Rock Listner's Guide To Jazz Music

ニューヨーク観光編(Site Seeing Tips)



初めてニューヨークを訪れる人のために、ここではジャズ以外の、そして旅行者向けガイドにはあまり詳しく触れられていないことを紹介します。少しでもお役に立てれば。ただし推測で書いてあるところもあるので、そのあたりは参考に留めてください。


地下鉄

確実に目的地を目指すという点で旅行者に心強い存在なのが地下鉄。過去に香港、ロンドン、パリでも利用してきて「都会は地下鉄があるから迷わずにどこへでも移動できていいなあ」なんて思っていたんですが、ニューヨークの地下鉄はちょっと戸惑いました。

とはいえ、事前に良く調べておけばそれほど問題なく、わかっている人には以下に書いていることはなんでもないことばかり。ただ、僕のように「どこに行っても地下鉄なんて同じようなもの」とタカを括って何も調べずに行くとわけがわからなくなってしまう。

わかりにくい理由は、各駅停車と急行があること。例えば (1)(2)(3) ラインの場合、路線図だけを見て 1本の路線を共有しているのかなと思っていたのですが、実際に駅に着くと、片側2車線あってどっちに乗ればいいの?ということになる。もちろん案内板には必要な情報(行き先、各駅:Local か急行:Express か)が書いてあるんだけれど初めはそれでも理解できない。

僕の勘違いの始まりは、(1)(2)(3) ラインにはそれぞれに各駅停車と急行があるのかと思い込んでいたこと。これも路線図の脇にある説明をちゃんと見れば、(1) が各駅停車、(2)(3) が急行ということが書いてあるので、わかっている人にはまったく問題ないことではあるものの、そこを見落としているとなかなか理解できない。したがって、初めのうちは、Express と車両に表示されていないから各駅停車かなと思って乗っているつもりが実は急行だったなんてこともありました。


後からの写真。右には各駅停車が並行している。


先に書いた通り、案内板を見ればわかるんですが判りやすい見分け方があります。片側2車線のうち進行方向に向かって左側が急行、右側が各駅停車。上下合計4車線あるうち内側の2車線が急行、外側2車線が各駅停車という覚え方でもいい(ちなみにクルマと同じく地下鉄も右側通行)。

それでも不安になるのが (A)(C)+(B)(D) のように複数路線が並走ところ。例えば、東京の地下鉄で霞ヶ関と国会議事堂の間は丸の内線と千代田線が並走、ただし線路もプラットフォームも別になってる。一方でニューヨークの地下鉄の並走路線は同じ線路とプラットフォームを使っていて、その場合には必ずしも内側が急行とは限らないところもある。要は複数路線が走っている駅は上記の急行判別方法が当てはまらないこともあるということ。これも慣れれば乗換えに便利と思えるとはいえ初めは戸惑います。

路線図にはそれぞれの駅に数字やアルファベットが書いてあって、これも最初は目に留まらないんですが、数字とアルファベットが停車する路線を示しているので、これを目安にすれば間違えて急行に乗って通過してしまったなんてことはなくなるはず。

あと、休止中の駅や工事などによって違う路線を走るなんてこともあるので、通過されてしまった場合にはあきらめましょう。(E)ラインに乗っていたらいつの間にか(V)ラインの路線を走っているなんてこともありました。

また、2回目の滞在(2008年5月)のときにはジャズ・クラブの帰りはすべて地下鉄を利用したので、午前0時〜1時という深夜時間帯にも何度も乗りました。会社の若い女性が以前、マンハッタンに住んでいたことがあって「いや、夜中でもぜんぜん大丈夫ですよ」なんて言ってので使ってみたんですが、確かに意外と人が乗っていて危険な感じはしませんでした。以前とは違って、ここ数年はだいぶ安全になったようです。ただし本数が少なくて15分くらい待たされることもあるし、特に各駅停車しか止まらない駅では人が少ないところもある。昼間でも席で居眠りしている人なんてまず見かけないのがマンハッタンの地下鉄ですから、やはり深夜の利用は積極的にはお勧めできません。

この地下鉄とバスは旅行者には重要な足になるので7日間の $24 Unlimited Ride の購入が断然便利でお得です。

(2008年5月時点の情報)


食事

旅行ガイドには有名なレストランやデリしか掲載されていないので、ホテルの近くに食べるところがあるのか若干不安になりますが、ミッドタウン周辺なら朝早くから夜遅くまでどこかしら営業していて困ることはありません。スターバックスでも深夜までやっているところがありました。とはいえ、あまり深夜にウロウロするのは良くないでしょう。

(2008年5月時点の情報)

ホテル前の 8th Ave。 賑やかです。



自由の女神

South Ferry 駅を降りて Statue of Liberty と書いてある出口から外に出ればすぐにわかるだろうと思っていたら、標識らしきものが見当たらず少し迷いました(見つけられなかっただけかも)。方向的には外に出て左前の方(違う出口もあったらごめんなさい)。少し歩くと Battery Park という小さな公園があり 911 で壊された大きなオブジェを右手に見ながら更に左の方に行くとフェリー乗り場があります。

フェリーのチケットはレンガ造りの円形の壁の中、中央にある窓口で買う。行く日を決めている人なら日本を出る前にインターネットで予約(http://www.circlelinedowntown.com)して、 プリントアウトした紙を持って行けば通常の窓口ではなく外壁側にある Will Call という窓口に行けば簡単に入手できます。尚、ネットで予約するときには日付だけでなく時間まで指定しますが、One Day Ticket なので時間は気にしなくても大丈夫なようです。


間近で実物を観るとやはり感動


僕が行ったときは時期的なせいか、午前10時半くらいでもチケット窓口にはほとんど人が並んでいない状況。それでもフェリーに乗るのには結構待ちました。

(2007年6月時点の情報)


エンパイア・ステート・ビル

こちらもインターネットで予約可能(http://www.esbny.com)、しかも日付指定がなくいつでも OK なので行くと決めている人は事前予約がお勧め。予約時にプリントアウトした紙を持って行って、バーコードを読み取ってもらえば入場できる。チケット売り場に並ぶ必要はありません。もっとも僕が行った時期はほとんど並んでいませんでした。

一度80階に行ってエレベーターを乗り換える際に、写真屋さんが緑の壁紙を背景に写真を撮ってくれます。こんな写真撮って記念になるのかなあと思いスキップしたんですが、あとで展望台から降りてくるとそれぞれの写真が86階からの景色を合成した写真に仕上がっていました。この写真が欲しい人は撮影をスキップしないように。どちらにしても僕は興味ありませんでしたけれど。


屋外でこの高さから見る景色は気持ちいい


余談ですがシカゴのシアーズ・タワーでも同じことをやっていて、写真撮影をスキップしようとしたら「まあ、そんなこといわずに撮っていきなよ」としつこかったです。

(2007年6月時点の情報)


ロックフェラー・センター

地下鉄の改札を出てそのまま地下で直結しているので分かりやすい。展望台のチケット売り場も地下にあります(もちろん正面玄関の外にも3か所くらいある)。ここはエンパイア・ステート・ビルより低いんですが、69Fは文字通り最上階なので頭上に何もなく、南北を同時に見渡せるとあって爽快感は格別。人も少ないので意外とお勧め。

(2008年5月時点の情報)


最上階の視界は最高



ヘリ・ツアー

地図を見ると 30st の西の果てあたりにあり、8th ave くらいからなら歩いても15分くらい。でも 30st は人気がなくて淋しいので、地下鉄を降りて、人がいっぱいいる 34st をそのまま西に向かう方がいいでしょう。もっとも、34st ならバスの方が手っ取り早いですが。

そのあたりには3つくらいのヘリ・ツアーがあって、どこが良いかは正直わかりません。料金は似たりよったりでしょうが、呼び込みに誘われて利用したのは ZIP HELICOPTER TOUR というところ。ハドソン・リバーを下り、ロウワー・マンハッタンを回ってイースト・リバーを北上、セントラルパークを回って戻る「マンハッタン・スカイ」という $160 のコースを選択。ただし、Passenger Fee $10、Fuel Fee $7.5、Surcharge $15 が加わって結局$192.5 になりました。あと、写真付きの身分証明書が必要なのでパスポートを忘れずに。

マンハッタンを上空から見下ろすヘリ・ツアーは、普段ヘリなんかに乗る機会がない人にとってはなんとも贅沢な気分になれます。飛んでいるのは約15分ですが、本当に気持ちがいい。天気が良ければもっと良かったかも。

(2008年5月時点の情報)


旋回中!!



ヤンキー・スタジアム

試合当日、球場のチケット売り場は大混雑するので、ヤンキース・クラブハウスで事前に購入しておいた方が無難です。クラブハウスはマンハッタンに5箇所ほどあります。$3の手数料を取られますが、前売りの方がチケット代が安い。

尚、ヤンキー・スタジアムのチケット代はべらぼうに高い。1階内野席の良いところだと $260〜。中段あたりでも $83、後ろの方でようやく $66 だけどここまで後ろなら2階の前の方がいいかも。僕は2階の前の方にある$60の席にしましたが日本の球場なら3,000円もしないでしょう。ヤンキースに拘らずメジャーリーグを体験したいのなら、場所はちょっと離れますがメッツのシェイ・スタジアムの方がいいと思う。主要な席は大雑把に言って半額以下だし、感情表現豊かな観客や独特な球場の雰囲気は同じように楽しめるはずです。

席の説明としては Loge と書いてあるのは中2階にある狭いスペースのこと。ここは空も見えなくなるしフィールドからも近くないので個人的にはあまり良いとは思えない。Tier と書かれているのが2階席。

行き方ですが、僕はまずホテル近くの (A)(C) ライン 42st 駅から地下鉄に乗って北上。事前に路線図をチェックしたところ、どこかで(D) ラインに乗換えてスタジアムに向かえばいいとは判るものの、路線図を見ると (D) ラインはヤンキー・スタジアム駅を通過する路線も書かれていて何が違うのかよくわからず不安だった。ところが (C) ラインに乗ったときからいかにもこれから「ヤンキー・スタジアムに行きます」という格好の人が沢山いたのであとは彼等に付いていくだけでOK。


スタジアムに向かう地下鉄の中はこんな感じ


161st Yankee Stadium 駅を出ればそこはもうスタジアム。スタジアムに入ると、座席表や案内板などがないのに驚くと同時に自分の席を探すのに戸惑う。ちなみにスタジアムはバックパックなどのカバンは持ち込み禁止なのでカメラ以外はホテルに置いて手ブラで行きましょう。話は戻って席について。Grand が1階、Loge が中2階、Tier が2階ということがわかればまずはよし。Loge と Tier の場合にはそれぞれのフロアまで上って、そこからチケットに書かれている BOX 番号を探す。ところがこれがわかりにくい。

例えば僕の席は BOX607 だったので BOX 606-608 と書いてある入り口からスタンドに入って探してもどこにも見つからない。どうも三塁側が偶数番号、一塁側が奇数番号なようで、同じくらいの位置の一塁側に行ったら 605-607 という入り口がありました。

これでようやく安心と思うと今度は座席がわからない。 C列の9番なら前から3列目だと思うでしょう? ところが A列の1〜10番が1列目、11〜20番が2列目(すいません数字の記憶は曖昧です)というふうに、各アルファベットで2列ずつになっていたんです。アメリカ人はなんでこんなにわかりにくいボックス番号、座席番号にするんだろうなんて思いました。


こんな席で$60もしました


あと、注意点は食べ物を買える売店は常に混んでいて並ぶので、ゲームをたっぷり堪能したい人は試合前に買っておおいた方が無難。平日の昼間のゲームでも 53,000人が入る人気ですから、売店も空いていることはまずないでしょう。飲み物と落花生くらいなら売り子から買えます。遠いところから「1つくれ」なんて言った客に袋を遠投するパフォーマンスが見れるかもしれません。

(2007年6月時点の情報)


シェイ・スタジアム

平日でも満席だったヤンキー・スタジアムに対して、日曜日でも空席が目立ったシェイ・スタジアム。それでも事前にメッツ・クラブハウスで事前に購入しておいた方が無難。

地下鉄の(7)ライン Willet Point-Shea Stadium駅で下車すると目の前。反対側にはテニスの全米オープンが開催されるフラッシング・メドウ・ナショナル・テニス・センターも見える。42st-Times Square駅から各駅停車でも35分くらい、急行だと30分くらいでしょうか。

席の配置はヤンキー・スタジアムと似ていて、奇数ボックスが1塁側、偶数ボックスが3塁側。どうやらこれがアメリカ式らしい。また、席の番号が1列ずつではなく2列ずつというのも似ている。フロアは Field、Loge、Tier に分かれている。フィールド席の後ろの方で$77(手数料$10)とヤンキー・スタジアムの半額くらいで済むし、空いている分のんびり観れるので選手にこだわらなければこちらの方がお勧め。

尚、2009年からはすぐ隣りに建設中のシティ・フィールドに移転するのでシェイ・スタジアムは取り壊されます。

(2008年5月時点の情報)


右端にシティ・フィールドが見える



ベルモント・パーク競馬場

アメリカの競馬場で電車で簡単に行ける数少ないコースがベルモント・パーク競馬場。競馬ファンなら行っておきたいところ。というわけでベルモント・パーク競馬場への行き方を紹介。

Penn Station から LIRR のベルモント・パーク行きの電車に乗るだけとアクセスは簡単。運賃は往復で$11。ただし、この駅は日本で言う府中競馬場正門前のように引き込まれたところにポツンとあるところで本数が少ない。


電車は行きは11時56分発だけ、帰りも最終レースの後、1本だけ。余談ですが、行きの電車内で「帰りの電車は最終レース(17時45分)が終わってから30分後」とアナウンスがあったにもかかわらず、電車が来たのは19時10分くらいと時間は相当アテにならないのでご注意を。これもビッグ・レースがあるときは事情が違ってくるかもしれませんが。

1レースは13時から。行ったのは2008年5月10日(土)で、G3 ボールドルーラー・ハンデと G2 ピーターパン・ステークスがあった日。電車も競馬場も日本とは比べモノにならないくらいガラガラでのんびりと楽しむことができます。ベルモント・ステークスやブリーダーズ・カップが開催される日だとまた違うことでしょう。

簡単に馬券の買い方を。まず、Cash Cards and Vouchers と書いてあるカウンターでバウチャーを買う(例えば$50とか)。そのバウチャーを機械に入れて、タッチパネルの端末を操作するだけで買える。買い方はあまり詳しく触れませんが、1口あたりの金額、レース番号、馬券の種類(Win, Show, Place, Exacta, Trifecta, Superfectaなど)、番号を選んでいく。例えば「$1」「Trifecta」「1」「with」「2」「3」「4」「5」「with」「2」「3」「4」「5」 というふうにパネルを押していけば、3連単で1着1番が頭、2着、3着に2〜5番までどれでもという12通りの馬券が買えます。

この日は偶然、日本からカジノドライヴが遠征していてピーターパン・ステークスを快勝。本番のベルモント・ステークスが楽しみになりました。

(2008年5月時点の情報)


5馬身3/4差で快勝のカジノドライヴ