Nanowerk 2009年2月9日記事の紹介
栄養補助食品に含まれるナノ粒子は
健康懸念を引き起こす


情報源:Nanowerk News, February 9, 2009
Nanoparticles in dietary supplements cause health concerns
Amerian Chemical Society
http://www.nanowerk.com/news/newsid=9204.php

紹介:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2009年2月11日
この頁へのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/nano/news/090209_nano_supplements.html


【Nanowerk News】 アメリカ化学会(ACS)のオンライン・ウィークリー・マガジンである Chemical & Engineering News(C&EN)の2009年2月9日号の記事によれば、いわゆる”nanoceuticals”と呼ばれるナノ粒子で作られた栄養補助食品の数の増大は、政府の監視がほとんどないので、その潜在的な有害性についての懸念が高まっている。

 その記事の中で、C&EN 副編集長ブリット・エリクソンは、栄養補助食品の製造者は栄養素の吸収力を増し、精神的な効果と創造性、及びその他の健康促進機能を強化するために、ますますナノサイズ(人の髪毛径の約5,000分の1)の粒子を使用するようになっていると述べている。

 ナノテクノロジーを追っているある非営利団体(訳注:C&ENのオリジナル記事によればPENのこと)は、少なくとも44の”ナノ栄養補助食品(nanoceuticals)”が現在、市場に出ており、その数は3年前に比べて4倍に増えている。

 しかし、”ナノ栄養補助食品(nanoceuticals)”が安全なのか、あるいはそれが主張するように効能があるのか消費者は知る術がないとその記事は述べている。医薬品とは違い、栄養補助食品は上市前に米食品医薬品局(FDA)による安全性と効能についての検証が求められていない。政府による監視はこのように欠如しているので、ナノ粒子の潜在的な毒性についての増大する懸念とあいまって、消費者団体は、ナノ栄養補助食品が安全で効能があることを確実にするために、規制当局はもっと多くのことをするよう強く促している。

 規制に関するある専門家は、”もしFDAがこのまま何もせずに待つなら、数百の製品と数百の会社、そしてもっと難しい状況に直面するであろう”と指摘している。

(情報源:米化学会/Source: Amerian Chemical Society)


訳注:ナノ食品関連情報


化学物質問題市民研究会
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