藤井寺市は市の名前に「寺」が付くほどなので、寺を抜きに市の成り立ちや旧村々のことを語ることはできません。代表格の寺が葛井寺 (ふじいでら)と道明寺(どうみょうじ)です。市域の中の二大寺院と言ってよいでしょう。同じように、神社についても由緒ある神社があり、地域の歴史 と深いつながりを持って歩んできました。それらの代表的寺社を含む多くの寺院・神社が藤井寺市には存在します。市域がせまい割には多 いと言ってもよいぐらいの数があります。現在は藤井寺市という一つの自治体ですが、明治初期までは14の村が存在する地域でした。そ れぞれの村にあった寺や神社がほぼそのまま現在に引き継がれているため、一つの市域としては多い数の存在となっています。それらの寺 社の分布の様子と、どんな寺・神社であるのかを簡単に紹介したいと思います。 ![]() ここでは古来の寺院・神社を、村落の形成・変遷などの地域の歴史に関わる文化財の一種として取り上げ、地域の歴史や文化を知る上で の手掛かりの一部として紹介することを趣旨としています。したがって、ここで取り上げる写真や説明も、個々の宗教・宗派の教義やその あり方などを評価したり批評したりする意図は持ちません。また、寺社建築物や仏像なども、あくまでも文化財として紹介するものである ことをご理解いただきたいと思います。 下の地図で取り上げている寺院・神社は、明治初期の神仏分離令(神仏判然令)によって進められた改変が定まった時期の寺社を基本とし ていますが、それ以前に存在していたのに廃寺・廃社となったものもあります。また、現在の藤井寺市には、それ以後に創建された宗教法 人施設がいくつか存在していることを付け加えておきます。 余談ですが、最近「寺社仏閣」という妙な言い方を見聞きします。それも、れっきとした放送番組や新聞記事の中でです。これは、語彙 力の乏しい人や漢字や熟語の意味がわかっていない人が原稿を作ったとしか思えません。「寺社」と「神社仏閣」はありますが、「寺社仏 閣」という複合語は熟語の原則からしてあり得ません。おそらくは、「神社仏閣」を聞き覚えした人がリズムのよい「寺社仏閣」だと思い 込んで使っているものと思われます。これは、本や新聞を読まない若者が増えているそうなので、文字で「神社仏閣」を見て覚えるという 学習ができていないことから来ているのだと思います。この似て非なる言葉を見聞きする度に、私はいやな気分になります。 |
藤井寺市の寺院・神社マップ |
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《 寺 院 》 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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《 神 社 》 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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