LCDモジュールを簡単に改造して3.3Vで使う



好評につき、ブログの方でも紹介しております。内容は下記と同一です。


ご注意:これは暫定公開です。この改造で動作しないものもあります。実験の目安として公開しております。サンライク社の小型LCDモジュールSD1602HUシリーズは、この改造では動作しませんのでご注意ください。

以前PICで作ったシリアルモニターは、色々な使い道があり、趣味の域を超えて仕事でも重宝しています。いつも5Vアプリケーションで動かしていたのですが、最近は3.3Vの装置も扱うようになり、簡単な改造で3.3Vにならないかを考えてみました。
(HexもASCIIも見られるこのモニタープログラムも近々公開しようかなと思っています。こっちのほうが欲しい人が多いと→出来ました!


ELM(ChaNさん)の秘蔵のテクニカルノートに、汎用LCDモジュールの 3V動作という記事があり、これを使おうと思っていましたが、もっと簡単にできないかと思い、試行錯誤の末に動作させる事ができました。秋月電子、マルツ電波のそれぞれのSUNLIKEのSC1602BS-Bを実験してみましたが、どちらもこの改造で動作しましたので、暫定ですが公開することにしました。

私の回路では、LCDの駆動クロックを利用してそれをマイナスのバイアスとして使用しています。これですと、配線も楽です。R6の右側には矩形波形が出ており、これを利用します。

液晶モジュールは乾電池2本の3Vでも動作することを確認しました。液晶モジュールの内蔵クロックは電源が5Vの時でも3.3Vの時でも、少し遅くなる程度ですので、R6の91KΩでのクロック調節は行っておりません。

3.3V時の発振(約240KHz) 5V時の発振(約260KHz)

回路


普通のチャージポンプ回路です。バイアス電流は小さいのでこれでもよいみたいです。

部品

電子工作をよく行う人にとっては、すぐに用意できる部品ではないでしょうか。

一般小信号ダイオード 2本
1S2076を使いましたが、ショットキーバリアの方がいいと思います。その場合はバイアス抵抗は調整が必要になるでしょう。

抵抗4.7KΩ
3.3Vのバイアス抵抗です。3Vの場合は直結でOKでした。細かい調整をする場合は10KΩ程度の半固定抵抗がよいでしょう。

コンデンサ0.1uF 2本
汎用の積層セラコンです。

配線方法

実体配線図を元に配線を行います。たぶんそんなに難しいところはないと思います。


@はヘッダーの3番のコントラスト調整Vo信号の0Ωが搭載されています。これを外し、ヘッダーからの電圧を断ち切ります。
AはR6のこの端子に約250KHzの矩形波が出力されているので、これを利用してマイナス電源を作ります。
Bはポリイミドテープ(カプトンテープ)などで絶縁処理を施し、空中配線に備えます。


部分的な絶縁は、ビニール電線の被服を利用します。


コンデンサを半田付けします。


部品の足を整えながら空中配線していきます。グラウンドはこの部分を利用しています。


赤丸の部分がマイナス電圧の生成部分です。これをR7の左側のパッドに抵抗を介して接続します。
(参考VCCが3.3Vの場合4.7KΩ、VCCが3Vの時、直結。)


私は、以前との互換を保ちつつ、5Vと3.3Vを切り替えたかったのでスイッチを取り付けました。こうすれば、5V動作の時に3番ピンから来るVoを利用できます。


スイッチはR7のパッドを利用しています。


このようにディスクリート部品でも薄く作ることが可能です。唯一厚みのあるのはスイッチですが、超小型スイッチを使用すればもっと小さくなるでしょう。

おまけ


この記事とは関係が無いのですがw こんな事もあるんですね。




2009/7/6 ブログへリンク作成
2007/12/9 波形追加
2007/11/8 暫定公開

(C)2007 air variable All Rights Reserved..

ホーム