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   名物編 【つ】大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌 〔名物編〕大田南畝関係
  【月】(つき)◯は欠字、◎は表示不能文字
詞書・漢詩・狂歌出典巻・頁年月日
 朔日(新月・月発(た)ち)
 二日月(繊月・既朔)
 三日月  (新月・初月・眉月・蛾眉・若月) (別資料)
 七日月 (弦月(ゆみはり)・上弦の月)
 十三夜  (後(のち)の月・九月十三日) (別資料)
 十四夜 (小望月・幾望・待宵の月) (別資料)
 十五夜  (満月・中秋・望月・芋名月) (別資料)
 十六夜  (いざよい・有明(ありあけ)・既望) (別資料) 〈有明月は十六日以降二十六日頃までの月〉
 十七夜 (立待(たちまち)月) (別資料)
 十八夜 (居待(いまち)月・八月十八日の月) (別資料)
 十九夜 (臥待(ふしまち)月・寝待(ねまち)月)
 二十日夜 (更待(ふけまち)月・亥中(いなか)の月)
 二十三夜 (下弦の月)
「月 三秋灝気満千山 一片清光不可攀 霞彩飄颻銀漢外 天杳浮動桂花間
   美人掌上憐紈扇 征客刀頭顧玉還 歳々長懸明月色 照来華髪与紅顔」
南畝集3
漢詩番号0405
③142安永4年
1775/09/
「明月高楼を照らす 月出高楼下 流光処処新 不知深坐者 先照倚欄人」南畝集3
漢詩番号0385
③136安永4年
1775/07?
「夏夜、月に対す。支韻を得たり
 露滴閑庭緑樹枝 清陰満地影参差 暗知窓外風生処 正是林端月上時」
南畝集5
漢詩番号0781
③270安永9年
1780/04/
「めでた百首の中に かくばかりめでたく見ゆる世の中をうらやましくやのぞく月影」
〈『蜀山百首』①310『清好帖』⑳366〉
万載狂歌集
めでた百首夷歌
巴人集
①10
①78
②446
天明3年刊
1783/01/
「浦月 芝浦の漁人も網をうちわすれ月にはいとふ鰯くも哉」
〈唐衣橘洲編『狂歌若葉集』(天明2年序)所収〉
万載狂歌集①10天明3年刊
1783/01/
「まつ宵に上戸の光みせつけんあすは下戸めよもち月の影」巴人集②458天明3年?
1783?
「九月十五日 そら色をそめなをしたはこくもちのよはのはれぎのたけも長月」巴人集②458天明3年?
1783/09/15
「春月 千金の名高き月をよくみれば一分ほどの朧まんぢう」巴人集甲辰②431天明4年
1784/閏01/
「月 詩をつくり歌をよみしもむかしにていも斗り喰秋の夜の月」巴人集②449天明4年?
1784/?
「八月十一夜、月に対す
 秋期天近已過旬 雨後晴光月輪 借問微雲猶点綴 何如爽気自鮮新」
南畝集8
漢詩番号1684
④65寛政2年
1790/08/11
「松際、微月露はる 孤松遮不尽 一片露清暉 佇立不能寐 天風吹客衣」南畝集12
漢詩番号2018
④178享和1年
1801/06/
「八月二十夜の月 中秋共仰月光円 一雨纔晴四五天 桂樹摧残蟾兎欠 浪華帰客嘆流年」
〈『蘆の若葉』⑧234〉
南畝集12
漢詩番号2050
④186享和1年
1801/08/20
「暑雨の後、月に坐す【麻韻を得たり】
 暑雨多経日 何人不怨嗟 漸逢雲解駁 微漏月光華 露滴疑簷霤 風来絶世譁
 余清入庭樹 閑坐且烹茶」
南畝集13
漢詩番号2120
④212享和2年
1802/05/
「竹月篇
 雖宜煙雨裏 何似月光明 翠滴弾琴坐 風生砕玉声 梁園疑雪下
 淇澳帯流清 為守虚中節 嫦娥亦有情」
南畝集13
漢詩番号2161
④226享和2年
1802/07/
「海上、明月を生ず
 積水如無地 孤輪乍上天 影乗潮勢満 気散露華鮮 曲岸分枯葦 前山辨暮煙
 初疑扇裂素 漸見規為円 騒客登楼後 漁人挂席前 驪竜頷下物 探得九重淵」
南畝集13
漢詩番号2166
④227享和2年
1802/08/
「寒月 籬畔過金節 刀頭顧玉環 半輪寒月色 破鏡照峨眉」南畝集14
漢詩番号2560
④346文化1年
1804/10/
「十月望夜、月を看て、井 玖 子瓊・鱸 文 猶人を懐ふ
 中庭月白夜風清 烏鵠翻飛処々翔 木葉堦空人有影 江流水落石無声
 墨河賞会三年夢 赤壁仙遊万古情 折簡錯将投二子 天涯地角幾行程」
南畝集14
漢詩番号2565
④347文化1年
1804/10/15
「八月十一夜 天上姮娥纔十余 雲容黯澹雨稀疎 若逢二八兼三五 莫使幽期隔紫虚」南畝集16
漢詩番号2925
⑤28文化3年
1806/08/11
「十二夜、独酌 秋期近已隔三宵 松月霏微逗九霄 欲捲湘簾傾魯酒 無端風雨又瀟々」南畝集16
漢詩番号2926
⑤28文化3年
1806/08/12
「十七夜、城東の酒伴酒饌を携ふ
 北海携酒樽肉抜山 兼駄二八若花顔 不知秋月仍円夜 酒伴鬨然尽酔還」
南畝集16
漢詩番号2939
⑤33文化3年
1806/08/17
「寒月 寒威似妬瓦鴛鴦 展転開軒起臥牀 青女粲然開一笑 半輪残月満天霜」南畝集16
漢詩番号3232
⑤118文化5年
1808/11/
「春月 千金の春の月夜をさきぶれの花の木せんにかすみこめ代」玉川余波②131文化6年
1809/02/
「庚午の春の雪は盈尺の瑞をあらはし、辛未の秋の月は五夜の清光あり
 去年は雪今年は月の大あたり思ひやらるゝ来年の花」
放歌集
千紅万紫
②160
①242
文化6年
1809/02/
「海辺月 いかなればくらげといへる文字なれどあかるくみゆる海の月影
      ひかりさす大盃の海づらにさゝげ出たる松の嶋台」
七々集②258文化12年
1815/09/
「八月十三夜 中秋先得十三晴 風散浮雲逗月明 清朗唯思許玄度 升沈不問厳君平」
〈許詢は清談の名手。厳君平は占いの名人〉
南畝集19
漢詩番号4072
⑤367文化12年
1815/08/13
「春月 春のよのたゞ一時も千金の月や小判のはし居してみん」七々集②293文化13年
1816/01/01
「夏月 冬寒春は朧に秋ぞうきめでたきものは夏のよの月」をみなへし②86文政4年
181/06/
「六月十二夜望月
 涼風六月天如水 処々楼台烟樹裏 一葉軽舟遡墨河 独登艇板誰家子
 水無月のかげもすずしくすみだ川棹さしのぼる舟はたが子ぞ

 思ひいづるまゝ書つけみれば、狂言にあらずまことの詩歌なり」
あやめ草②86文政4年
1821/06/
「飯田町月 高もりにもりくるよねのいゝ田町月もしらげをいとはざりけり」巴人集②449不明