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「奇跡の詩人」からどうしてもコックリさんを連想しちゃうのはオレだけ? ステキなこっくりさんTシャツ情報はLv99.comまで。黒こっくりもあるよ。
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■『異義あり!「奇跡の詩人」』(滝本太郎 石井謙一郎編著/同時代社)読了。面白かった!
■まえがきから引用。
NHKスペシャル「奇跡の詩人」が放送されたのは、2002年4月28日である。この本を出すための最初の顔合わせが、ちょうどひと月後の5月28日。6月5日が原稿の締め切りで、企画スタートから1ケ月後には書店に並べよう、などというのは、出版界の常識からして無謀極まりない。……
■でも、番組の反響に支えられた『人が否定されないルール』(講談社)のベストセラーランクイン、疑問にこたえようとしないNHKの頬かむりぶりを見てるうちに「このままではいけない!」と刊行を実現したという。出版界久々の快挙でしょう。DTP万歳だ。
■「週刊文春」記事の再録、障害児をもつ親や、医者や心理学者など識者の寄稿、及び問題の番組をテキストに起こしたものやドーマン法に関する資料などを寄せ集め、ざっくりと編んだ体裁だが、いいかげんさはみじんも感じられない。誤字も見つけられなかったし。かえって、なぜこんなにも急いで出版したかったかという真摯な思いが本全体から伝わってくる。
■流奈くんの才能がウソかどうかじゃなく、あくまでも、NHKが放送法に基づいた番組をつくったのかどうかを検証する立場を冷静に貫いている。その判断を決定づけるのが第三章のこの1文であろう。
今回、NHKは、放映後の釈明において、流奈君に苦痛を与えるから検証しないのだと主張している。しかし、これは正確ではない。「奇跡の詩人」は、ドーマン法のプログラムで訓練してきたがゆえに、その重要な教えとして当初から検証を拒否してきたというのが真実である。NHKの弁明は見当ちがいなのである。
■ド−マン法の提唱者、グレン・ド−マン氏は「楽しく、自然体でおこなうこと、そして、テストをしないこと」をもっとも大切なアドバイスとしてあげてるんだそうである。
なるほど、そういうことだったのか。
■出版に大きく一役かったと思われる2ちゃんねるのひとびとも、英文の資料を翻訳したり、検証会を主宰したりで大活躍。「なにかを動かし得た」という意味では、タカラの「ギコ猫」商標登録を差し止めた顛末より、個人的には興味深いし、共感もしやすい。あの力は、両刃のやいばだもんね。ともすれば圧力団体に化けかねない怖さがある。もちろん、ありゃータカラが酷かったと思うけど。
■そんなことを考えながら読むと面白そうなのが、『妻の帝国』(佐藤哲也/早川書房)。今から読むんだい。
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