効果について |
作成日: 2007-04-30 最終更新日: |
世の中には、 特定の現象を「効果」という名前で総称して印象づけることが多い。 名前が付けられているものは、 物理学と、心理学がほとんどのような気がする。 以下、その一端を紹介する。
なお、物理や化学、工学における効果については、下記の文献を参考にした。
[1] 高尾 利治、藤井 寛一 著:理工学における効果(エフェクト)の事典、東京電機大学出版局(1972)
なお、これらの効果は、その効果を発見した人の名前にちなむことが多い。 このように、人の名前がもとで名付けられたことばをエポニム (エスペラント:eponimo 、英語:eponym )という。
国が個人の生存権を侵害するような行為をしてきた際に、その干渉を排除することができること。 あたかも自由権的な影響を与えることができることからこのように言われる。 たとえば、貧困の問題が解決できないまま、財政上の理由だけで生活保護の支給額を減らすことは、 この効果によって生存権侵害とみなされる。 現代用語の基礎知識 2015 年版 生存権の解説(pp. 74-75) 参照。(2015-01-04)
ブラッドリー効果(Bradley effect)またはワイルダー効果(Wilder effect) とは、選挙において非白人候補者の得票率が世論調査を下回る現象をいう。 これらの名前は、非白人の立候補者に由来する。 まれに、ディンキンズ効果という名前で呼ばれることもある。
選挙予測が報道されたあとに、 報道で有利とされた候補者に有権者が投票すること。 バンドワゴンとは、行列の先頭の楽隊が乗る車で、 一種の勝ち馬である。
逆に、報道で不利とされた候補者に有権者が投票することを、 アンダードッグ効果という。アンダードッグは、負け犬のこと。
バンドワゴン効果とアンダードッグ効果を合わせて、 アナウンス効果と呼ぶ。
単にスタビライザー効果ともいう。 租税は税率が正の定率税であるが、 これにより投資の変動によってもたらされる国民所得の変動が小さくなる。 これを租税のビルト・イン・スタビライザー効果という。
ラチェット(ratchet)とは、爪車のこと。爪車とは非対称な歯車と爪の組み合わせであり、 一方向しか回転しないように作られている。これから転じて、 上昇と下降が非対称な現象の喩に使われている。
一定の条件下において有効需要を増加させたときに、 増加させた額より大きく国民所得が拡大する現象である。 国民所得の拡大額÷有効需要の増加額を乗数(multiplier)という。 (以上、Wikipedia より)
2010年、自民党の議員である林芳正が「こども手当の乗数効果はいくらか」 と菅直人に質問した。菅はその場では答えられず、 後にサミュエルソンの「経済学」を買った、という挿話が伝えられている。 (以上、2010-05-24 毎日新聞朝刊、山田孝男「風知草」より)
ディドロ効果(Diderot Effect)とは、 一つの商品を手にすると連鎖的に他の商品を手に入れたくなる衝動が起こる、 あるいは実際に手に入れることをいう。 フランスの哲学者ディドロの随筆で明かにしたエピソードを、 マクラッケン(マクラケン)が名付けた。
ストロー効果とは、交通網の開通により都市が発展したり衰退したりすることを指す。
参考:ストロー効果 (ja.wikipedia.org)
あるできごとが起こった直後の短期的な変化は、長期的な変化と逆方向になること。 また、原因となる事象が多量な場合と少量な場合を比べると傾向が正反対になること。 主に以下の二つにおいて用いられる。
変動相場制において、経常収支の調整が遅れるために赤字国の経常収支の赤字が増大する現象。 黒字国の黒字が同時に増大するのは逆Jカーブ効果と呼ばれる。 (2014-06-15)。
飲酒量と死亡率との関係において、 飲酒量があるしきい値を超えて増加すると死亡率が高まるが、 そのしきい値までは飲酒量が増えるほど死亡率は低下する。
日銀など、各国の中央銀行が公定歩合の変更を告知することで、 変更による金融政策が民間銀行や経済行動に対して心理的な影響を与えること。
公定歩合の変更により、市中銀行の貸し出し行動が積極的になったり消極的になったりすることで、 経済活動を活発化させたり沈静化させたりする効果。 ただし、現在は公定歩合操作のコスト効果はほとんどなくなっている。(2014-06-15)
資産価格が上昇することで消費・投資などが活性化すること。 たとえば、土地価格の上昇や株価の上昇などによって消費や投資が促進されることを指す。金融資産効果、ピグー効果とも呼ばれる。 (2014-06-15)
行政が資金需要をまかなうために大量の国債を発行すると、 それによって市中の金利が上昇するため、民間の資金需要が抑制されること。 締め出し効果と訳される。 (2014-06-15)
経済学者のマンデルとフレミングによるマクロ経済学のモデルから得られる結論。 固定相場制では財政政策は有効だが金融政策が無効である、 逆位、変動相場制では金融政策は有効だが財政政策は無効であるとする主張。 (2014-06-15)
人びとが物価上昇の現実に直面するとインフレを期待するが、その期待が銀行などが支払う金利に織り込まれるという現象をいう。 経済学者アーヴィング・フィッシャーにちなむ。 (2014-06-15)
日本銀行が市中銀行にたいし、現金の供給をコントロールすることで市中銀行の貸し出しの元手となる現金準備を増減させ、 市中銀行の貸し出しを変化させること。
物価と賃金が下落すれば、消費者が保有している資産の実質的な価値が上がり、 消費が増大し、雇用と生産が増え、完全雇用が達成される、というプロセスの主張をいう。 このプロセスは経済学者のピグーが唱えたものであり、のちに別の経済学者がピグー効果と名付けた。
wikipedia によれば、税効果会計とは、 法人税等の額を適切に期間配分することにより、 税引前当期純利益と税金費用(法人税等に関する費用) を合理的に対応させることを目的とする会計上の手続きである。
この説明を読む限り、効果というよりは「対応」とか「影響」 として理解すべきもののようだ。しかし、英国では Tax Effect Accounting というので、致し方ない訳語だろう。 (2010-05-24)
心理学者であるミルグラムによって行われた実験により示された現象。 人間は権威者に従うという状況を、電気ショックにより明らかにした。 この実験の目的は、「アイヒマンら、虐殺に加わった者は、単に上司の指示に従っただけか」 という仮説の検証にあった。それゆえ、実験およびその結果を、 それぞれアイヒマン実験、アイヒマン効果と呼ぶこともある。
始めに提示された情報によって、その後の判断に偏りが生じること。 いつぞやのNHKのテレビ番組「ためしてガッテン」において、 1 * 2 * 3 * 4 * 5 * 6 * 7 * 8 * 9 の推定値と、 9 * 8 * 7 * 6 * 5 * 4 * 3 * 2 * 1 の推定値に偏りがあることを、 例として挙げていた。 この場合は、前者が後者より少なめに出る。
なお、単に「アンカリング」と呼ばれることが多い。
一定の期間内で総合して判断すべき場合に、 現在に近い過去の事象にとらわれ、以前の事象の判断を考慮しなくなること。
誰にでも該当するような曖昧で一般的な性格をあらわす記述を、 自分だけに当てはまる正確なものだと捉えてしまう心理学の現象。 (Wikipediaより)
ある対象を評価するときに、顕著な特徴にばかり注意がいき、 他の特徴が評価されなくなること。ハローとは「後光」のことである。
教師が期待した通りに学習者の成績が向上すること。
匂いが記憶を呼ぶ現象。フランスの作家、マルセル・プルーストの大作「失われた時を求めて」 の一節で、マドレーヌ菓子のエピソードからきている。 広義には嗅覚や味覚から過去の記憶が呼び覚まされる心理現象をさす。 「無意志的記憶」あるいは「プルースト現象」とも。(2010-06-08)
書かれた言葉においては、 ネガティブ(否定的、悲観的、後ろ向き) な言葉よりもポジティブ(肯定的、楽天的、前向き) な言葉の方が大きな影響を及ぼすこと。 1964 年、アメリカの学者が、上記を説明するたとえに、 1913 年にエレナ・ホグマン・ポーターが書いた小説『少女パレアナ(Pollyanna)』 を使ったことからこの名前がついた。
人は生理的に興奮していることで、自分が恋愛しているという事を認識するという現象。 吊り橋を道具とした実験によって実証されたとする。 端的には次のように説明されている。 <吊り橋の上で異性に声をかけられると、 恐怖によるドキドキと恋愛によるドキドキを錯覚して恋に落ちる> ちなみに英語では Misattribution of arousal といって、 直訳すると<覚醒の誤解>、<想起の錯覚>などということになるだろう。(2011-07-30)
知能指数 (IQ) の平均は、国にかかわらず年数を経るごとに上昇している。この現象のことをフリン効果 (Flynn effect)と呼ぶ。
心理学実験において、自由再生実験で得られた系列位置効果の一つ。 自由再生では、被験者は単語の長いリストを与えられてあとでそれを好きな順に再生した。 このとき、リストの終わり近くに(すなわち再生の直前に)提示された単語は他の単語よりもずっとよく再生されている。 これを新近性効果という。新近効果ということもある。Glanzer らにより行われた体系的なプログラムにより実証されている。
同時に2種類以上の情報を知覚したとき、その情報どうしが干渉することをいう。有名な例として、 文字意味と文字色を同時に視覚情報として知覚したときの干渉が挙げられる。 これは、「あか」の文字色を答える時間が 「あか」の文字色を答える時間より有意に長いことからわかる (2016-07-31)。
プログラミングについてのストループ効果が、「達人プログラマー」で述べられている。
ウェルテル効果(Werther effect)とは、影響力の高い人間が自殺すると、 これをきっかけに連鎖的に自殺が増加すること。 連鎖自殺、誘発効果、ドミノ連鎖とも言う。 「ウェルテル」効果という名は、 ゲーテの作品『若きウェルテルの悩み』の主人公ウェルテルに由来する。 この作品でウェルテルは最後に自殺する。 この後ヨーロッパで自殺が流行したことからこの名が生まれた。
参考:ウェルテル効果 (ja.wikipedia.org)
傍観者効果(bystander effect)とは、 ある事件に対して、自分以外の傍観者がいる時には 「率先して行動しよう」という心理が抑圧される現象である。 傍観者が多いほど、その抑圧度は高くなる。 ニューヨークで起こった婦女殺人事件がきっかけとなりこの効果の仮説が立てられた。 この仮説はラタネとダーリーにより確かめられた。いわゆる、ラタネの大声実験である。 (2010-11-03)多少、Wikipedia の記述を書き換えた。
羅生門効果(Rashomon effect) とは、Wikipedia によれば次のとおりである。 まずはエスペラント版を掲げる。
La efiko Rashomon estas la efiko okazigita de la subjektiveco kaj
percepto persona kiam oni rakontas saman historion aŭ situacion kaj
la individuoj kiuj rakontas tiujn faras malsame,
sed laŭ manieroj per kiuj iu ajn el iliaj versioj estas akceptebla
sen nepre esti neniu el ili malvera;
simple ili estas influataj de la esenca varieco kaj percepto persona.
試訳:羅生門効果とは、個人の主観と知覚から引き起こされる効果(現象)である。 事件についての効果である。 個別に異なる話であっても、歴史や場面は同じであるときにいう。 しかし、話し手にはくせがあり、それぞれの知覚をもっているので、 個人の誰もが、いつも正しいことをいっているわけではないにもかかわらず、聞き手は受け入れられる。 話し手は単に、本質の一部分と個人の知覚に影響されているだけである。
英語版も引用する。
The Rashomon effect is the effect of the subjectivity of perception on recollection,
by which observers of an event are able to produce substantially different but equally plausible
accounts of it.
このことばは、黒沢明監督の映画「羅生門」から来たものと説明されている。 しかし、識者は「藪の中効果」と名付けるべきものである、 と主張する。というのは、あらすじからすればこの場面を表す作品は同じ芥川龍之介の「藪の中」 がふさわしいこと、それから映画「羅生門」のあらすじは「藪の中」であることが理由である。
アメリカの社会学者であるロバート・マートンが名付けたしくみ。 条件に恵まれた研究者は優れた業績を挙げることでさらに条件に恵まれる、 という現状を指摘した。 これは、 「持っている人は与えられて、いよいよ豊かになるが、 持っていない人は、持っているものまでも取り上げられるであろう」という新約聖書、 マタイ伝からの借用であることからこの名がついた。
私はこのマタイ効果を聞いて、ある物理の現象を思い出した。 中央にコックがあるパイプを用意し、最初にコックを閉じておく。 そして同じ大きさのゴム風船を用意する。 1つは空気を少量いれ、もう一つは空気を多量に入れる。 空気を少量入れた小さな風船をパイプの左側に、多量に入れた風船をパイプの右側につなぐ。 パイプのコックを開けると風船はどうなるか。 私の記憶では、大きな風船はますます大きくなり、小さな風船はますます小さくなる。
ゴム風船の代りにシャボン玉でこの実験を行なっても同じように大きなシャボン玉は膨らみ、 小さなシャボン玉は縮む。この実験を紹介した先生もやはり、 マタイ効果を思い出しているようだ http://www8.plala.or.jp/grasia/daisho.htm
電子の波に、外部に電場も磁場もないコイルによって、 位相変化が生じるという効果。略して AB 効果とも呼ばれる。 物理学者アハラノフとボームが存在を理論的に予言した。 その後、外村彰の実験により存在が実証された。この実験には、マイスナー効果が活用されている。
外村 彰 氏は、2012 年 5 月 2 日、死去。故人の業績をたたえ、心より哀悼の意を表します。
物理学上の現象を効果と称することに興味を持った最初が、このアハラノフ=ボーム効果だった。 応用物理の学徒であった私は、おそらくは量子力学の授業であっただろうか、教員からこのことばを聞いた。 その妙な名前は私の心を強くとらえた。とらえた理由はここでは秘密にするが、どれぐらいの強さだったかといえば、 ごく短いピアノの連弾曲を作ってしまうぐらいだった。
チムニー効果、ドラフト効果ともいう。Wikipedia によれば、 流体が煙突状の物体の中で起こす熱対流の性質、と説明されている。 同じく Wikipedia によれば、 両端が開放されている煙突状の空間内部で流体が暖められて上昇していくとき、下部には負圧が働いて流体が流入する。 煙突(吹き抜け)の長さを調節して、燃焼状態や空気調和を行うものである。
Macintosh Plus のアクセサリに、Mac Chimney という煙突があった。 Macintosh Plus は冷却用のファンがない。この紙製煙突は Macintosh 上部につけて、 煙突効果に冷却を促すためのものだという。
2009年3月15日、毎日新聞の書評欄を見ると、 「自然に学ぶ粋なテクノロジー」(石田秀輝 著、化学同人)に対して、 評者の藤森照信がこのように記している。
サバンナのアリ塚に学ぶ空調システムの一件も面白い。 熱帯の乾燥地帯で室温ピッタシ30度をどう保っているのか。 チムニー効果で換気をうながし、 地下深くから水を含んだ土を運びあげたりしているが、 (後略)
励起状態にある原子がより安定なエネルギー状態へ遷移する自己電離現象。 オージェ遷移とも呼ばれる。 なお、文献 [1] では「アウガー効果」と記されているが、 これは、発見者 Pierre Auger の名前をドイツ語読みしたものと思われる。
近接した導体から発生した磁場により、好ましくない現象が起こること。
金属は通常温度を下げていくと電気抵抗が減少する。しかし、特定の条件では、 ある温度以下になると温度の低下に対し電気抵抗が増加する。これを近藤効果という。 近藤淳によりこの現象が解明されたことから、この名がある。
短波長のX線を物質に当てたとき、散乱2次X線の波長が入射X線より大きくなる現象。
この現象を利用して、有機物の皮膜の厚さを非接触で測ることができる。
ドップラー効果 (Doppler effect) とは、音波や電磁波など、波の発生源と観測者とで相対的な速度が異なる場合、 発生源の周波数と観測者の周波数が異なって観測される現象のことである。 救急車がサイレンを出して走っているとき、向かってくるときから離れていくときに音程が低くなる。 これがドップラー効果の典型である。
物理学の効果のなかでは、一番よく知られていると思う。
原子炉におけるドップラー効果がある。原理としては上記のドップラー効果と同じと思われるが、 残念ながら私は理解していないため説明できない(2014-03-09)。
古典力学の世界では、粒子はエネルギー障壁を乗り越えられない。 しかし、量子力学の世界では、粒子はエネルギー障壁を乗り越えて(染み出して)しまう。 これをトンネル効果という。
wikipedia によれば、特定の状況下では、 高温の水が低温の水より短時間で凍ることがある現象。 この効果が真実かどうか、また真実だとした場合、 どのような原理が寄与しているかはまだ謎のままである。
wikipedia によれば、 非常に小さい距離を隔てて設置された二枚の平面金属板が真空中で互いに引き合う現象が、 静的カシミール効果である。
Wikipedia によれば、 異なる大きさからなる粉粒体を振ると、最も大きな粒子が表面に浮き上がってくる現象のこと。 ミックスナッツでは最も大きな粒はブラジルナッツであることが多いことから、 このように呼ばれる。
東京電力の WEB で、 原子力発電の安全性 (www.tepco.co.jp) というページがあった(現在リンク切れ)。ここでは、 原子炉固有の安全性を裏付ける二つの効果を説明している。 その一つであるボイド効果の説明は次のとおりである。
その一つが、出力が上昇すると水が蒸気になって密度が減り、 中性子が減速されにくくなるため、核分裂を起こす遅い中性子が減少し、 核分裂の連鎖反応が抑制されるボイド効果です。
Wikipedia (ja.wikipedia.org) は次のとおりである。私にはこちらのほうがわかりやすい。
原子炉の炉心において発生する冷却材の蒸気の泡(気泡)をボイドと称する。 気泡の発生は冷却材の密度を低下させるため、 ボイドの多寡によって原子炉の反応度が変化する。これをボイド効果(Void Effect)と呼ぶ
では、ボイド効果があるから安全だ、といっているのはなぜなのだろう。 東京電力の説明によれば、ボイドが多くなると核分裂の連鎖反応は抑制される、といっている。 これは正しい。というのは、 ボイドが多くなると、冷却材である水の密度が低下する。 水の密度が低下すると、中性子減速の程度が小さくなる、 中性子が減速されないと、ウランの核分裂連鎖反応が抑制される (中性子が速すぎるとウランの核分裂反応がおきない) ゆえに、安全である。という理屈である。
密度が低いほうが安全側に働くのは一見奇妙だが、 中性子は速すぎると核分裂の連鎖反応が起こりにくくなる、ということを事実として受け止めれば、 以上の説明で納得できる。
だから、減速材として水を使う限り、ボイド効果は起こる。 だから核分裂による放射能の増大だとか、核爆発とかは抑えられることがわかった。 しかし、核分裂の連鎖反応が抑制されても崩壊熱は残るので、 炉心の溶融などは起こりうる。そうなると、炉内の放射性物質が漏れたりするわけだから、 100 % 本当の安全にはなっていないわけだ (2011-05-28)。
なお、ボイド効果については、ドップラー効果とともに、
次のブログで紹介されている。
http://blogs.yahoo.co.jp/kanazawa_sanetoki2004/32904106.html
上記ページは 2014 年 3 月 9 日現在、消えている。web.archive.org にもない。 なお、この方は現在別のブログを作っているようだ。
コアンダ効果 ( Coandă effect ) とは、 流れの中に物体を置いたときにその物体に沿って流れの向きが変わる粘性の有る流体の性質のこと (wikipedia による) 。 2011 年から、この効果を利用した「羽のない扇風機」が売り出されている (正確には羽が隠れている、というべき)。
外部から磁場をかけた状態で物質を常温から冷却し、超電導状態にする。 この瞬間、磁場が物質外部に押し出される現象をいう。物質が超伝導体であるための必要条件である。 アハラノフ=ボーム効果の検証で、このマイスナー効果が使われた。
恒星や銀河などが発する光が、途中にある天体などの重力によって曲げられたり、 その結果として複数の経路を通過する光が集まるために明るく見えたりする現象をいう。 (Wikipedia より)
電流が流れている物体に対して電流と垂直に磁場をかけると、 電流と磁場の両方に直交する方向に起電力が現れる。これをホール効果という。 ホール効果を利用して、各種のセンサが開発され、実用に供されている。
ホール効果において、強い磁場かつ絶対零度での環境ではホール伝導率が e2/h の整数倍になる。 この現象を(整数)量子ホール効果という。
原子核が跳ね飛ばされる(反跳を受ける)ことなく、 ガンマ線の放出や吸収が生じる現象をメスバウアー効果(Mössbauer effect)と呼ぶ。
熱サイクル効果(thermocyclic effect)とは、 原子炉燃料用のウラン燃料体が、 温度の上昇と下降を繰り返すうちに形状に変化が起きたり結晶粒の粗大化が生じたりして, 表面に多数の凹凸が生じる(熱損傷が起きる)現象をいう.
量子の世界では、粒子の状態を頻繁に観測することで、別の状態に移ることが抑えられる、という現象。 ゼノン(ゼノ)とは古代ギリシアの哲学者ゼノンのことで、「飛んでいる矢は止まっている」というゼノンの逆説の発言者とされる。 (0
ある原子が他の原子に対して静電気的に影響を与える作用。 I効果の名は Inductive Effect から来ている。
ある人から聞いた話である。化学では常識である I 効果を、 化学科を出た新人の社員が「いちこうか」と読んだので呆れた、ということだった。 もちろん、「あいこうか」と読まなければならない。(2010-05-24)
ウィキペディアによれば、カルボニルの二重結合が立ち上がり、カルボニル炭素が正にカルボニル酸素が負に分極する機構をいう。
互変異性の機構に類似した電子対の移動で分極が転移する機構をいう。
水中に二酸化チタン(TiO2)電極と白金(Pt)電極を置き、 TiO2電極に光を当てると、 水が分解され、TiO2から酸素、Ptから水素が発生するとともに両電極間に電流が生じる現象。 (2011-04-17)
不透過性のイオンが膜の片側に存在する場合に、 透過性のイオンも不透過性のイオンの影響を受けて膜の両側に不均衡に分布される現象。 この現象により膜の両側に電位差が生じる。 (2011-04-17)
特定の状況下で非線形分子の構造が歪む現象のこと。
環境エンリッチメントと呼ばれる工夫で重要な役割を果たす現象。 飼育動物の正常な行動の多様性を引き出し、異常行動を減らして、動物の福祉と健康を改善するために、 飼育環境に対して行われる工夫を環境エンリッチメントと呼ぶ。このなかにおける採食において、 多くの動物はたとえ容易に得られる餌があっても、労力を要する方法で好んで採食するという習性がある。 この現象をコントラフリーローディング効果という。英語では単に contrafreeloading といったり contrafreeloading phenominon (コントラフリーローディング現象)といったりする。
広義では、脳の習性として、労せずに手に入れた(フリーローディング)ものよりも、 何らかの対価や努力を費やして入手したものを好むという経験則を指す。 コントラは「正反対」の意味である。この効果は動物一般にみられるが、唯一この効果に反するのが飼い猫であるという。 そのソースは私にはわからない。(2016-05-21)
生物に対して通常有害な作用を示すものが、 微量であれば逆に良い作用を示す生理的刺激作用をいう。 ロバート・アーリックは、著書「トンデモ科学の見破りかた」で、 「放射線も微量なら浴びたほうがいい」という主張は、「おそらく真実ではないだろうが、 誰にもわからない」と判定している。(2009-05-23)
材料工学において、ハス科の植物に見られる自浄性を指す用語。 (2010-02-23)
生理学のヴェーバー効果とは、五感すべてについて、 気づくことができる最小の刺激差が、基準となる基礎刺激の強度に比例することである。 この効果を見つけたのがヴェーバー(ウェーバーとも)であるのでこう呼ばれる。 また、ヴェーバーの弟子のフェヒナーは、上記の効果をもとに考察を進めたので ヴェーバー・フェヒナー効果と呼ばれる。
なお、北杜夫の「どくとるマンボウ青春記」の後半には、 生理学の試験で「ウェーバー・ブレイ効果について記せ」 という問いに困ったことが書かれている。 まったく知識がなかった氏は、名前だけを便りにその場ででたらめな説明を書くが、 結局不合格となり、その後も、3回試験を受け続けようやく合格となったことが書かれている。 この「ウェーバー・ブレイ効果」と最初に説明した「ヴェーバー効果」 が同じかどうかはわからない。
いきむ(息をとめて腹に力を入れる)動作で呼吸が止まり、筋緊張が起こることで普段より筋力が発揮できる生理的な現象。 (2011-04-17)
GVL 効果( Graft-versus-leukemia Effect )とは、 同種移植によってうけた白血病治療の副作用が少なくなるような現象。 GVT 効果( Graft-versus-tumor Effect )ともいう。 同種移植を受けた場合にしばしばみられる合併症の中には、 移植片に含まれるドナーリンパ球が、 患者の体そのものを「よそ者」とみなして攻撃する厄介で複雑な免疫反応によって生じるものがある。 このような反応によっておきる病気は、移植片対宿主病 (Graft-versus-host Disease、GVHD) と呼ばれる。 この GVHD は患者の正常な細胞に対して起こるが、 同様な反応は患者への移植後に残存しているがん細胞に向けられる。がん細胞に対してこの攻撃が向けられることは、 白血病などの再発が抑えられる可能性を意味している。 このような機構を GVL 効果という。graft は移植組織、leukemia は白血病、tumor は腫瘍、がん、 host は宿主(移植片を受けた生体)のこと。 (2014-03-30)
アリー効果とは、生態学において、個体群密度の増加によって個体群に属する個体の適応度が増加する現象のことである。
2 つの熱帯低気圧や台風が約 1000 km 以内に接近した場合、それらが干渉して通常とは異なる進路をとる現象のことである。 1921 年中央気象台所長の藤原咲平が唱えたことからこの名がある。現代用語の基礎知識 2015 年版参照。(2015-01-04)
力学系の状態にわずかな変化を与えると、そのわずかな変化がなかった場合とは、 その後の系の状態が大きく異なってしまうという現象をいう。 チョウ(バタフライ)の羽ばたき程度の変化が拡大して大きな差異を生じてしまう、という意味から来ていて、 気象予報の困難性を表す用語として知られている。(2015-01-04)
流体の流れが絞られると流速が増加し、低速部にくらべて圧力が低くなること。気象学では、 狭い谷筋に広いところから風が吹き込んでふたたび幅広い部分へ吹き抜けると、 局地的に気圧の低下が起こり,強風や突風が吹く現象をいう。(2015-01-04)
津波は浅い方へ曲がる性質がある。 そのため、大洋上に島嶼部や海底山脈があると、 これらの地形がレンズのような働きをし、局所的に津波が高くなることがある。これをレンズ効果という。
音楽で、同一旋律を複数の人間が歌ったり複数の楽器で弾いたりすることで、 厚みと広がりが出ること。(2010-04-07)
複数の母音を特定の母音で代表させることにより、 違うことばを聞き分けるようにする能力のこと。 人間の脳は、13種類の母音が識別されるように作られているが、 言語によって、代表となる母音が違う。 スウェーデン語では 12 種類、英語では 10 種類、 日本語では 5 種類である。このマグネット効果により、 日本語を母語として生まれたこどもは、 生後1年ですべての母音をアイウエオで代表させることが完成していて、 それを超える母音の聞き分けができないという (以上、加藤秀俊「なんのための日本語」p.4 から)。 (2010-04-07)
特定の宝石を特定の方法でカットしたときにのみ、複数条の光の筋が生じる現象。 (2011-07-30)
特定の宝石を特定の方法でカットしたときにのみ、猫の目のような明るい光の筋が生じる現象。 (2011-07-30)
ある情報を隠そうとする行為が、逆にその情報が広がる方向に働くこと。 名前は、アメリカの女優であるバーブラ・ストライサンドからとられている。 ストライサンドは、環境保護活動者らを相手に、 自宅を許可なく撮影したことによるプライバシー侵害を理由に損害賠償請求をしたが、裁判所は却下した。 この過程で皮肉にも彼女の豪邸の写真が知られるようになった。 (2011-12-02)
写真の上下にぼかしを入れると、本物の画像があたかもミニチュア写真のように見えること。 (2013-02-14)
物理学でのジョーク。ある人が近くにやってきただけで、実験器具が壊れることを、 「その人が器具にパウリ効果を与えた」などという。 実験が苦手だった物理学者であるヴォルフガング・パウリにちなんで名づけられた。 付け加えるが、パウリは理論物理学者として多大な業績を残している。 パウリの名前を関した(ジョークではない)物理学上の業績には、 パウリの排他原理、パウリ行列などがある。 (2014-03-09)。
マラトス効果 (Maratos effect) とは、数理計画法のある解法における現象である。 逐次二次計画法と呼ばれるアルゴリズムにおいて、 大域的最適化を達成しようとすると解の近くで近似解を更新するステップが小さくなってしまい、 結果的に当初期待している収束の速さを得ることができないことをいう。 矢部 博、八巻 直一:非線形計画法参照。
薄いプレート状の爆薬の片面が比重の重い金属などによって覆われている状態で爆発した場合には、 爆発による大部分のガスとその運動エネルギーが覆われていない方向へ向かって放出される現象。
火薬の爆発に関する現象。 薄い金属の内張り(ライナー)を付けてスリバチ状(凹型の円錐状空洞)に成形した炸薬を爆発させると、 爆発の衝撃波が円錐中心軸に向かって集中し、中心軸に沿って方向を変え、 スリバチの上方に向かって超高速の金属の噴流が作られる現象である。噴流が当たる目標物には深い穿孔がうがたれる。 モンロー効果とノイマン効果はそれぞれ別の現象を指すが、同時に利用されることが多いため、このように呼ばれる。
鋼板や岩石などに爆薬を密着させた状態で爆破した際に、その裏面に剥離を生ずる現象である。
言語としての音韻を知覚するときに、聴覚情報と視覚情報の相互作用を示す現象の一つ。 マガークらは、ある音韻の発話の映像と別の音韻の音声を組み合わせて視聴すると、第三の音韻が知覚されることを初めて報告した。
デパートなどの商業施設において、 最上階に目玉店舗やイベント会場を位置させるなど施設を充実させて客を誘導することにより、客が行き帰りにも買い物をすること。
株式会社明治に、「チョコレート効果」という名前のチョコレートがある。 CACAO 86 % のを買って食べたが、かなり苦かった(つれあいは非常に苦かったといっている)。 ほかにも 72 % と 95 % のがある。また、65 % のものにレーズンとアーモンドを加えたものもある (2014-03-30)。