量産型コスモロボ

 アメリカGGGCR計画の結実として設計、開発されたコスモロボの大量生産タイプ。量産型CRとも呼ばれる。
 サポートモジュールであるバリバリーンの方を敢えて機体構造ベースに採用してコスモロボとの変形合体機構を廃し、生産性と機動性の向上を図っている。武装としては簡易型ソリタリーウェーブライザーと大型ミサイル発射管二門を装備、機動砲台としての打撃力は申し分ないものとなっており、スペック上はマイクサウンダースナンバーとほぼ同等の戦闘能力を発揮する。また大気圏内外を換装なしに航行する事が出来る他、短時間であれば深度500m程度までの海中での運用能力、単機での大気圏突入能力も有しており、国連安全保障委員会の決議、および国連事務総長の承認を得れば、地球上のいかなる地域へも投入され、軍事制裁を行う事が認められている。その性質上、現場への迅速な大量投入を可能にするために機動性能、および生産性が優先されているため、超AIは搭載されずパイロットの搭乗による直接操縦が基本となる(緊急時には国連事務総長および安全保障委員会の承認の下、強制遠隔操作が可能になる)。軍事制裁というが、ソリタリーウェーブを人間を含む生物に対して直接使用することは厳重に禁止されている。ソリタリーウェーブの照射対象は多くの兵器、弾薬の素材となる鉄やプラスチック等が基本だが、段階的には軍事施設破壊を目的としてコンクリートなどもその対象となる可能性がある。もちろんソリタリーウェーブ自体には選択的に特定の素材を破壊することは出来ても、軍事施設と非軍事施設の選別はできない。どちらの場合にしても、紛争地域のインフラストラクチャーにも被害が及ぶ事は必至であり、発動には慎重な判断を要する。これを照射するソリタリーウェーブライザーは耐久性を落として生産性を向上させた簡易型が採用されている。平易に言えば「使い捨て」ソリタリーウェーブライザーで、これはユニットとして機体から独立しており、一度きりの使用が可能となっていて、使用後はユニットごと分離、廃棄される。またこれを除外しても機体前部に設置された二門の大型ミサイル発射管は、設計上戦術核兵器や戦略ミサイルも搭載可能な万能型で、一撃離脱の強襲攻撃に限定すれば、量産型CRは戦闘攻撃機としても極めて優秀である。動力機関はGストーンこそ使用していないものの、フェイクGSライドのデータを流用したものが使用されているとも言われているが、詳細は不明である。
 CRプロトタイプ33R、およびCRプロトタイプ34Rのデータを基に、2006年初頭に先行量産型がロールアウト。新たに編成される国連軍の主力装備として制式採用され、2007年現在までにおよそ350機余りが世界各地のGGG支部や軌道ステーションに配備されている。設計開発、そして生産に至るまで、Gストーンとそれにともなうオーバーテクノロジーの存在と、その担い手であるGGGの協力抜きには語れない「兵器」であるが、これまで実戦に投入されたほとんど唯一の例が、GGG一部急進派のクーデター鎮圧任務であるというのは皮肉と言うほかない。
 外観は目つきと歯が凶悪なワルモノ面だが、カラーリングは量産型っぽい緑色(笑)