2017年8月の映画  戻る


エル ELLE ELLE
2016年 131分 仏
第42回セザール賞作品賞、主演女優賞
監督 ポール・ヴァーホーヴェン
原作 フィリップ・ディジャン(「ELLE」「ベティ・ブルー」)
脚本 デヴィッド・バーク
編集 ヨープ・テル・ブルフ
キャスト イザベル・ユペール(ミシェル)/アンヌ・コンシニ(ミシェルの友人・共同経営者アンナ)/シャルル・ベルリング(元夫リシャール)/ジュディット・マーレ(ミシェルの母イレーヌ元看護師)/クリスチャン・ベルケル(アンナの夫ロベール)/ロラン・ラフィット(ミシェルのご近所さんパトリック)/ヴィルジニー・エフィラ(パトリックの妻レベッカ)/ジョナ・ブロケ(ミシェルの息子ヴァンサン)/アリス・イザーズ(ヴァンサンの嫁ジョジー)
あらすじ
友人とゲーム会社を経営するやり手の実業家ミシェルは自宅で襲われる。事が終わった後、ショック状態で警察に通報するでもなく、静かに壊れたカップのかけらを片付け、お風呂につかり、仕出しを頼み実家に帰ってきた息子と食事をする。
感想
色々と遍歴のある主人公ミシェルを見ていると「仏蘭西人は日本人とだいぶ倫理観が違うんやわ」と思ってみたもんの、考えてみれば
週刊誌の話が真実ならわが日本も「アレも不倫、コレも不倫、ソレも不倫」状態。
見方を変えれば婚姻という契約に囚われない”純愛”である。まあすぐ整理できる”純愛”みたいやけど。
手早く近場の男を誘惑する主人公は「ニンフォマニア(色情狂)か」と思っていたんやけど、それなりの”驚愕”の理由があった。びっくりしましたわ。
結婚し離婚しアホやけど息子も持ち一応孫もでき親からも解放され、憎まれるのを物ともしないタフなやり手の実業家。親友もいる。「究極の女性の自立」なのかもしれん。
 
それは自由
 
「ELLE」はフランス語で「彼女」の意味だそうです。
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ホワイト・バレット 三人行
2017年 88分 香港
監督 ジョニー・トー
キャスト  ヴィッキー・チャオ(医師トン)/ルイス・クー(刑事チャン)/ウォレス・チョン(容疑者シュン)/ラム・シュー(刑事)
メモ 2017.8.17(木)WOWOW録画
あらすじ
強盗犯の一味のひとりが警察に頭を撃たれ病院に担ぎ込まれる。
頭に銃弾がのこったままの患者に脳外科の医師は手術を薦めるが、容疑者は何故か拒否。
感想
「暗戦」「ザ・ミッション」「ターンレフト ターンライト」「強奪のトライアングル」のジョニー・トー監督作品。
これはクローズド・サークル物のサスペンス。巨匠の実験作と感じる。心理的駆け引きが好きな監督さんやね。
米国のメディカルドラマ「グレイズ・アナトミー」の様な病院で「グランドホテル」形式って言うのかな、医師、容疑者、警察の思惑が交差する。
破滅に突き進む強盗団の非合理な行動が「クジラの習性(仲間を助ける。一蓮托生)」でちゃっちゃと説明されているのがさすがと思う。
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ザ・マミー/呪われた砂漠の王女 THE MUMMY
2017年 110分 米国 ユニバーサル
監督 アレックス・カーツマン
キャスト トム・クルーズ(ニック)/ジェイク・ジョンソン(相棒クリス)/アナベル・ウォーリス(ジェニー)/ソフィア・ブテラ(アマネット王女「キングスマン」)/コートニー・B・ヴァンス(大佐)/ラッセル・クロウ(ヘンリー・ジキル)
メモ 2017.8.16(水)TOHOシネマズ梅田 レディスデイ1100円
あらすじ
「ミイラ再生(1932)」を「ハムナプトラ」に続き再映画化。
ユニバーサルの昔の映画という遺産の復刻「ダーク・ユニバース」の第一弾。
エジプトの王女アマネットは王位を手に入れるためオシリスの弟神セトと契約し、実父の王、義理の母、生まれたばかりの母親違いの弟を葬る。
感想
楽しめたけど大味な映画やった。それがB級映画のテイストなのかもしれん。
かわいそうな人満載で、特にジェニーにボコにされる人が気の毒過ぎる。
 
ネタバレあるかもしれません
よく見ていなかったのか、訳がいまいちやったのか理解不能なところが多々あって。
だいたいニック(トム・クルーズ)はなにゆえ封印してある鎖を銃で唐突に撃つの?
十字軍の騎士団がエジプトの王女の味方なのは何故?
エジプトの遺物がメソポタミア(イラク)に埋まっていたのはどうして?(単に現代の戦争で発掘されるため?)
エジプト時代ってあんなに砂漠だっけ(ピラミッドを造った昔の人々はいったい何を食べていたのか)
もうひとつ言えば、ジェニーよりアマネット王女の方が魅力的と思う。何故ニックはアマネット王女に転ばなかったのか。。。。
さらに、ラッセル・クロウ扮するマッドサイエンティストはいったい何をしている人なん。悪の研究? こんなに人的被害がでて。結果オーライで責任はとらんでええの。目的は手段を正当化するの。
という疑問は頭から消して見る映画と思う。
全体に見ればトム・クルーズの見せ場を少々減らして、エジプト時代のおどろおどろさ(王女が捕まるところとか)とか十字軍にもっと時間を割いた方がよかったと思う。
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銀魂
2017年 131分 日本 ワーナー・ブラザーズ
監督・脚本 福田雄一(「HK/変態仮面」
原作 空知英秋(そらちひであき)
出演 小栗旬(坂田銀時)/菅田将暉(すだまさき・志村新八)/橋本環奈(神楽)/長澤まさみ(志村妙)/岡田将生(桂小太郎)/エリザベス(山田孝之)/中村勘九郎(近藤勲)/柳楽優弥(やぎらゆうや・土方十四郎)/吉沢亮(沖田総悟)/新井浩文(岡田似蔵)/安田顕(刀鍛冶・村田鉄矢)/早見あかり(刀鍛冶・村田鉄子)/ムロツヨシ(メカニック・平賀源外)/佐藤二朗(武市変平太)/菜々緒(来島また子)/堂本剛(高杉晋助)
メモ 2017.8.14(月)大阪ステーションシティシネマ
あらすじ
紅桜篇(べにざくらへん)
感想
新八役の菅田将暉が菅田将暉に見えない。高杉晋助役の堂本剛はどこから見ても堂本剛にしか見えない。この差はどこから来るのか。
すごいな堂本剛。このメンツでよく引き受けたよな。監督さんが希望しはったらしいけど。ある意味際立っている。
ジャニーズの演技への自信はどこから来るのか。
「銀魂」はアニメを少し見ているだけなので、一緒に見たちびさぼに念のために聞く。
      「高杉晋助ってあんなんなん?」  「ぜんぜん」
 
「HK/変態仮面」と同じく熱く語る安田顕。神楽ちゃんもエリザベスもかわいい。声もいい。
小栗旬と岡田将生がコメディも出来るとは。。。
人切り以蔵を見て「この声、この人誰だっけ・・・・」悩む・・・「新井浩文! 出た!(眉間に寄せるシワでわかった)」
コミックの実写版として成功していると思う。(一点を除いて)
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ウィッチ THE WITCH
サンダンス映画祭監督賞
2015年 93分 米国
監督・脚本 ロバート・エガース
キャスト  アニヤ・テイラー=ジョイ(長女トマシン)/ラルフ・アイネソン(父ウィリアム)/ケイト・ディッキー(母ケイト)/ハーヴィー・スクリムショウ(長男ケイレブ)/エリー・グレインジャー(双子マーシー)/ルーカス・ドーソン(双子ジョナス)
メモ 2017.8.12(土)シネ・リーブル梅田
あらすじ
1630年のニューイングランドに入植した一家は、当主のあまりの狂信信心深さゆえに周りの村人とトラブルを起こし村から追放される。
父、母、長女、長男、双子の6人は森にわけ入り自給自足の生活を始めた。しかし、生まれたての赤ん坊がさらわれる。
さらったのは狼かそれとも森に生息する”何か”なのか。
感想
評判が高かったんで見に行ったんやけど、ホラーなんかなダークファンタジーなんかな。
映像は灰色と茶色と深い緑色のくすんだ色調で、「煙突からの煙」とか「けぶる雨」とか雰囲気高く、一家の追い詰められた絶望的な状況をあらわし完成されている(と思う)。
ただあんまり怖くない。
ネタバレあります
 
 
なにかに憑りつかれたような一家は恐かったんやけど、
(特に双子の意地悪さには感心した。弟のケイレブのエクソシストも。すごい子役やわ。)
「シャイニング」という作品があるからかなあ・・・・元々好みやないんやね。
(お話がピンとこないというのもある。あの家があの男手で建てられるんやろか)
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