■万燈町駅第3展示室

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新性能電車(2)-1981年以降にデビューした車両と荷物・郵便電車-
117系
関西の新快速と同一塗色時代の117系6連

主に快速に使用されていた2ドア急行型の153系はラッシュ時には不向きで、連日遅れを出していました。また、老朽化も進行したため、取り替えられることになり、関西地区で新快速に使われているのと同じ117系が投入されました。所要となる車両は全て新製されました。
 その結果、関西から117系に追われてきた一部の153系はまたも同系式に追われることになってしまいました。
 117系による快速は6両が基本編成でしたが、1986年に117系のクハを増備して4両化し、東海道線快速の増発のほか、一時は中央線の快速にも使われました。

211系
青帯時代の211系による快速

国鉄時代に投入された最後の形式です。
86.11ダイヤ改正の快速大増発用として不足する4連2本が投入されました。セミクロスシートで、首都圏に投入された211系基本番台とほぼ同仕様ですが、東京寄りの先頭車が制御電動車「クモハ」であること、帯の色がブルーであることが異なっていました。
 予備なしで運用され、(検査時代替は117系)私が名古屋市内に通勤していた頃は「1本見送れば211系だな。」と、この車に当たるのを楽しみにしていました。
 2022.3 引退(→構内放送関連記事)

●国鉄最後のダイヤ大改正(1986.11)

国鉄の分割民営化を翌年4月1日に控え、新会社への移行を視野に入れ、地域密着ダイヤの実現、継承後新会社の所属となる車両基地への配置転換、新車投入が大々的に行われました。中京地区の東海道本線では快速電車の大増発に伴う117系、211系の増備の裏ではEF65Fの転出、荷物列車の廃止に伴うEF62や荷物電車の撤退などさびしいできごともありました。

クモユ141
郵便電車クモユ141

郵便専用車で、管理は国鉄でしたが、財産区分上は郵政省の保有でした。窓が少ないのは仕分け棚があって、走行中に職員が仕分け作業を行うことができるようになっていたためです。外観はクモニ83に似ていますが、新性能車のため走行音は全く違いました。

クモニ143
クモニ83を置き換えた新性能荷物電車クモニ143

クモニ83の老朽化に伴って新性能車、クモニ143型が大垣電車区に転入してきました。クモニ83も車体は新製であったため、外観上はよく似ています。飯田線塗装のクモユニ147と共通で運用されました。
 1985年のお盆休みに帰省したとき、飯田線色のクモユニ147(右)を狙いましたが、来るのはことごとくこのクモニ143で、がっかりしたのを覚えています。
 しかし、1986年には荷物列車が一部の例外を除いて廃止されて見られなくなったため、撮っておいてよかったと思います。

クモユニ147
飯田線塗装のまま活躍するクモユニ147

101系の機器を流用して車体を新造した飯田線用の荷物、郵便車です。飯田線での活躍は短く、1985年にクモニ83の置き換え用として大垣電車区に転入してきました。ローカル線用であったものが本線用に転用される珍しい「栄転」でした。
 塗装は飯田線時代のスカイブルーのままで、異彩を放っていましたが、東海道線での活躍も長くは続かず、荷物輸送の廃止に伴って大垣電車区を去っていきました。
 その後身延線用の旅客電車クモハ123ー40番台に改造され、活躍しましたが、2007.3ダイヤ改正で313系に置き換えられて引退しました。


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参考文献
 旧性能電車関係:国鉄電車ガイドブック(誠文堂新光社)
159系:鉄道ファン1993.1月号(381)「修学旅行電車のあゆみ-その3−
鉄道ファン2000.11月号」

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