1999年1月  戻る
グリッドロック
米国 1996年 92分
監督・脚本 V.カーティス.ホール
出演 トゥパック・シャクール(スプーン)/ティム・ロス(ストレッチ)/タンディ・ニュートン(クッキー)/殺し屋(V.カーティス.ホール)
メモ 1998.1.31(日曜日)ビデオ
あらすじ
大晦日の深夜、ライブがはねた後ドラッグでオーバードーズになったクッキーを病院にかつぎ込むスプーンとストレッチ。昏睡状態のクッキーを前にドラッグを止めようと決心する。相棒のストレッチとともにドラッグ中毒のリハビリを受けようとするが社会保険に入っていないことがネックとなり門前払い。臨時の社会保険を手に入れようと二人の奔走がはじまる。
感想
イカレポンチのストレッチ(ティム・ロス)をひきつれてパニクリながら街中をかけずり廻るスプーン(トゥバック・シャクール)の元旦から厄日の一日。
この取り込んでいる最中、殺し屋にも生命を狙われ警官にも追いかけられ、その合間にドラッグも打たなあかんわの超悲惨な話がなんか笑ってしまう。男達みんなが右往左往アタフタアタフタしている中、ラストはというと・・・それはいえない(^^)。 麻薬から足を洗う決心をした途端、その前にお役所仕事がたちはだかるというのは「シェフの災難」と同じ。しかしストレッチが「俺たちが食わしているのに」っていうシーンでは、思わず「税金払ってるんかい」ってツッコミ入り(^^)。米国は元旦も普段と変わらないんですね。
おすすめ度★★★★
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ビッグ・ヒット the big hit
米国 1998年 91分
監督 カーク・ウォン(「新ポリス・ストーリー」)
脚本 ベン・ラムジィ
製作総指揮 ジョン・ウー(「フェイス/オフ」)
撮影 ダニー・ノワク,CSC
美術 ダーヴォ・スーダー
音楽 グレアム・ノベル
出演 マーク・ウォールバーグ(メル「ブギー・ナイツ」)/ルー・ダイアモンド・フィリップス(シスコ)/エイヴリィ・ブルックス(パリス)/ボギーム・ウッドバイン(クランチ)/アントニオ・サバトJr.(ビンス)/チャイナ・チャウ(ケイコ・ニシ)/サブ・シモノ(ジロー・ニシ)/クリスティナ・アップルゲイト(パム・シュルマン)/レイニー・カザン(ジーン・シュルマン)/エリオット・グールド(モートン・シュルマン)/ロビン・ダン(ガンプ)/リーラ・ロショーン(シャンテル「ため息つかせて」)
メモ 1998.1.30(土曜日)梅田OS劇場
あらすじ ちょいと小柄だけれど好青年のメルは、婚約者、愛人にお金をたかられている”大甘ちゃん”おひとよし、借金だらけの悲しきヒットマン。今日のビッグな仕事も、ボーナスを口八丁のシスコにかすめ取られて胃薬が手放なせない。彼の最大の弱点、それは「人に嫌われたくない」事。もめ事を避けて通りたい、事なかれ主義者なのだ。それでカモにされている日々。
感想
チープな作り(にみえる)の怪作、軽作快作映画。メリハリがあって面白かったあ〜。 人種のるつぼ米国にふさわしく黒人、アジア人、白人もイタリア系あり、ユダヤ系ありのバリアフリー多国籍役者総出演。いきなりのブラック・コメディ驚きました。
 
郊外の一戸建てに住み、婚約者の父母が訪ねてきた時に限ってトラブルにどっぷり浸かっているという、どたばたホームコメディ。 映像がバックして、「実はこうして助かったんですよ」って安易な説明が入る、昔みた米国TVアクションドラマもどき。 そして、軽快な銃撃戦、カーチェイス、スローモーションのパンチある正当香港アクション。「プールにどっぽん」のシーンきれいっす。煙草が口から落ちるシーンもグッド。  おまけに、誘拐した娘と恋に落ちる(そんな事してる場合かあ)は、「アウト・オブ・サイト」と同じじゃ〜 のごったに映画。そしてルー・ダイアモンド・フィリップス主演映画(ちがうか)。いやあ、怪演が光りましたねー。歯も光っていたけれど。あのファッションセンス、目が張り付いてしまいました。やくざの入れ墨か?あれは。死闘の最中にまたもや女の事で説教はじめて一体おたくら何してんねん(笑)。
 
あちこちに、くすぐりもちりばめられて、伏線もそれなりにあってうまい事つくられています。 「アダルトビデオ・レンタルチャンピオン」クランチ様も可笑しい。エリオット・グールド扮する婚約者の父親が「彼には人種偏見がない、こんなに色々な友達がいる」というブラック・ユーモアには笑った。「異教徒と結婚すればパパは早死にするわ」と娘を諭す婚約者の母親がメルに向かって「あなたのご両親は?」「ふたりとも死にました」「ほら、やっぱり」と母ナットク(^^)。 でも軽いし癖があるのかなあ、すぐに打ち切り、ビッグ・ヒットしませんでしたねぇ(チープなギャグ聞かせてすみません)。あの黒い拳銃はグロック32ではないかと・・・。
おすすめ度★★★★
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あ、春
日本 1998年 100分
監督 相米慎二
原作 村上政彦「ナイスボール」
脚本 中島丈博
撮影 長沼六男
音楽 大友良英
出演 佐藤浩市(紘)/山崎努(笹一)/斉藤由貴(瑞穂)/藤村志保(郁子)/富司純子(公代)/三林京子/村田雄浩/三浦友和/余貴美子
メモ 1998.1.24(日曜日)テアトル梅田
あらすじ
韮崎紘は、一流大学を出て証券会社に就職しバブルの時代に20代を過ごした35才の証券マン。社内結婚した妻瑞穂の家に同居している。瑞穂の家は裕福で5才の時に父を亡くした紘からみれば苦労知らずのお嬢様だった。順風満帆だったはずの紘の人生に暗雲がたれこめてくる。会社があぶないのだ。妻にうちあけずひとり悶々とする紘の前に、深夜夜道で声をかけてくる男がいた。
感想
まず由緒あるたたずまいの家ありき、です。そして登場人物がみんな存在感のある人々、です。ちょっと言葉では表現しにくい。 「家族」をテーマにしながら、救いのある映画にしているのは、瑞穂が深く紘を愛しているという最初の描写ではないだろうか。
 
山の手の気位の高さと賢さ、そして娘の不安に気づかないおっとりしたお嬢様の雰囲気を持つ義母・郁子(藤村志保)、母と夫にはさまれ密かに気苦労をかさね、夫に距離を感じている妻・瑞穂(斉藤由貴)、苦労人でありながら明るくサバサバした母・公代(富司純子)、かわいいのかしたたかなのか正体わからずの笹一の現在の女(三林京子)。 そして運命が前触れもなく怒濤のごとく自分を襲ってきた混乱の紘、30年ぶりの息子の迷惑をどう考えているのかさっぱり不明の笹一。しかしこの人、息子に何かを伝えにやってきたようにも見えて、そしていく人もの女性の心に自分を残すというかわいげのある得な役です。
紘が同僚の村田雄浩と歩きながら「お互い家族もいるし、もう若くないよなあ」というシーン、つくづく人生の悲哀を感じました。
おすすめ度★★★★
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パパラッチ Paparazzi
仏 1998年 111分
監督 アラン・ベルベリアン(「カンヌ映画祭殺人事件」)
撮影 オリヴィエ・グラニエ/ドミニク・ファルジア
音楽 フランク・ルーセル
美術 オリヴィエ・ラド
衣装 クリスティーヌ・ゲガン
出演 パトリック・ティムシット(フランク「見覚えのある他人」「ペダル・ドゥース」)/ヴァンサン・ランドン(ミシェル)/カトリーヌ・フロ(エヴリーヌ)/イザベル・ジェリナ(サンドラ)/エリーズ・ティエルルーイ(ベネディクト)/ナタリー・バイ(ニコル)
メモ 1998.1.23(土曜日)梅田シネ・ヌーヴォ
あらすじ
サッカー場でおばけのような望遠レンズをつけ試合を写している報道カメラマン達の中で、ただひとり客席にレンズを向けている男がいた。凄腕パパラッチのミシェルはTVの司会者が不倫相手と観戦にくるとの情報を得て張り込んでいたのだ。キスして抱きしめ合うふたりの前に興奮してはしゃぎまくるひとりの男がいた。
感想
「パパラッチ」という軽くて響きのいい言葉どおり、映画も軽快なテンポで進んでいきます。
実際パパラッチのターゲットとなった俳優さん達が「パパラッチ」を演じているというブラックな面白さもあり。プロとしての執念、お金へのこだわり、携帯片手に疾走しタレ込み屋に札びら切るアドレナリン流れまくり”スクープ狙いの突撃カメラマン”の生態をこまかく描き面白い。スターともちつもたれつというナレアイ部分も興味深かった。 また、第三者の目で自分自身を見て”弱気”になるとこの仕事は続けられない、徹底的に手段を選ばず”強気”で押し切るというのもきっちり描かれていました。私は記憶は映像で残る方なので”写真が持つ力のすごさ”というのはよくわかる。
が、瀕死のダイアナ妃は、パパラッチにフラッシュたかれて倒れている自分を写されている時どんなに悲しかったかと思うと気持ちは複雑。ものには限度がある。とはいうものの、よその家のもめ事を週刊誌の見出しを読みながら「へぇー」とか思っている覗き見趣味の自分もしっかりいる。 イザベル・アジャーニを初めとしたフランスの有名人がパパラッチされる役で出演してはるそうです。
アラン・ベルベリアン監督は、「カンヌ映画祭殺人事件」という「スリラーなのかコメディなのかわからん」変わった映画を見たことがあります。悲鳴を揚げ、わめき散らしているエスカルゴが頭に焼き付いている。>ね、へんてこりんな映画でしょ。映画好き、ミステリ好きにちょっとオススメ。 フランクを演じるパトリック・ティムシットとヴァンサン・ランドンは「男と女の危機」で共演したのを見ました。演技派。
ずーっと以前にジャクリーヌ・オナシスの天敵のようなカメラマンいましたね。庭でトップレスの日光浴姿を隠し撮りされ、次の時はハンドバックでどついたはりました。多くを語らずにいた賢いジャクリーヌ夫人も怒髪天にきたんでしょうね。(しっかし、こういうゲスイ事はよう覚えてるよなあ)
おすすめ度★★★★
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極楽特急 TROUBLE IN PARADISE
米国 1932年 83分
監督 エルンスト・ルビッチ
原作 ラズロ・アランダール
脚本 サムソン・ラファエルソン
撮影 ビクター・ミルナー
出演 ミリアム・ホプキンス/ケイ・フランシス/ハーバート・マーシャル/チャーリー・ラグルズ/エドワード・エバレット・ホートン
メモ 1998.1.17(日曜日)ビデオ
あらすじ
女優のリリーと、貴族のガストンはベニスで出逢う。2人がこっそりと逢い引きしている豪華ホテルでは強盗事件が起こり騒ぎになっていた。
感想
「生きるべきか死すべきか」「天国は待ってくれる」「街角(桃色の店)」 「小間使」に続いて、エルンスト・ルビッチ5作品目。
ソフィスティケイト((米)都会的な、洗練された)コメディ、ルビッチ・タッチと言われる洒落た映画です。階段を昇ったり、降りたり楽しい。中年男同士の恋のさやあても可笑しい。ちょっとおっとりして、どこか品がいいの。
おすすめ度★★★1/2
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虎の尾を踏む男達
日本 1945年 59分
監督・脚本 黒澤明
撮影 伊藤武
音楽 服部正
美術 久保一雄
出演 大河内傳次郎(弁慶)/藤田進(富樫)/榎本健一(強力)/森雅之(亀井)/志村喬(片岡)/河野秋武(伊勢)/小杉義男(駿河)/横尾泥海男(常陸坊)/岩井半四郎(義経)
メモ 1998.1.17(日曜日)ビデオ
あらすじ
壇ノ浦でおごる平家が滅んだ後、源頼朝は梶原景時の甘言にのり母親違いの弟、源義経(九郎判官)を捕らえ鎌倉に連れてくるようおふれをだす。奥州・藤原秀衡の元に身を寄せようと都落ちをする義経と弁慶をはじめとした一行七人は、山伏姿に身を変え山路を急いでいた。
感想
話だけは一応知っている、歌舞伎の「勧進帳」と能狂言の「安宅」で有名な義経主従の関所越えを元にした様式美の傑作。ひょうきんなエノケンの演技と胆力ある力強い弁慶の対比、そして安宅の関を守る富樫の胸中・・・日本の美がここにあります(ちょっと涙)。
敗戦前後に低予算で作られた作品。1952年公開。
おすすめ度★★★★
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ラブ・ゴーゴー 愛情来了 LOVE GOGO
台湾 1997年 113分
監督・脚本 陳王勲(チェン・ユーシュン)(「熱帯魚」
撮影 ツァイ・チェンタイ
衣装 ワン・ユ
音楽 ワン・チーカン/シュウ・ユ
出演 チェン・ジンシン(アシェン・パン屋・金馬奨励助演男優賞)/タン・ナ(リーホァ・レモンパイの女)/リャオ・ホェイチェン(リリー・OL・金馬奨励助演女優賞)/マ・ニェンシェン(シュウ・ミュージシャン志望)/シー・イーナン(アソン・痴漢撃退グッズのセールスマン)
メモ 1998.1.14(木曜日)扇町ミュージアムスクエア
あらすじ
3話からなるオムニバス映画。
<第1話>パン屋の職人アシェンは、太っていてメガネをかけている。ある日レモンパイを買いにきた女の人が小学生の頃の初恋の相手と気づく。
<第2話>タイピストのリリー。おデブちゃんだけれど、それなりに可愛くておしゃれ。ある日街で黄色のポケベルをひらう。ポケベルが鳴るたびに彼からの電話かと想像するだけで楽しい。ある日その電話番号に電話してみた。
<第3話>痴漢撃退グッズのセールスマン・アソン。人がよくて優しい性格ゆえセールスは進まない。ある日セールスに入った美容院で商売をいいだせず髪をカットしてもらうハメに。カットの最中、事件は起こる。
感想
「誰にでも恋の季節はやってくる」という恋愛賛歌、応援歌。恋の成就の映画ではなく、虚像に対してでも恋愛しているワクワクどきどき楽しくて苦しい「恋に浸った時」の物語。赤い風船が飛んでいくシーンはすごいです。 これだけストーリーも映像も計算しつくされていて、あざとく感じられないこの監督は凄い人だ。驚異的。コミカルで甘く温かい雰囲気が感じられる。 もうほんまうまいねん。セリフが少ないのに主人公達の顔を見ているだけで、気がつけば主人公の心の中の言葉「どうしよう」「俺って何してんだ」とかを自分の頭の中で作っているの。
おすすめ度★★★★
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ビッグ・リボウスキ
米国 1998年 118分
監督・脚本 ジョエル・コーエン
製作・脚本 イーサン・コーエン
撮影 ロジャー・ディーキンズ
衣装 メアリ・ゾフレス
音楽 カーター・バーウェル
出演 ジェフ・ブリッジス(ザ・デュード)/ジョン・グッドマン(ウォルター・ソブチャック)/ジュリアン・ムーア(モード・リボウスキ)/スティーヴ・ブシェーミ(ドニー)/デイビット・ハドルストン(ザ・ビッグ・リボウスキ)/フィリップ・シーモア・ホフマン(ブラント)/ピーター・ストーメア(ニヒリスト1)/フリー(ニヒリスト2)/サム・エリオット(ザ・ストレンジャー)/ジョン・タートゥーロ(ジーザズ・クィンタナ)/ベン・ギャザラ(ジャッキー・トリホーン)
メモ 1998.1.7(木曜日)テアトル梅田
あらすじ
90年代初め湾岸戦争の頃、天使の街LAのスーパーマーケットで牛乳パックを開けて飲んでいるひとりの男がいた。ザ・デュード(かっこいい男)は不精者、だらしない格好で家に帰ると暴漢が待ちかまえていた。四の五のいう間に酷い目に遭わされ「てめえの女房の借金を払え!」と脅される。俺の薬指に結婚指輪がはまっているかい?
感想
「癖のある俳優が、癖のある役を、癖のある演技でこれでもかと披露する」のオンパレード。不精者の脱力演技のジェフ・ブリッジスが普通の人に見えてくるくらい。 「決して誰にもベトナム戦争を忘れさせない男」ウォルター(グッドマン)の怪演。ドニー(ブシェーミ)のワンテンポ遅れた影の薄い役。ジーザズ(タートゥーロ)のある種の美学を感じさせるようなボーリング技(タダのヘンタイか?)。これだけ個性的で映画がバラバラにならないのは脚本の力なんでしょうね。
特に面白かったのはニヒリスト組による「ハサミでちょっきんマン」・・・ああ、大の大人がようやる(笑)。
おすすめ度★★★★
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マッチ工場の少女
フィンランド 1990年 70分
監督・脚本 アキ・カウリスマキ(「浮き雲」)
撮影 ティモ・サルミネン
音楽 レイヨ・タイパレ
出演 カティ・オウティネン/エリナ・サロ/エスコ・ニッカリ/ベサ・ピエリッコ/シル・セッパレ
メモ 1998.1.5(火曜日)ビデオ録画
あらすじ
陰気で地味で愛想のないイリスは毎日マッチ工場で働いている。家に帰れば晩御飯の用意。同居している母親と母親の恋人は一日中テレビの前に座ったっきり。給料は家賃として徴収され服も買えない。この境遇から抜け出すには結婚しかない。ある夜一念発起したイリスは精一杯のおしゃれをしてディスコに出かけ男から誘われる。
感想
「浮き雲」と同じ俳優さん(カティ・オウティネン)が主人公。同じタッチながらまったく違う展開に、予想もできず目が「・ ・」状態。 見ている側の同情や感情移入を映画がまったく拒否しているようでありながら、後味は悪くない作品です。不思議です。
おすすめ度★★★★
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ミスター・コンプレックス 結婚恐怖症の男 MOTHER
米国 1996年 104分
監督・脚本 アルバート・ブルックス(「ブロードキャスト・ニュース」)
撮影 ラヨス・コルタイ
音楽 マーク・シャイマン
出演 アルバート・ブルックス(ジョン・ヘンダーソン)/デビー・レイノルズ(ミセス・ヘンダーソン)/ロブ・モロー
メモ 1998.1.4(月曜日)WOWOW録画
あらすじ
SF作家のジョン・ヘンダーソンは40才、ロサンゼルス在住、現在2度目の離婚直後で相当落ち込んでいる。結婚に失敗するのは母親と昔からしっくりいっていないからではないかと思い立ち、「何故しっくりいかないか」の原因を解明するためサンフランシスコの母親の家で同居する事を思い立つ。
感想
この映画を見ていて気がついたのですが「アウト・オブ・サイト」のお金持ちってアルバート・ブルックスだったんですね。 「雨に唄えば」のデビー・レイノルズが倹約家できれい好きのアメリカの母を好演。大きな息子とのずれに笑った。「して欲しい事(ブランド物のアイスクリームを買え)」は「そんな事はしなくていいのよ(値段が高いのよ)」と言われ「して欲しくない事(僕の事を誰彼かまわずしゃべるな)」は「話するくらいかまわないじゃないの(みなさん、聞きたがっているのよ)」と軽くいなされる息子(^^)。40才の息子が母親の家へ帰る道中かかっている音楽「ミセス・ロビンソン」の替え歌「ミセス・ヘンダーソン」も可笑しい。 しかし何故、息子がSF作家に設定してあるんでしょうね?「頭の大きな怪物が出てくるSF」って今どきどんな話なんでしょう? お母さんが読むとそういう話にしか思えないのか。
おすすめ度★★1/2
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逢びき BRIEF ENCOUNTER カンヌ映画祭グランプリ、国際批評家賞
英国 1945年 85分
監督・脚本 デビット・リーン(「アラビアのロレンス」「旅情」「戦場にかける橋」)
原作・脚本 ノエル・カワード
撮影 ロバート・クラスカー
音楽 ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第二番番」
出演 シリア・ジョンソン(ローラ)/トレバー・ハワード(アレックス)/スタンリー・ハロウェイ/ジョイス・カーリー/
メモ 1998.1.3(日曜日)CS録画
あらすじ
郊外に住んでいるローラは、やさしい夫と子供に恵まれた平凡で幸せな家庭の主婦。 毎週木曜日にミルフォードの町に出かけ、買い物をして映画を観るのを楽しみにしている。駅の喫茶室で目に入った煤(すす)を取ってもらったこ事から医師のアレックスと出逢う。
感想
「まさか今頃、私が恋なんて・・・」と思うまもなく、気がつけば「恋してしまった」ふたり。 ずっとずっと逢っていたい・・・が、行くか戻るかしかない。もし駆け落ちしたとしても平凡で善良な自分たちは「家族を捨て、傷つけた罪悪感に押しつぶされるだろう。」というのがわかるふたり。 「許してほしい。君にであった事。愛してしまった事もつらい思いをさせた事も」というアレックス。抑さえられた苦しみにピアノコンチェルトが重なりあう。この映画を言葉ではうまく言いあらわせません。いい映画です。
おすすめ度★★★★
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誘拐魔
米国 1946年 102分
監督 ダグラス・サーク
脚本 レオ・ロステン
撮影 ウィリアム・H・ダニエルズ
音楽 マイケル・ミシュレ
出演 ジョージ・サンダース/ルシル・ポール/チャールズ・コバーン/ボリス・カーロフ/セドリック・ハードウィック/アラン・モーブレイ
メモ 1998.1.2(土曜日)ビデオ
あらすじ
ロンドンで何人もの若い美しい女性が失踪する。踊り子のサンドラの友人も「恋人に会いに行く」といったきり行方不明となってしまった。サンドラは友人を探し出すため、警察の要請どおり”おとり”となる事を承諾する。怪しげな人物と次々デートを繰り返すが、ただの変人ばかりなり。