■池鯉鮒駅第2D展示室        20.2.2

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●名古屋本線、あの場所は今

 知立駅周辺の高架化工事が始まり、今後面影もないほどの変化が予想されます。名鉄を撮り始めたごく初期の頃に訪れたポイントは背景の建物がなくなるなど、一時的とはいえ、かえってすっきりしてしまいました。
 前回の更新から6年ほど経過しています。既に本線は仮線への移行が済んで、高架の構造物が地上に現れて来ています。

知立駅西方
1977 モ3832
当時の3800系では標準的なスタイルだった高運転台改造車

アップした時点で26年前の作品です。当時の3800系では標準的なスタイルだった高運転台改造車です。特に目的もなく「1枚撮っておこう」程度の意志でシャッターを押したようです。
 手前の道路との間にある柵は木製でしたが、この年の9月の時点ではコンクリート支柱のものに交換されていました。そして、その後さらに鋼製のものに取り替えられたようです。

2003 モ5517
「渡辺機械」の建物は手直しを受けているものの、26年前と大きくは変わっていない。

「甦る5500系」シリーズでリバイバル塗装を施された5517Fは2日間の団体運用の翌日から一般運用に充当されました。さりげなく普通電車で走るノーマルな姿には好感が持てます。
 バックの「渡辺機械」の建物は看板の書き換えや塗り替えが行われているものの、特徴は26年前のまま変わっていないようです。(→2004年の段階で解体済み)
 向かって左後方の建物は屋根の形が1977年時と似ていますが、妻面に変化があります。「特別整備」されたものか、建て替えられたのかはわかりません。

2014 モ2209
5500系を撮った2003年にはまだ登場していなかった2200系。

中部国際空港の開港に合わせて投入された2200系は2003年時点でまだデビューしていません。
 知立駅周辺は高架化が決まっており、線路の南側沿いの建物は早い段階で解体撤去されました。2014年の段階ではようやく仮線敷設工事が本格化しています。手前の柵は11年前から変化がないようですが、さらに10年後には高架化されてすっかり変わっていることでしょう。

1976 緑色の「なまず」の特急
旧塗装なまずの「特急」1976.11.7

この頃はまだまだ旧塗装車が数多く残っていました。支線直通や区間運転の特急(当然全車自由席)にはAL車が当たり前のように使われていて、850系「なまず」の特急もしばしば見られました。

2014 デキ401
稼働率が下がり、なかなか見られなくなったデキ400の工臨

名鉄の撮影を始めた頃の電車が6000系のみの時代になっても残っていた昭和5年製のデキが現状を維持している間に名鉄撮影の原点とも言えるここで撮ってみたくなりました。38年間の周囲の変化はこちらの画像のほうがわかりやすいでしょうか。
 鉄製の架線柱は同じですが、上部のケーブルが1段なくなっています。
 後方右にボーリング場の看板が見えます。看板自体は新しいようですが、「イーグルボウル」は1972年オープンとのことで、ここでの初撮り、1976年には既にありました。左写真の右奥の建物のようです。

知立−牛田(貨物連絡線合流地点付近)
1978 デキ402
三河知立からの短絡線を抜けて今本線へと出ようとするデキ402

高校へ入学する直前、いつものカーブにいると、聞き慣れない方向から警報機が聞こえてきました。なんと三河知立から牛田方向に延びる短絡線の踏切のランプが点滅しています。いったい何が来ることかと緊張して待つと、デキ402が牽く貨物列車でした。架線が3本張ってあり、確かに一番奥の短絡線を通っています。

2008 デキ600+レール輸送車
定期列車の合間を縫って本線を上るデキ+チキ+デキ。

三河知立への連絡線の合流点付近です。機関車の右に辛うじて連絡線のレールが残されています。この歩道橋ももちろん当時はなく、線路沿いの道路が舗装されたのも大きな変化です。
 当時もここを通ったであろうデキ600は更新されて塗装も変わりました。貨物の廃止後は専ら事業用となり、この日は入場予定のレール輸送貨車を舞木検査場へ連れて行きました。

新安城-宇頭
1989 モ7665
先頭ユニット2両を更新中の仲間に貸したため、4両で限定運用されていた7515F(モ7665)

7500系の特別整備の間しばしば先頭に出ていた中間運転台モ7665です。2日続きの悪天候に泣かされましたが、この時以来、ここ、新安城-宇頭の緩いカーブにはしばしば足を運んでいます。
 この当時、鋼製の架線支柱がコンクリート製のものへの交換が進んでいて、ここも1本奥まで交換が終わっています。
 左端に写っている民家には大きな木があり、よきアクセントになりました。

2002 300系試運転
落成後名古屋本線伊奈-豊明で度々試運転を行った300系。

小牧線〜名市交上飯田線用の300系は落成後しばらくの間豊明-伊奈間で試運転が実施され、碧海エリアでも見ることができました。この日だけではないと思いますが、なぜかスカートが外されて運転されたこともありました。
 ポールの交換の他、名鉄ではよく見られたタイヤを利用した小さな柵?もなくなっています。写真ではわかりませんが、かつては一面田圃であったこの付近も、運送会社の配送センターなど建物が増えました。

2020 1703F舞木入場
舞木検査場で定期検査を終えた2005F

最初にここで撮影したのが1989年。それから31年後の写真になります。雰囲気は大きく変わってはいないことがわかります。目立つ変化は右奥に企業の駐車場ができたこと、奥の方に道路の跨線橋ができたことでしょうか。
 写真は1700系特別車を新車(2233+2283)に差し替えるため、舞木検査場へ回送されるところです。特別車2両はここを自力で通る最後の姿となります。

●思ったほど変わっていなかった

かつて撮影に訪れたポイントは今はどうなっているのかをご紹介する目的でこのページの制作を始めましたが、知立駅最寄りの地点以外は変わったと言うほどの劇的な変化はなく、本来の目的からは外れてしまったかも知れません。しかし、建物や施設ができて撮影ができなくなってしまうポイントが多い中、定点での撮影がいつまでもできることはありがたいことだと思います。




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