インストゥールしたカプタ・フォントをタイピングしてみたのですが、「う」列を表す記号が短音、長音とも同じように見えます。 どこに違いがあるのですか。 |
No-34 2004-11-16
● カプタ・フォントの文字はかなりシンプルに図形化されていて、「う」を表す記号(パーピリ)にはそれが顕著です。短音、長音の違いが分かりにくいとのことですが、原因はその単純化にあります。 左のパーピリをご覧ください。これは印刷の活版です。これが元のかたちです。 上が短音の「ウ」、下が長音の「ウ」を表します。下に横たわる線が長音の場合、上に湾曲しているのです。 また、横に伸びた線の左端が釣り針のように急に曲がって、上から元の横線に返ります(接触はしない)。 ところが、カプタでは右図のようにその曲がりが省略されています。上が短音、下が長音の「ウ」ですが、長音を表す横線の婉曲がすこし控えめなため、その違いが分かりづらのです。カプタは文字を単純化しているので読みやすいのですが、このパーピリだけは読み取りにくいようです。また、この省略図形は本来の文字のかたちを愛するシンハラ人には文字の冒涜と感じるようで、評判が芳しくありません。 ただ、全体としてカプタは文字の極力飾りを省き、タイピングも効率的です。「ウ」を表すパーピリには不満が残りますが、使い勝手は一番です。 |