茫漠のヨルダン〜ペトラ(エル・ハズネ)
 
Petra(El Khazneh)
 
 
ペトラ(エル・ハズネ)
 

 
エル・ハズネ
 


   
ハリウッド
映画「インディジョーンズ/最後の聖戦」の舞台として一躍世界にその名を轟かせたエル・ハズネ。間近で見るにつけ、確かに遺跡というより映画のセットみたいです。岩をくりぬいて造ったということが一層ハリボテ感を増す原因になっているような気がします。
   
斜め45°
写真を撮ろうと思ってハタと困った。エル・ハズネ前の広場は意外と狭く、全貌を正面からカメラに収めるには圧倒的に引きが足りません。広角レンズを使用するにしても、下から見上げるか、横からナメるか、いずれにしても斜めからの構図にしかなりません。
   

       
 
彫り込み
横から見るとエル・ハズネの彫り込みの様子がよくわかります。小学校の図画工作の時間にやった木工版画の拡大版と思えば、自分にも造れそうな気がしてきます。
 
観光ラクダ
エル・ハズネの前に待機している観光ラクダ。行きはともかく、エド・ディルまで登ったあとの帰りには、そのありがたみがひしひしと感じられることになるのです。
 
二階建て
高さ30mというから七階建てのビルくらいの大きさなのに二階建て。下から見上げると一階の天井すらはるか彼方。二階ともなると雲の上です。大きさを錯覚します。
 

 
ローマ支配の跡
 


       
 
改築
アラビア半島の隊商路を支配し権勢を誇ったナバテア人でしたが、度重なる攻撃により、紀元1世紀ついにローマの軍門に下ります。以来、街はローマ風に造りかえられます。
 
墓室
エル・ハズネに限らず、ペトラの建造物の多くは岩壁を彫り抜いて造られています。お墓もこの通り。往時は石棺が並べられていたことと想像されます。
 
砂絵
ペトラのお土産で特徴的なのがこれ。色彩が異なる砂をスポイトでビンの中に重ねて、ラクダや夕陽などの絵を描くのです。価格は高めですが、旅の記念にオススメです。
 

       
 
材料
砂絵のおじさんのテントの裏を覗くと、カラフルな色をした欠けた石や粉々に砕けた岩がゴロゴロ。そうか、これが材料なのね。って、そこらに落ちてるやつでしょ。タダじゃん。
 
劇場
やがて道幅が拡がり視界が開けてくると、ローマ時代の建造物が登場し始めます。手始めはおなじみの劇場。岩山の斜面を利用した、これも削り出しです。
 
舞台
メインストリートに面して当時のステージの跡が残ります。一段下がったアリーナの袖には役者の登場口もあって、なかなか立体的で変化に富んでいます。
 

       
 
客席
劇場は規模的にはかなり大きく、当時は相当の人口があったことが想像できます。客席の上に登ると、ペトラの遺跡が谷に沿って拡がっている様子がよくわかります。
 
岩窟墳墓
道の両側の岩壁に穿たれた穴の数々。歴代の王家の墓と伝えられていますが、見ようによっては「これからエル・ハズネになるはずの造りかけ」とも受け取れます。
 
観光ラクダ再び
道すがら、いくつかラクダの待機基地があります。ちょうど観光客が「疲れたな」と感じる辺りに位置していて、さすがアラブ人は商売上手だと唸らされます。
 

       
 
整備済み
道が終わりに近づく頃から、陸上競技場のアンツーカーのような人工的な地盤に変わります。旧川床のワジと並行する歩きやすい散歩道として整備されています。
 
列柱通り
残り少ない柱と丸みを帯びた石畳。こんなに素朴でいいの、仮にもあんたローマ遺跡なんでしょ、と言ってやりたくなるくらい、ほのぼのとした景色の中を歩いていくのです。
 
凱旋門
列柱通りの先には凱旋門がありますが、積み上げた石には装飾もありません。実利重視の思想がうかがわれ、ローマというよりナバテア人の建築様式に近いようです。
 

 
フォーラム・レストラン
 


   
昼食休憩
朝にホテルを出て、シーク〜エル・ハズネと延々歩いてきた終点にはレストハウスがありました。ちょうど時刻もお昼時、シシカバブを焼く香ばしい匂いがペコペコのお腹を刺激します。オープンのテラスがちょっとした高台になっていて、ここまでの道筋を一望しながら食事が楽しめます。
   


 
茫漠のヨルダン
 

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