『庭師(ブラック・ガーデナー)』(高瀬美和 著/祥伝社文庫)読了。
HP「ブラック・ガーデン」に「新しいお花がやってくる」と書かれた日、寺内さやかは、購入したばかりのマンションに引っ越してきた。マンションで何かが起こるたび、「ブラック・ガーデン」にはその様子がことこまかに更新されていく。本人だけが知っているようなことまでが書かれているのだ。HPの管理人は庭師と名乗り、観察記の中で、マンションの住民たちは花に譬えられていた。引っ越しから1週間後の異臭騒ぎから、マンション内の奇妙な緊張は徐々に高まっていく。その数日後、ある事件が起こった。しかしそれは、きっかけにすぎなかった……
「ブラック・ガーデンへようこそ。」の文体は、いかにもありそうな感じ。出来事のひとつひとつを茶化しつつも、表現には悪意がにじみでている。HPの観察記を挿むことで、"自分の内面が、顔の見えない誰かにむけて公開されている"気味の悪さがリアルに感じられる。恐いものの正体よりも、「ブラック・ガーデン」の文章のほうが恐かった。(誰かの文に似ているような気がするんだが、誰だったか……)
小倉競馬は台風の影響で中止(日刊スポーツ)。
IBM、最大8時間駆動の『ThinkPad X30』発売(Wired News)。「重量約1.6キロ」の「超軽量ノートPC」……当社比?
コンピューターテープ(オープン)2003年から製造・販売終了(slashdot.jp)。いまだに結構使ってるものです(銀行とか、多いんじゃないかな)。
学生向け期末レポート販売サイトは千客万来(Wired News)。
『17歳という病 その鬱屈と精神病理』(春日武彦 著/文春新書 262)読了。
最近の若者を理解する目的で書かれた本、というわけではないのが面白い。
若者に共感すると言うその数ページあとで薄ら莫迦扱いしたりと、その揺れ具合は、物分かりの良い大人として振る舞うよりも、ずっと好ましく思える。
で、最後のページを読んで大笑いした。中学生の頃「自分が死ぬとしたら」という題で作文を書かせられた時に「地球も道連れにする」と(半ばうけを狙って)書いたことがあるのを思い出したからである。
福祉機器に生かされる情報処理技術(slashdot.jp)。
Javaを対戦ゲームで学ぶRobocode日本カップ開催(slashdot.jp)。コメントによるとミニ四駆を改造するとかPSのカルネージハートとかに近い感じだとか。面白そう。
ハイパーリンク特許訴訟について。ハイパーリンクの特許でBTが敗訴(slashdot.jp)とハイパーリンク特許訴訟、あっけない幕切れ(Wired News)。(関連日記:2002/02/13,2002/02/18,2002/03/15)
みずほ:システム障害で損害賠償へ(slashdot.jp)。
住民票コードの有効桁について書いてみた。左から数えて11桁めはチェックデジットです。
死ぬことを禁止された町(slashdot.jp)。破ったらどうなるんだろう?
後輩に聞いた話。
「北海道のKさん、6月の稼動時間500時間を超えたそうですよ」
「へー。6月って500時間もあるんだ」
あとで気づいたのだが、人間に稼動時間って……しかもそれに違和感を感じなかったあたりが悲しい。
計算してみると、16時間/日×30(日)でほぼ500時間になる。
残業。日付がかわってから夕飯を食べている……。
NHKオンラインはXSS脆弱性てんこ盛り(slashdot.jp)。この言い訳マニュアル(?)、住基ネットにも使えそうな感じだなあ。
クロスサイトスプリクティング(XSS、またはCSS)脆弱性についてはIPA ISEC セキュアプログラミング講座のクロスサイトスクリプティングを参照。
ApacheのバージョンについてはThe Apache HTTP Server ProjectのReporting Security Problems with Apacheでいいのかな?
今日も残業。夕飯を食べているうちに日付がかわる。
『第二の創造 クローン羊ドリーと生命操作の時代』(I・ウィルマット K・キャンベル C・タッジ 著/牧野俊一 訳/岩波書店)読了。
クローン羊ドリーの"生みの親"であるウィルマットとキャンベルが、科学ライターのタッジと組んで書いた「クローニングの物語」。
クローニングのそもそもの目的が「たくさんの"ドリー"を創り出すことではなかった」ことや、ドリー以前や以後に核移植で生まれた羊もいたのに、何故ドリー(だけ)が有名になったか、ということが、丁寧に書かれている。ドリーは「ゲノムクローン」であって、母となった雌羊の「真の」クローンでは無く、ドリーの母は既に亡くなっているので比べようが無いが、他のゲノムクローン羊(たとえば、ドリーの後、クローンの4つ子)は、見た目や性質が全く異なってみえるのだそうだ。"第二のドリー"を創らなかった理由が「経済的なもの」であるところは面白かった。
最終章「クローン人間」でウィルマットとキャンベルは、生殖技術や不妊治療としてのクローンには反対であると意見を述べる。そこで興味深いのは「培養細胞を誘導して卵子や精子を作れる日が必ずやってこよう。」(本書 p.380)という指摘である。
とても面白い本だった。
開発環境が整った。早速残業。夕飯を食べているうちに日付がかわる。
セキュリティ絡みで国内におけるソーシャル・エンジニアリングの実態調査。
ソーシャル・エンジニアリングという単語を思い出せなかったので、まずソーシャル・ハック(またはハッキング)で検索してみた。検索結果のなかに「知り合いのハッカーに頼んで……」ふうの発言がちらほら見られるのが面白い。こういう書き方をしている人が思い浮かべるソーシャル・ハックは、「ごみ箱をあさる」「裏紙をメモ用紙としてもらう」「人の肩越しにパスワード入力画面を覗く」では無いだろう、多分(あまり格好良くないので)。
筋肉痛になった。
銀行間ネットワークが20年ぶりに再編へ(slashdot.jp)。雇用対策?死の更新行進の間違いだろう。
それと、作り直しで良くなる巨大システムは無いという指摘はそのとおりだと思う。昔は「これだったら作り直しのほうがいい」と思っていたが、今は安易にそんなことは言えないと思っている。
種牡馬 サンデーサイレンス号の死亡について(JRA)。
TV到着。
売り場に並んでいる21型のなかで、いちばん軽いもの(20kg)を選んだのだが、玄関から部屋の棚の上まで運んだだけで息が切れた。
これで、変色画面(2001/04/28の日記)ともお別れである。
部屋を片づけていて、足の踏み場も無くなる。あちこち避けて歩いていて、ドアの角に膝を思い切りぶつけてしまった。
農水省が体細胞クローン牛に「安全宣言」(slashdot.jp)。ここで出ている「細胞に異常が」は全てのクローン動物の細胞に異常(slashdot.jp)のことだろう(でも、この「細胞に異常が」は、論文として公表されたものなのだろうか?)。
ちょうど『第二の創造』(I・ウィルマット K・キャンベル C・タッジ 著/牧野俊一 訳/岩波書店)を読んでいるので、「細胞に異常が」という発表よりも、それに対する反応のほうに興味を引かれる。クローンという言葉の定義についての言い合いとか(ちなみに、一卵性双生児は互いのクローンである、という表現は同書(p.81)にも出てくる)。
ナノテクによる人工臓器開発計画(slashdot.jp)。
住民票コード通知葉書(圧着式)がきた。見事に透けるので、そのままの状態で番号を読み取ることも出来る。太陽にかざしてみましょう。
せめて「銀行のお知らせ」程度の工夫は出来ないものか。それ以前に、銀行は口座番号を葉書(圧着式)で通知したりはしないと思うのだが……。
いつもどおりに出勤する。外は静かで、通勤電車も空いていた。いつもこうだといいのになあ。
民主党がウィルス防止法案提出へ(slashdot.jp)。分からないものを分からない、調べていないものを調べていない(ん?)と、率直に言える人でありたいものです。
船橋焚書事件が裁判へ(slashdot.jp)。確か、一定期間の貸し出しがほとんど無かったので処分しただけ、のはずなのだが。
通勤電車から通勤客が減っていく。そして観光客が増える。
それにしても、開発環境はいつになったら整うのだろう(前回と同じ状況)。
TVを買った。
帰宅途中、ハスキー犬と遭遇する。あの毛並みでは夏毛でも暑いだろう、と見ると、平然と歩いていた。我慢強いのか暑さに強いハスキーだったのか。
コンビニに寄ったら、入り口近くにウェルシュコーギーがつながれていた。こちらはめいっぱいばてていた。
■住基ネット 都道府県サーバーの一部プログラムに不具合(毎日)。上から下までぼろぼろ。
ゼロ必要 印刷ミスで住民票コード再通知 大阪・能勢(http://www.asahi.com/national/update/0811/021.html)。
「発送する前に、町職員が点検して気づいたが、業者側に「ゼロがなくても支障はない」と説明され、そのまま発送した。」(同記事より引用。強調は引用者による)
そんなことを言う業者も業者(コードの先行ゼロを消去して印字することは、ほとんど無い)だが、そんなものに説得される職員も……確認すれば済む話をどうして説得されてしまうのか。一応エンドユーザだろうに。
Apache2.0系列に深刻な脆弱性(slashdot.jp)。
素数判定アルゴリズムを開発(slashdot.jp)。
成長する推論チップ(slashdot.jp)とまだやります人間対コンピューターのチェス対決(slashdot.jp)。人間対、というよりは、グランドマスター対。
マイクロソフトの企業向け新ライセンス制度に顧客が立腹(Wired News)。怒るのも当然だろう……
住基ネットについて。あちこちで繰り返される「現状を知らないのか。今更遅い」という主張も、その主張が不正確であることを議論するためのきっかけとしては使える。……議論になれば、だが。
住基ネットで管理されるのは「住所氏名・生年月日・性別」だけでは無くなるかも、って随分前に出てた話題のような。あ、あった。政府が国民総背番号データの利用範囲を大幅に拡大(slashdot.jp)。それから(これは最近だが)住基ネットのセキュリティ問題を扱うスレッドの37。
「全国民データベース」化が懸念される米国防総省のテロ防止データベース計画(Wired News)。
サイバー攻撃警告の「空振り」で問われるNIPCの役割(上)・同(下)(Wired News)。きっかけが与太でもなんでも、とりあえず乗ったふりをして既成事実を作り、その後「今更遅い」と主張する、ということだったのかな。
追悼 E.W.ダイクストラ(slashdot.jp)。
大阪府守口市が住民票データを364世帯に誤配(slashdot.jp)。こんな、いかにもありそうなミスについて、対応方法も決めていないあたりが駄目……というか、駄目ではない部分を言うほうが早いような気がしてきた。
米司法省が大量の武器とノートパソコンを紛失(Wired News)。さすがUS、規模が違う(あれ?)。
住基ネット稼動初日もトラブル続発(slashdot.jp)。とりあえず動けば、総務省的にはトラブルでは無いらしい。
良番GET!!か。このコードから判定すると、11桁全部が同じ数字、(たとえば「77777777777」など)は全部駄目。同様に「00000000001」も駄目。(ただし、このままだと「00000000000」は大丈夫だな)お、「00000000256」はいいのか。頭二桁がゼロで、残り九桁が同じ数字(たとえば「00777777777」など)は全部大丈夫なので、これを良番と言えなくもない。(妙な番号体系だけど)
ハミング距離について参考:どうして間違いがわかるの?と誤り検出(PDF)。
流出した自衛隊ネットワーク資料で構築元を恐喝(slashdot.jp)。この程度の事で恐喝されてしまうあたりが駄目なのでは。
住民基本台帳ネットワーク本格稼動開始。
「これで年金の支払い間違いが無くなる」「同ネット活用で「亡くなった受給者に年金が届くこと」は無くなる」(日経産業新聞8月5日朝刊一面より)こんな書き方をされてしまう、年金システムの立場(?)って。
住基ネットがクラックされると賠償額は1.8兆円 (slashdot.jp)。
住基ネット開始に思う不参加自治体の言い分(slashdotjp)。
HP、バグ情報を公開した企業に訴訟を起こすと警告(Wired News)。(関連日記:2002/08/03)
唐突に思い出したのが以下のふたつの記事。「世界で最も無能な情報機関」から漏れでた職員の住所・氏名・役職名のリスト。
情報機関の文書収集家にFBIから圧力(Wired News)と情報機関の文書公開サイトに『サービス拒否攻撃』?(Wired News)。漏れ方も随分とアレだったが、泣き付いた先がFBIだったというのが更にアレでした。
野口英世が千円札に(slashdot.jp)。借金(地獄)推奨?
HPが脆弱性情報公開者にDMCA違反と警告(slashdot.jp)。その後あっさりと降伏。
『80年代SF傑作選』(小川隆 山岸真 編/ハヤカワ文庫SF)読了。
面白かったのは上巻では「石の卵」(キム・スタンリー・ロビンスン/山岸真 訳)、下巻では「祈り」(ジョアンナ・ラス/冬川亘 訳)、「鏖戦」(グレッグ・ベア/酒井昭伸 訳)、「帝国の夢―地上管制室よりトム少佐へ―」(イアン・マクドナルド/浅井修 訳)。
「かまいたちの夜 特別編」(PS/サウンドノベル/チュンソフト)を1回クリア(完エンディング)。一回目でいきなり「あなたの名推理で見事犯人を」と出た。……一回目でこれを出してしまったので、無理に見逃す選択を選ぶのはちょっときつい。