ジェネシックオーラ

 ジェネシックギャレオン及びジェネシックマシン全ての動力源となるエネルギィ。Gパワーと同様にGストーンに貯蔵、増幅、放出する事ができるがGパワーとの関係やその詳細な性質について(例えば、素粒子Z0とは反物質の関係にあるのか?)等は不明である。ただ一つ判明している事はソール11遊星種の動力源であるラウドGストーンの放出するエネルギィに対して、文字通り絶対的な性質を有しているという事だけである。このジェネシックオーラの前ではラウドGストーンはその恐るべき本来の性能を発揮することなく、放出するエネルギィを無力化されてしまう。その上、ラウドGストーン内部のオペレーションプログラムに対しては、まるでコンピュータウィルスのように、プログラム自体を破壊してしまう、情報攻撃の側面も持っている。そのためラウドGストーンによって稼動する遊星種の各種マシン、パルパレーパ・プラスピアデケム・ピットはもちろんのこと、遊星種たちの本体ですらも打倒する事が容易となるのである。
 ここで立てられる一つの推測は、このジェネシックオーラこそ、三重連太陽系において生み出された数々のエネルギィたちの基礎になったものなのではないだろうか、という事である。つまり、GパワーもJパワーも、ラウドGストーンの発振するパワーも(素粒子Z0は自然界に存在する素粒子であり、またゾンダーがエネルギィ源とするストレスは知的生命体の知的葛藤によって生じるものでここでは除外できる)、全てはこのジェネシックオーラを基に改良されたり、変質させられたものなのではないだろうか。そして素粒子Z0と対消滅するというGパワーおよびJパワーに共通する性質はこのジェネシックオーラにこそ起因するのではないだろうか。もちろんこれは推測の域を出ないことではあるが、ジェネシック[genesic]が「発生」、「起源」を意味する[genesis]の形容詞形であることからその可能性は高いと考えられる。
 ちなみに「オーラ」とは、時として中国拳法の思想にある「氣」と訳されたり、同一視されたりするが、本来はれっきとしたラテン語で[aura]と表記する。オーラとはこの「アウラ」を英語読みしたときの音である。ラテン語でアウラとは「人やものが発する、視覚では認識されない一種の雰囲気」を意味する。中国における「氣」が森羅万象から供給され、体内を循環する生体エネルギィを表す事を考えると、両者を単純に同一のものとする見方は安易に過ぎると思われるが、ジェネシックオーラでもこちらに近い意味で用いられているようだ。医学用語では転じて癲癇発作に先行してあらわれる運動、知覚、自律神経などの異常症状を指す。