舞台という虚構の中に。 本文へジャンプ
HP開設2000.7.24 カウンタ設置2001.9.24 リニュ@2003.7.17 リニュA2007.1.20

文字日記音声週記リンク記録/森の会映画芝居観劇考察中掲示板フォトグラフィ管理人

映画。

『13階段』


原作/高野和明、脚本/森下直、監督/長澤雅彦、の各氏の手による作品。この作品を見よう!て思ったのは、@山崎努さんが出演している、A宮藤官九郎さんが出演している、B死刑と冤罪をテーマとしてる、ことからなんです。鶴瓶師匠、雨上がり決死隊の宮迫さんが出ていたんだ〜。

●ストーリー
傷害致死で服役し仮出所した三上(反町隆史)。彼に死刑執行のボタンを押したことのある刑務官・南郷(山崎努)が、死刑囚・樹原(宮藤官九郎)の冤罪を晴らすための調査の助手を依頼する。樹原は窃盗の前科があり、仮出所中に自分の保護司の宇津木夫妻を金目当てで殺害した容疑をかけられた。状況証拠のみで物証がない中、事件から3年後、死刑は確定。執行は確定後7年目が最も可能性が高い。残された時間は3ヶ月。調査先は三上が殺した佐村の父が住む町。手がかりは、事件直後のバイク事故で犯行時の記憶をなくした樹原がふと思い出した「階段を上っていた」記憶。依頼者は多額の報酬を身寄りのない樹原のために支払い、名前を明かさない。殺害した真犯人は誰?見つからない凶器はどこに?依頼人はなぜ?そして誰?・・・犯行現場からバイク事故までの時間で移動可能な範囲は山中である。そこに「階段」を探す南郷と三上は何を見つけるのか?!

●あ〜おそろしい。
冒頭、絞首台の板が落ちて死刑囚に刑が執行された瞬間の映像。板の下からの映像で、真っ暗なスクリーンに突然落ちてくるのである。びっくりしたね、ホント。考えてみれば、こういう演出は創造できる人もいるんだろうけど。
●ストーリーの疑問。
樹原は「階段」を思い出した。そこには見つけられていない物証が!再審が認められて無罪に。なんで階段を覚えてたの?犯行には関わってないの?ただの偶然なのか?樹原が無罪であることについて、すご〜い疑問。樹原は共犯じゃないのか?って疑問増幅中。見落としたかなぁ・・・。それと、ラストの方の、重なるハッピー。そんなにハッピーを重ねていいのかな・・・。死刑囚の再審も針の穴ほどの可能性もないのに、自殺未遂で昏睡に陥った女性が目を覚ますなんてのも入れちゃ、ちょっとあざとい感じを受けちゃった。
●鶴瓶師匠、宮迫さん、よかったですよほんと。
芸人なんだね〜。鶴瓶師匠の話芸を耳にする機会はなかったので、どこかで聞いてみたいな〜。宮迫さんのお笑いは好きじゃないんだけど、意外でしたねこの作品での彼は。漫才でいくつか賞を取ってるみたいだけど、漫才見たことないな〜。
●宮藤官九郎さん、今度は舞台を見に行かなきゃ。
う〜ん。映画「GO」の脚本書いたりしてるのは知ってるけど、役者としては初めて見た。殺人なんかしてない、ではなく覚えてないからわかんない、ってのはよくわかったって感じ。なんだろうな、場面が少ないせいもあるのかもしれないけど、存在感、薄いね。映画と舞台は違うのかも。機会があったら舞台、見てみよ〜。
●反町くん、ラストの病院でのシーンが。メガネが。
あのお、ラストの病院での歩き方がぎこちないな〜って。左右にどしどしって感じなんだよね。なんだかちょっと。それとメガネ。目、悪そうには見えないな〜。でも、佐村恭介を殺害してしまうシーンとか、昔付き合ってた彼女と来た街で佐村恭介たちにナイフで脅され傷つけられて彼女が置かされてしまうシーンのあたりとか、自閉的になっていくところの、回想的なシーン一連はいままでのドラマでの彼とは違うんだなって思ったのです、はい。
●山崎努さんの芝居。
死刑執行でボタンを押す。3人のうち1人が押せない。南郷(山崎)がその刑務官を除けて押す、「寺田〜っ!」の叫びの後に。・・・いやあ、いいな〜山崎さんの芝居。おまけに後半は乱闘もあるんですね〜。役者に拍手です。
●死刑と冤罪。
怖いことです、ホント。殺意を持って記憶もあって、でも実行前の事故で殺人。傷害致死罪で死刑はない。記憶もなくて自分では関わりのないと思っていることでも状況が全て揃っている殺人。殺人罪で死刑もある。罪刑法定主義下での刑罰の均衡と、残された遺族の思いは交わることはない。しかし、冤罪だとしたら。冤罪で刑が執行されたとしたら。考えるだけで怖いのです。なにがどうしたとかそうしたことはないんだけど、なんとなく。

2003/2/11(火)

ほんのちょっとだけ、
映画鑑賞。
2003年
『青の炎』
『13階段』

2002年
『Harry Potter AND CHAMBER OF SECRETS』
『猫の恩返し』
『ギブリーズ episode2』
『タイムマシン』
『ハッシュ!』

2001年の作品より。