「まえがき」から引用する
本書は担当していた1年生向けの必修講義「無機化学1」の参考書とする目的で執筆を開始した。(中略)第1章から第3章までが相当する内容である。(中略) 原始の電子状態に基づいて周期表の形が決まる仕組みである「構成原理」はとても単純明快であるにもかかわらず、 高校の教科書で取り扱われていないのはとても残念である。(中略)本書で周期表の「構成原理」の理解を深めてもらえれば幸いである。
第4章から第6章は、量子論の解説である。かなり癖のある構成になっており、他の書にはない論理構成なので、一度、オーソドックスな講義を受けたうえでお読みいただくと、理解が深まると思う。
周期表の構成原理というのは、原始の中の電子は起動の安定性の順番に従って収容されること、また安定性の順番は殻(K, L, M, N...)と軌道(s, p, d, f...)の組み合わせによって定まっていることを指す。 本書 p.24 の表 2-2 によれば、構成原理の具体的な順番は、安定から不安定に向かう順に、1s, 2s, 2p, 3s, 3p, 4s, 3d, 4p, 5s, 4d, 5p, 6s, 4f, 5d, 6p となる。
このページの数式は MathJax で記述している。
書名 | ゼロから学ぶ元素の世界 |
著者 | 宮村一夫 |
発行日 | 2006 年 12 月 20 日(第1刷) |
発行元 | 講談社 |
定価 | 2500 円(本体) |
サイズ | 199p 21cm |
NDC | 430 |
ISBN | 4-06-154668-6 |
その他 | 草加市立図書館で借りて読む |
まりんきょ学問所 > 読んだ本の記録 > 宮村一夫:ゼロから学ぶ元素の世界