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No.159 雨乞岳
彼岸を過ぎてやっと涼しさを感じられるようになったので、日帰りの山行の再開です。日本に接近した2つの台風の間の天気の晴れ間を狙って雨乞岳(2037m)に登りました。

日時 2012年(平成24年)9月29日(土)
天候 晴一時曇
同行 なし

所要時間
駐車場(8.10) ←45分→ (8.55)#1導標(8.55) ←25分→ (9.20)#3導標(9.20) ←1時間30分→ (10.50)#4導標(10.50) ←30分→ (11.20)#5導標(11.20) ←30分→ (11.50)#6導標(11.50) ←30分→ (12.20)雨乞岳頂上で昼食(13.10) ←45分→ (13.55)#4導標(13.55) ←1時間10分→ (15.05)駐車場

山行概要

甲斐駒
雨乞岳頂上から見た甲斐駒
朝4時40分に我家を出発し、ヴィレッジ白州の駐車場には、7時50分に着きました。土曜日のためか、中央高速が少し混んでいましたが、渋滞などはなく、ほぼ思惑通りの時間に着きました。駐車場には、車が2台駐車していましたが、、辺りに人影はなく、静まり返っています。
車のトランクらザックを出して、いつものように身支度をして歩き始めました。道路を挟んで駐車場と反対側に登山道の入口があります。入口に立ってみると、登山道は思ったよりずっと広く、よく整備された道が先へ延びており、延びた先に階段が見えます。人はあまり登っていないようなので、今日は最初から熊よけのラジオを鳴らして歩き始めました。事前に見ていた地図から、最初は少々きつい登りを予想していたのですが、比較的緩やかな登りが続きます。階段と普通の道を何回か繰り返すと、最初の導標が現われました。
導標には#1と記されています。ここをそのまま先へ進むと遊歩道で、登山道は右の方へ延びている階段を登ります。階段を登って先へ進むと、立て続けに#2、#3と記した導標が現われます。登山道入口から続いていた遊歩道のような道は、この#3の導標までで、ここを過ぎると山道が始まります。山道とはいっても、登りは緩やかで、まだ歩く人が少ないためか、浮石や大きな段差のない、歩き易い道が続きます。やがて標高1600mの稜線へ出たようで、しばらく殆ど平坦な道が続きます。
やがて右手の下にに沢が見えるようになり、少し進むと登山道の左手の木に水場の標識が取り付けられていて、沢のほうに道が続いています。水場と思えるところはすぐそこでしたが、水は十分あるので、水場へよらず、先へ進みました。水場の標識を過ぎ、ジグザグ道を登ったところにで、またた稜線の上に出て、そこに#4と記した導標が立っていました。
ルートマップこの#4の導標を過ぎると少しきつい登りが続きます。ここで上から下ってくる男女2人組のペアとすれ違いました。今日出会った最初の登山者です。ここは、道を 譲ってくれたことにお礼を言って、分かれました。きつい登りはすぐ終り、道が緩やかになり、目を右に転じると明るい落葉樹林が目を楽しませてくれるようになりました。やがて目の前に#5と記された導標が現われました。頂上までは40分と記されており、GPSの高度計は標高1878mと表示しています。頂上まで、残りはあと150mほどの登りが残っていますが、やれやれという気持ちになりました。
ここで道は左に曲がり、そのまま進むと左側が開け、眼下に田圃や町並み、その先に茅ヶ岳や奥秩父の山並みが眺められます。これまでずっと、眺望が得られない樹林の中を歩いてきたので、しばし眼下に広がる景色を眺め、休憩をとりました。一息入れて出発です。#5の導標から続いていた平坦な道が登りに変わり、再び道が平坦になったところで、#6と記された導標が現われました。もう頂上までの残り時間は僅かだろうと思って導標を見ましたが、この導標には、それまでの導標に記されていた頂上までの所要時間が、記されていません。しかも、樹林の向うには、頂上付近と思われる山影が随分高い所に見えます。頂上はもう目と鼻の先だろうと思っていたので、少々がっかりしてここを通り過ぎました。やがて、10mほどの高さの下りがあらわれ、その先の登りを登りきったところが、雨乞岳の頂上でした。
頂上に着いたときは、甲斐駒の頭が雲の切れ目に見えかくれしているだけで、あとは目の前に雲がかかっていて、何も見えませんでした。残念ながら頂上からの眺めは、諦めかと思いながら昼食を取り始めると、目の前の雲がどんどん消えて行き、甲斐駒の左に鳳凰三山、更にその左に富士山が見えるようになり、目の前正面には、奥秩父の山並が広がっています。左に目を転じると、八ヶ岳が樹間の向うに眺められ、その名前の通り、赤く尖った赤岳が随分高いところにあります。目の前の思わぬ景色の展開に、顔がほころびます。前回の山行で登った日光白根山では、山頂から眺められた山の名前を殆ど言い当てることができませんでしたが、ここから見られる山々は、殆ど登ったことがあり、山名を言い当てることができます。
目の前の景色を眺めながら、昼食を取っていると、石尊神社側の登山道の方から私と同世代ぐらいの夫婦連れのパーティーが登ってきました。神社側から登ってきたのですか、とたずねると、私と同じヴィレッジ白州側から登って、水晶ナギを見てきたところだとのことでした。頂上直下の登りが大変きつかったと、奥さんの方はフーフー息を切らしていました。この夫婦連れのパーティーを追うようにして、さらに女性が一人、その後しばらくして男性が一人、神社側から登ってきましたが、この男性は、この女性の連れとのことで、女性よりかなり遅れたことに対して、少々バツの悪そうな顔をしていました。この男性が、登ってきたところで、昼食も終り、頂上からの景色も堪能でできたので、頂上を後にしました。帰宅の途中、道の駅はくしゅうで尾白の湯を紹介してもらい、のんびり湯に浸って帰宅しました。

今回歩いたルートは、途中殆ど眺望を得ることができず、黙々と樹林の中を歩くことになります。この樹林は丹沢のような植林帯がなく、明るい自然林で気持ちよく歩けます。きつい登りも殆どありません。最近できた新しいルートとのことなので、ふみ跡がしっかりしていないようなところがあるのではないかと、思っていましたが、迷いやすそうな所もありませんでした。このルートは、落葉樹が多いので、秋の紅葉の頃来ると目を楽しませてくれそうです。

ヴィレッジ白州の駐車場 駐車場
ヴィレッジ白州の入口の少し先にある
車10台は楽に駐車できるスペースがある
ここまでの道路はすっと舗装されている
ここへ来るまでに、数箇所小さな落石が道路にあり、注意標識があったが、緊張するようなことはなかった
登山道入口 登山道入口
道路を挟んで駐車場の反対側にある
文中にも記載したが、よく整備された道がしばらく続く
このルートは、この入り口から後述の#3の導標までの間し、遊歩道として整備されたようである
#1導標 #1導標
#1と表示されたプレートが取り付けられている
登山道を入って最初に現われる導標がこれ
雨乞岳山頂まで140分、登山道入口まで30分の手書きの表示があった
#2導標 #2導標
上の写真の#1の導標を過ぎるとすぐ現われる
ここは遊歩道の分岐がある
この導標には、雨乞岳山頂まで100分、登山道入口まで40分の手書きの表示があった
#3導標 #3導標
この導標も上の写真の#2の導標を過ぎるとすぐ現われる
登山道入口から続いていた遊歩道のような道はこの導標の手前で終り、いわゆる登山道らしい道が始まる
この導標には、雨乞岳山頂まで100分、登山道入口まで50分の手書きの表示があった
水場 水場
水場の標識写真右側のすぐ下に沢があるのだが、水が流れる沢音は聞こえなかった
写真左の木に取り付けられた標識には、右の写真のような表示があり、あまり当てにはできない水場のようである
#4導標 #4導標
#1〜#3の導標は、次々と目の前に現れたが、#3の導標の後、この導標は目の前にしばらく現れなかった
この導標には、雨乞岳山頂まで60分、登山道入口まで80分の手書きの表示があった
落葉樹林 落葉樹林1
上の写真の#4の導標を過ぎると、写真のような明るい落葉樹林が目に付くようになる
下が一面笹に蔽われ、上が抜けているので明るい
#5導標 #5導標
この導標には、雨乞岳山頂まで40分の手書きの表示があった
ここからしばらく、道はフラットになるので一息つける
落葉樹林 落葉樹林2
この辺りからダケカンバやカラマツが目に付きだした
紅葉の頃は目を楽しませてくれそうなところである
登山道からの眺望 登山道からの眺め
登山道入口から雨乞岳山頂までの間で、眺望が得られるのはここだけ
奥秩父や茅ヶ岳を眺められる
#6導標 #6導標
これまであった、山頂までの所要時間の書込みがこの導標にはなかった
帰宅して地図で調べたら標高1930mと1940mの等高線の間にあった
ということは、ここから頂上まで標高差は100mほどということになる
登山道に立っていた導標はこれが最後
雨乞岳頂上 雨乞岳頂上
写真手前側(東側)が開けていて、甲斐駒や以下の写真の富士山、奥秩父連峰などを眺められる
なお、樹林の向うには、鋸岳の特徴のある三角錐のピークが見える
頂上から見た富士山 頂上からの眺め−富士山
頂上に着いた時は雲の中だったが、しばらくすると雲が消えて、山頂が現われた
この写真の右の方に鳳凰三山、更にその右に甲斐駒が見える
頂上から見た奥秩父連峰 頂上からの眺め−奥秩父連峰
山頂正面に広がる風景
金峰山北奥千丈岳、その手前に茅ヶ岳、右奥に大菩薩の山並みなどが眺められる
頂上から見た八ヶ岳 頂上からの眺め−八ヶ岳
写真中央の鋭角三角形のピークが赤岳
この写真では良く分からないが、名前のように赤く見えた
頂上から見た日向山 頂上からの眺め−日向山
雁ヶ原の白い崩壊が良く見える
雨乞岳を知ったのは、この雁ヶ原で、大きな山があるなと思って調べたのが最初
この時、何れ登ろうと考えたが、その時から既に8年が経ってしまった

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