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アンサンブル・アメデオ 第17回定期演奏会
パンフレットより

Ensemble Amedeo The 17th Regular Concert
〜アメリカの休日!〜
"Holiday in U.S.A.!"
2001年1月20日(土)18時開演
於:ティアラこうとう
 


合衆国便り
飯田 裕美


 アンサンブル・アメデオの皆様、ご無沙汰しております。そして、会場のお客様には、はじめまして。
ついに本番ですね。

 私も今日の日を、そしてステージで演奏することを心から楽しみにしていました。と、と、ところが・・・。アメリカ特集の演奏会に出るはずが、わたくし駐妻として、去年の秋からアメリカ在住になってしまったんです。どーしてえーー??

 とにもかくにもやってきたアメリカ!
 引越し準備で大わらわの毎日が続いてた頃は、「大変なのも今のうち、今のうち。行っちゃえば、オペラやミュージカルetc.の芸術三昧!トレンディー・スポットにもいっぱい行って、たっくさん刺激を受けて、帰国の頃にはばりばりのニューヨーカーだわ。」な〜んて、結構わくわくしていたのですが・・・。やっぱり、住むのと観光するのとでは大違い。こちらに来て、早くも4ヶ用がたつのですが、カルチャー・ショックの日々について、ちょっとだけ聞いていただけます?

 まず最初。もうとにかく、すべてが・・・大きい!!
 私と息子(2才です。かわいいさかりです。親バカでごめんなさい。)の二人っきりで空の旅を続けること約12時間。途中アラスカでオーロラを見つつも、2才児には退屈な時間であった事には変わりなく、息子をなだめすかしてぽろぼろになった私を待っていたのは、4ヶ月の単身生活、無事生き延びた夫とからっぽの冷蔵庫。(開けてないダンボールの山を見たときは、思わず日本に帰ろうかと思いました。その数100個近く!)

 おなかがすいては戦ならぬ片付けも出来ないし、まずはご飯、ご飯。‘久々の家族再会だしぃ、どこに連れてってくれるのかなぁ?’な〜んて時差ぽけをものともせず、期待でわくわくモード120%の妻に夫が言った一言。

「おくさんの手料理が食べたい‥」

 かくして、わたしのアメリカ生活最初の外出は近所のスーパー・マーケットとなったのでした。
 お店に行くと実感します。アメリカは国士が広い!あまってる!!

 最近日本にも進出してますが、アメリカ型の大型店って行ったことあります?日本にあるのは、それでもひとまわりもふたまわりも小さいのですが・・・。お店1周するだけで、あっという間に2時間経ってしまうような大型店、それも1階建てがごろごろしてるんです。なんて贅沢な土地の使い方なんでしょ。(けっして品揃えが豊富なわけではないんですよ。)

 売ってるものも大きい!なんてったって形が大きい。単位も大きい。息子の顔より大きなナスがご〜ろごろ。そのとなりには同じような緑色の物体が‥・。「うりかなぁ?」でもよく見てみると‘cucumber’の文字が。「cucummberって、きゅうりい〜??」世の中に丸くて大きなきゅうりがあること、初めて知りました。その他にも、見慣れない食材がい一つぱい!お肉のコーナーに行けば、塊のアメリカン・ビーフが、でん、でん、でん!七面鳥もでん、でん、でん!

 ああ、‘豚肉薄切リ300g’の世界がなつかしい・・
 両手いっぱい買いこんでみたものの、調理してみればなんともいえず大ざっぱな味・・。
「やっぱり日本食の繊細な味が恋しい!」と、ちょっと離れた日本の食材店への買出しは恒例行事となりました。同じような日本の方達でここのお店はいつも大繁盛です。ただかなり割高なのでもっぱらアメリカのコンフォート・フードも研究中。ばりばりのニューヨーカーになるはずが、カントリーマームまっしぐらの今日この頃なのでした。
とほほ。

 わたし達が居を構えたのはニューヨーク郊外のウェストチェスターにある小さな街。リスがあろこちにいるようなのどかな街です。ここまでくると本当に自然が豊かで、のびやかな大地のもと、日本とは一味もふた味も違う四季折々の美しい風景が楽しめます。

 のどかな時間の流れは人の心にもゆとりとあたたかさを生むのでしょう。こちらの人達は、弱者に対して、ごく自然に助けの手を伸ばしてくれます。そしてこどもの夢つくりには、手間を惜しみません。ハロウィンやクリスマスが盛り上がるのは、ボランティア精神の賜物といっても、過言ではないでしょう。‘自分も楽しみつつ’がとても上手な人々です。
 統計をとれば9割の人が「今の生活に満足している」と答える今のアメリカ。NYも10年以上前に比べて本当にきれいになりました。でも銃問題や多民族国家ならではの根の深い問題は未だ解決されておらず、住んでみると、白常レベルでそういった問題を考えさせられること、しばしばです。日本とは比較にならないほどの暗闇を抱えています。

 でもここの人達は、明るい!どん底を知っているからでしょうか? それとも、まだ歴史が新しいからでしょうか?人々は本当に明るくって前向きです。

 休日のセントラルパークに行くと、多くのパフォーマーでにぎわっています。
 なかでもダンサー達の生き生きしていること。自分達でカウントをはじめたと思ったら、それはそれは楽しそうに踊り始めるんです。老いも若きも小さな子供達も。みんなに見せるためというより、自分が本当に楽しいからやっているんだといわんばかりに。みんな、とびっきりの笑顔を見せてくれます。

 この笑顔を見ていると思い出すんです。ああ、アメデオのみんなの笑顔と一緒だなって。演奏会終わったときのとびっきりの笑顔!みんな音楽が、そして何よリアメデオで弾くことが大好きなんですよね。  きっと今宵、私の大切なアメデオの仲間達が、皆様をアメリカヘといざなってくれる事でしょう。もしかしたらジャズのリズムが少々演歌(?)になってしまうこともあるかもしれませんが、小川典子さんというすばらしいソリストの方に助けていただいて、今日も心から楽しんでスイングしてくれることと思います。

 本日お越しいただいたお客さま、そして演奏者にとって、すばらしい一夜になりますように‥・。
 一面銀世界のNYよりお届けしました。

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