ビークルロボ

   Gストーンとそれに伴うオーバーテクノロジーによって確立したAIによって自律運用される車両形態(ビークル形態)への変形機能を持ったGストーン搭載型ロボットの総称。氷竜炎竜風龍雷龍光竜闇竜、そしてボルフォッグポルコートがこれに該当する。ガンドーベルガングルーは二輪車両、ヘリコプターへの変形機構を持つAIロボットであるが、簡易AIによって稼動し、そのため原則的にボルフォッグや、特定のGGG隊員の指示に従ってのみ運用されるため、特別に「ガンマシン」と呼ばれビークルロボとは区別されている。またゴルディーマーグもロボット形態から戦闘車両形態であるゴルディータンクへの変形機構を有しているが、彼の場合さらに第三形態として、ゴルディオンハンマーおよびマーグハンドというツール形態をとることができる。この点から彼もまた特別に「マルチロボ」と呼ばれ、ビークルロボとは区別されている。
   ビークルロボの最大の特徴はビークル形態による長距離高速移動と、それに伴う広大な行動半径、ロボット形態による現行のいかなる兵器をも上回る汎用性を併せ持つ点に有るといえよう。なかでも氷竜、炎竜に代表される「竜」型ビークルロボはその基礎設計の確かさと、背面の特殊装備に変化をつけることで容易にバリエーション機を生み出すことができることから、Gストーンとそれに伴うオーバーテクノロジーが無償提供されて以降、世界各国でさまざまなバリエーションを生んだ名機である。そのほか、ボルフォッグ、ポルコートに代表される諜報ビークルロボの存在も忘れてはならない。彼らはビークル形態時の高い偽装性を武器に、人間では困難な広範かつ長時間の諜報活動を行うことができ、また内蔵ミラーコーティングイオンセンサーなどの諜報活動用特殊装備によって独自の成果を挙げている。
   なお、機界新種殲滅後、ガオファイガー・プロジェクトによって世界各国で防衛と治安維持を目的としたGストーン搭載型AIロボットの開発が進められているが、各国はこれらのAIロボットの究極的な指揮運用権を持っていない。Gストーン搭載型AIロボットはすべてGGGの管轄下に置かれ、有事平時に関らず、GGGの指揮権が優先される。AIロボット達は各国へ「派遣」され、「国連の指令によって」その国の指揮下に納まっているにすぎない。つまり、例えば風龍、雷龍は普段は中国軍の指揮下に有ってその指示で働くが、GGGから別途の指示が有った場合は、そちらが優先されるのである。これはAIロボット開発による軍拡とその衝突を未然に防ぐ目的でGストーンの提供を受けた全ての国家の承認と誓約の下、取り決められ、AIロボットを擁して自国の利益の拡充を図ったり、戦術目的の優先順位などに改竄を加えるなど、これに反する行為をとった国家に対しては制裁が加えられる。だが、その一方で大国主導による現在の国連運営の究めて恣意的な部分がここに表出しはしないかとの懸念の声もあることもまた確かである。