■甍ヶ淵駅第2a展示室

24.02.04 更新

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三河線の珍客集

三河線には通常特急用の車両は入りません。パノラマカーもかつて豊田市まで運用があったものの、晩年は標識が運転台から見えないなどの理由で乗り入れに対応していませんでした。
 また、2008年6月29日ダイヤ改正で改造、あるいは廃車予定のため運用を退いた7000系、1600系の一部が猿投で疎開のため、三河線内でその姿を見ることができました。
 2005年の正月まで、各地から初詣団臨が運転され、三河線へも特急専用車8800系や1000系が乗り入れていました。
 なお、これ以外の珍しい形式として、名古屋市交通局7000形(上飯田線用)やN3000形などが試運転で豊田市−梅坪以外の区間を走行しているほか、深夜ながら、同局の新車を当線経由で輸送していることも特筆されます。
 このページでは日頃三河線では見られない臨時列車を中心に扱って来ましたが、車両運用や事故発生対応に伴う対応なども扱っていきます。

名市交N3102H牽引機3重連回送
3重連で回送されるデキ600形名市交N3102H牽引機

12.5.13、日車で新製された名市交鶴舞線用N3102Hが甲種輸送され、14日未明、赤池へ到着しました。名鉄車同様に大江へ到着後、デキ牽引にて金山(折り返し)知立〜三河線〜豊田線を経由して運ばれたものです。同様の輸送では今まで名鉄線内は重連牽引でしたが、今回はなんと3重連。その機関車回送が始発電車前に行われました。三河線内でのデキ撮影は長らくの課題でしたが、まさか3重連が撮れるとは・・・。

100系が土橋以南へ
舞木検査場で定期検査を受けるため、土橋以南を走る100系

豊田線用の100系は土橋や猿投停泊となる編成があるため、猿投−土橋は三河線を定期走行しています。しかし、舞木検査場で定期検査を受ける際には土橋よりも南の区間も走ります。一頃、三河線の知立−土橋は早朝深夜しか長い編成が走れない(交換有効長が不足する)と思い込んでいましたが、問題がないことの証明にもなっています。
 いったん豊明まで行って折り返し、さらに本宿で折り返して舞木検査場へ入ります。

3300系信長ラッピング車
豊田おいでん祭増発用の送り込みを兼ねて信長ラッピング車3308Fが普通列車に

例年7月末か8月の頭に豊田おいでん祭が開催されます。日曜日の花火大会に合わせて増発が行われ、不足する車両を補うために非ワンマン車も使用されます。ここ数年、ほとんど3500系でしたが、2017年には3300系が充当されました。使用車両は3308F信長ラッピング車で、公式HPで運行計画を見た人がSNSを通じて三河線へ入ることを知らせてくれていました。

パノスパ豊川詣臨
豊川稲荷初詣団体のお客さんを迎えに早朝の三河線をパノスパが猿投へ

名鉄では初詣客対応として年始ダイヤを設定し、各地から豊川稲荷や成田山への初詣団臨が運転されていました。三河線でも数往復の設定があり、その多くは8800系8807Fでしたが、1000系パノラマスーパーが使われたこともありました。
 当時大阪在住だった私はそう頻繁に帰郷するわけにもいかず、1000系の運転日を選びました。

1600系3連Last Run
1600系3両編成ラストランイベントで三河線を走行

2008.6.29ダイヤ改正により、1600系は西尾線を主体としていた運用を離脱し、一部特別車への組み替え改造が行われることになりました。その内、1603F、1604Fの2本は入場待ちのため、ダイヤ改正当日の早朝、猿投へ疎開回送されました。疎開中の7.13には3連ラストランのイベント列車が運転され、多くのファンの注目を浴びました。そして、7.19の早朝、猿投を離れ、翌日舞木検査場へ入場しました。

パノラマカー7033F猿投疎開
営業運転から退いた7033Fが7100系に先導されて猿投へ疎開回送

非電化区間の廃止によって気動車がいなくなって以来でしょうか、猿投検車場が廃車や改造待ち編成の留置場所としてしばしば利用されるようになりました。これまでに新5000系に部品を譲る1000系のほか、7000系パノラマカーも猿投へやってきました。
 しかし、高い運転台が災いして直接運転することができず、7100系または7700系が先頭に立ちました。廃車予定車の回送とはいえ、三河線内をゆくパノラマカーを捕らえることができました。

猿投を去る7025F
モ7708+07に先導され、三河線を走行する7025F

08.10.5、6.29ダイヤ改正による営業運転離脱から約3ヶ月、廃車準備待ちのため猿投へ疎開していた7025Fが7707Fに先導されて舞木へと向かいました。先頭に立つことはありませんでしたが、パノラマカーが三河線を自力走行する記録を残すことができました。
 私自身は記憶がないのですが、パノラマカーが三河(山)線に定期運用で乗り入れていたことがあるそうです。

組成済み1701F猿投疎開(1)
試運転を終えて疎開先の猿投へ回送される1700、2300系第1編成

日本車両で新製された2300系(一般席車)のうち第1編成と第2編成の1700系との組成、試運転が終わり、08.11.16、第1編成が猿投へ回送されました。1600系時代に猿投へ来ていたのは第3、第4編成のため、第1編成はおそらく初めての三河線入りと思われます。塗装が変わって再び旧1600系が三河線へやって来るとは思いませんでした。

組成済み1701F猿投疎開(2)
2300系の顔は三河線では初めて見られたもの

こちらは同じ列車を後打ちしたものです。塗装が変わったとはいえ、モ1700型は1600系として三河線を走っているため、一般席車2300系が三河線で初めて見られた顔ということになります。
 早朝の時間帯は犬の散歩で住民の方が頻繁に通りかかります。この日も「またパノラマカーが来るのかね?」と聞かれました。パノラマカーの通過は地元の方の間でも話題になっていたようです。

パノラマDXが入線
三河線に乗り入れたパノラマDX団体用編成8807F

この日東海道線をEF651118+14系が下った20分後、その上を跨ぐ三河線を団体のパノラマDXが通過しました。
 刈谷駅前の駐車場へ急ぎ、車を屋上に入れてなんとかショットできました。(左奥が東海道線です。不審者と間違えられる行動は慎んで、即撤退です。)

名市交7000形試運転
三河線を走行する名市交7102H

小牧線〜名市交上飯田線用の電車のうち、2本は名市交の7000形です。名鉄の犬山に常駐し、定期検査も舞木で受けるなど、実質上名鉄の電車として使用されています。2002年10月に納車され、営業運転を開始する前は鶴舞線の赤池(日進車庫)を拠点に各種試運転が行われました。同年12月は豊田線でも実施。豊田市から土橋まで三河線も走行しました。

名市交N3000形試運転
三河線を走行する名市交N3101H

鶴舞線の3000形を置き換えるために新製された形式N3000形の豊田線試運転では、三河線の土橋まで運転されました。豊田市駅は三河線の上下列車が交換する際、豊田線の列車も停車中で、3本の線路が全てふさがります。その関係で試運転列車を土橋まで延長し、折り返したということです。
 木製ポールが残る単線区間をゆく姿は貴重な記録となりました。

刈谷市折り返し列車
「知立−刈谷市」のサボを取り付けた刈谷市折り返しの知立行

22.3.9の早朝、三河線の吉浜−小垣江間で運転操作を誤ったと見られる自動車の線路内進入という事故が発生しました。幸いにも接近していた電車の衝突は免れ、手前で停車できたとのことです。
 三河線では主に東海道線の輸送障害時における振り替え輸送を担う目的で、知立発刈谷市行の増発列車が運転されることが時々あります。「刈谷市」の行き先表示幕がないためか、このときのためにサボが準備されています。

おいでん祭シャトル列車
猿投まで片道運行された後は夜まで留置となる運用ではなく、シャトル列車に使用されたのはラッキーであった。

22.7.31の午後、転寝をしていたら、鉄友からメールが着信。知立駅に3300系が留置されているとのことです。
 これまでラッピングがない「銀電」が三河線に入ったときは、ことごとく撮影の機会を逃しています。ダメ元でも出掛けるしかありません。
 結局、同編成3309Fは16時頃土橋へ回送され、豊田市までの「シャトル列車」に充当されました。
 2023年のおいでん増発応援車は全てワンマン仕様車。その後もワンマン対応編成が増えていることから、今後、非ワンマン車の乗り入れはまずなさそうです。(22.7.31)

運用途上の事故編成の代走
知立発14:47発碧南行に流れる運用の6005Fが新木曽川付近にて事故に遭遇。須ヶ口以降の運用に急遽5000系5006Fが充当されました。豊明でも差し替えは行われず、知立−碧南を1往復しました。

2022.11.24、知立14:47発碧南行の前運用である名鉄岐阜発須ヶ口行に充当されていた6005Fの側面に自動車が衝突する事故が発生したとのこと。運用途上で事故に巻き込まれたのでは、編成を差し替える時間に余裕はありません。そこで、須ヶ口発の豊明行に急遽5006Fを充当したということのようです。
 私個人としては三河海線内で初めて「銀電」を撮ることができました。鉄友の連絡には感謝です。


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