそれぞれの検査項目数や検査頻度がかなり詳細に規定されています。 　 「いつ」「どんな水を」「どこで」「どのように」検査してもらえばいいのかということはあまり知られていません。 　そこで　当社の水質検査代行をご利用ください。　 　どの項目を検査すべきか、充分にご理解ご納得いただけるよう説明し、ご納得いただいたうえで検査代行をおこないます。 「うちは一般個人家庭で他人様に飲ませることはないからそんなに厳しい検査をする必要はないよ。」とおっしゃる向きも多々あります。 　が、この要領の中で　一般飲用井戸とは「個人住宅、寄宿舎、社宅、共同住宅等に居住するものに対して飲用水を供給する井戸等の給水施設」と定められており、「設置者等は、飲用井戸等につき定期及び臨時の検査を受けること。」とされています。 　井戸水も周辺環境の変化によって水質が変わってきます。飲用井戸をお使いの方は、1年に1回程度は、水質検査をすることをお勧めします。

平成26年4月1日より水質基準項目に亜硝酸態窒素が追加されました。 　 　平成26年4月1日より 「水質基準に関する省令」（平成15 年厚生労働省令第101 号） の一部が 改正され、水道水質基準と飲用井戸の検査項目として　亜硝酸態窒素（0.04mg/L以下）が追加され、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律（通称　ビル管理法）」においても新たな項目として　亜硝酸態窒素（0.04mg/L以下）が追加されました。 改正前からある「硝酸態窒素および亜硝酸態窒素」という項目はそのままで、水道水質基準は51項目、飲用井戸の定期検査は12項目となりました。 ビル管理法の6ヶ月毎に行う15項目定期検査が16項目になっております。 「硝酸態窒素および亜硝酸態窒素」と「亜硝酸態窒素」の違いは？ 　し尿や窒素肥料、生活排水や下水中の窒素を含む化合物が、土壌などの中で変化してできる物質で、アンモニア態窒素から酸化作用により硝酸態窒素へと変化していく途中の生成物です。これらの一連のものの合計を「硝酸態窒素および亜硝酸態窒素」として基準値10mg/L以下にて規定されています。   「硝酸態窒素および亜硝酸態窒素」は、多量に摂取すると乳幼児にメトヘモグロビン血症を起こす恐れがあることから基準が定められており、引き続き検査項目として残ります。 これとは別項目として 「亜硝酸態窒素」は人に与える影響として、嘔吐、チアノーゼ、虚脱昏睡、血圧低下、脈拍増加、頭痛、視力障害等が見られ、低濃度でも影響があることがわかってきたことから、単独で基準が定められました。「亜硝酸態窒素」の基準値は0.04mg/L以下で「硝酸態窒素および亜硝酸態窒素」の基準値の250分の1と非常に厳しい値となっています。 　おいしい井戸水を、安全に飲むためには、井戸の利用者自らが井戸の衛生管理を行うことが大切です。 井戸水を安心して飲んでいただくために　飲用井戸の給水開始前や１年に１回は、水質検査をおこなうことをお勧めします。