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▼小説【小さな天使が眠るとき】

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†第2章(あらすじ)
 壊れた家
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 死に損なったからには、許せない人間達の苦しむ姿をたっぷり拝んでやろうと考えたミサキだったが、スマホを無くしてしまう。
 仕方なくネットカフェで確認すると、肝心の爆弾データまでアップロードに失敗していた。
 途方に暮れるミサキの前に唯一の友達だったエリが現れ、スマホ探しを手伝ってもらう。
 けれど見つからず、クラブにいたエリの男友達にも協力の約束をとりつけて、その日は一旦諦める。
 次の日、情報を求めて久しぶりに学校へ行くも収穫はなく、再び踏切へ立ち寄るミサキ。
 自分の死に場所がそこにあるのに、死ぬことの出来ないもどかしさ。
 苛立つミサキの脳裏にふと、あの丘で出会った少女の姿が浮かぶ。
「ここで一生懸命お祈りしながら描くとね、おねえちゃんのこと助けようとして死んじゃったお父さんやお母さんやお兄ちゃんにもう一度会えるんだって…」
 そう言って、下手くそな絵を描いていたあの偽善に満ちた少女。
 キレイ事を並べながらも、帰宅を促す夕刻の童謡が流れると、何事もなかったかのようにそそくさと丘を下りていくあの忌々しい後ろ姿。
 あれはきっと裕福な家庭で温々と育った子が、誰かに変な知識を吹き込まれた結果に違いない。
 そんな風に考え、自分の苛立ちの大きな要因があの少女にあると気づいたミサキは行動を起こす。

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(あらすじ)
†第1章『絵を描く少女』
†第2章『壊れた家』
†第3章『裏切り』
†第4章『嘘の記憶』
†第5章『衝 動』
†第6章『雪の舞い降るあの坂を』
†第7章『哀しい再会』
†最終章『小さな天使が眠るとき』

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(C) Natural-Rain.