趣味の自宅焙煎珈琲について書いています。手網焙煎を安定させる熱源を工夫してみました。
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 何となく始めた珈琲の自宅焙煎。緑色の生豆が焙煎されて褐色の珈琲になるのが
とても楽しいです。

 自家焙煎珈琲店のご主人からアドバイスをいただいたり、ネットの情報や本の情報を参考にしながら焙煎しておりますが、やっているうちに自己流の部分もできてきて、道具などに手を加えたりしております。

 程々の味で飲めれば満足という、適当な姿勢でやっている焙煎ですが、こんなことを趣味でやっているのかーという感じで、見ていただければと思います。

 自分もやってみようかなと思った人は、ぜひ自宅焙煎をお試しください。けっこう楽しいですよ。











焙煎は熱の加減が難しい
熱源と熱のシリンダー


生豆を煎っていると、それなりに焙煎された豆になります。
でも、どうも火加減によって仕上がりが違うようです。
焙煎しやすい熱源が欲しいと思って用意した道具などの紹介です。



 自宅で焙煎するときには、器具の選択肢がいくつかあって、本格的な焙煎の機械を使う方々もいらっしゃるようですが、私の場合は特殊な機械の類が必要ない、手網焙煎と言われる、煎り網を使った焙煎を行っています。熱源は、昔からある一般的なガスコンロです。

 熱源をどうするかはとても大切なことだと思うのですが、ネットや本の解説では、人によって火の加減や熱源からの網の距離などが異なるようでした。自分の好みを見つけるしかないのかもしれません。

 私なりの簡単な言葉にできる結論というのは無いのですが、使用する手網が必要とするだけの、目にはみえない熱のシリンダーが必要なのだろうという漠然とした考えを持っています。

 その熱のシリンダーを安定して作るために、いくつかの簡単な器具を工夫してみました。



 本当に簡単な器具ですが、左側はステンレスの筒です。いわゆる風防です。内径は約18.5センチで、高さは約10センチです。5センチの高さがある裏ごし器のネットをはずして、二つ継げて作りました。二つの裏ごし器のジョイントは、一方の裏ごし器のネットを挟んでいた折込部分を起こして、その起こした折込部分で、もう一方の裏ごし器の折込部分を再び一緒に折り込んでしまうというものです。

 言葉にするとわかりにくいですが、まずは隙間無くがっちりくっついていると思ってください。

 右にあるネットは、145ミリの排水口用のネットを3枚重ねたものです。このネットにコンロの炎が当たることによって、熱が適当に拡散されると思っています。あまり熱を奪うこともなく、効率よく程々に炎を分散させているという感じです。ネット1枚では効果が薄そうだったので、3枚重ねていますが、なかなか良い道具だと思っています。



 ・・・その後の変更なのですが、上に3枚重ねと書きましたが、重ねず1枚だけのネットで使うようになりました。ネット無しだと、熱は炎の真上に上がるようで、焙煎時間も短めになると感じます。そこにネット1枚を使うだけで、顔や手に当たる熱の感じから、熱がかなり拡散していることが感じられます。

 3枚重ねだと、無駄になる熱も多くなるのではと思われたので、1枚だけで使ってみることにしたのです。実際のところ、何の不都合もなく、良い感じで焙煎できています。

 ・・・さらにその後、コンロを買い変えたところセンサーが働いて火が消えてしまうようになりましたので、ネットは使用しなくなりました。ネット無しだとセンサーも働かず、問題なく焙煎できています。(センサー解除機能付きのコンロを購入したつもりが、どこで勘違いしたのか、センサー解除機能無しのコンロでした。)

 コンロの火口の隙間から、チャフが器具内に落ちないように、センサー部にキャップをかぶせて焙煎しています。その様子が下記の画像です。画像には写っていませんが、風防は引き続き使っています。ネット無しの直火の強火で短時間という焙煎になりました。



 同じような事が書いてあるだけですが、
センサー付きのコンロになってからの事を書いたブログ記事へ。



上記のように熱源については変わって来ましたので、
以下の記事は、以前行っていた方法や試してみた方法について書いてあります。
ご参考に。





 実際に使うときには、このような感じです。網に炎が当たったところが赤くなって見えます。この赤くなった部分の面積なども、火加減の参考に見ています。筒があって、炎を拡散させる網があって、これで少しでも熱のシリンダーを安定させようということです。

 網で適度に炎の熱を拡散させて、でも風防の中からその熱を逃さないという感じです。焙煎していると手のあたりは熱くありませんが、顔のあたりが熱くなってきます。それなりの熱量が安定して供給されているように感じます。

 筒の内径は18.5センチほどですが、使用する手網は底の直径が10センチから14センチ程度の大きさなので、この内径で十分に操作することができます。ときどきガチャンと網と筒がぶつかることもありますが、どちらも壊れたりということはありません。

 また、筒の高さが手網の高さの参考になり、自然と高さの目安ができて、焙煎の時の高さの調整が楽にできるようになりました。

 風防があることによって、手網を握る手に感じる熱さも少なくなります。手網のハンドルを木材で長くしていることもあって、素手でも楽に焙煎をすることができます。

 他にも熱源の筒や網などの組み合わせが、いくつか考えられるのですが、最も多く利用しているのが、この10センチの筒と炎を拡散させる網の組み合わせです。







 こちらは、高さ5センチの低い筒です。やはり、裏ごし器から、ネットをはずしたものです。また、右にあるのは網ではなくて、ステンレスに穴の開いた排水口の部品です。やはり、炎と熱の拡散を目的に使っています。



 使用するときには、このような感じになります。3枚重ねの網と比べると熱の効率が悪くなると言いますか、手網に当たる熱は穏やかな感じになります。ステンレスの板に熱を奪われ消費されるのだと思います。熱が穏やかな分、5センチの低い筒を使うことが多いのですが、もちろん10センチの高さの筒で使うこともあります。

 手をかざして熱を感じてみると、直接熱が当たるというよりも、熱風が当たるという感じがします。3枚重ねの網のほうが温度の調整が楽だと感じることが多いので、普段は3枚重ねの網を利用することが多いのですが、熱源が変われば焙煎も変わると思って、ときどきこの穴開きステンレス板も利用しています。

 手網よりもやや熱の加わりにくいケーキ缶式などの焙煎器具を使うときには、5センチの高さの筒と、3枚重ねの網の組み合わせで使うこともあります。コンロの火力の調整をどのようにするか次第なのですが、気が向けばいろいろと試しています。






 5センチと10センチの筒は、クリップなどで簡単に重ねることができるようになっています。合計15センチの高さになります。我が家の非力なコンロでも、火力を全開にすればこの15センチの高さの筒が必要になりますが、普段は火をある程度絞っているので、10センチか5センチの筒で間に合います。





 この筒(風防)と3枚重ねの網、あるいは穴開きステンレス板の組み合わせにより、目には見えない熱のシリンダーが、ある程度安定しやすくなっているのだと思います。そして、焙煎の失敗も少なくなりました。

 私が使っている底の面積が狭くて高さがあるタイプの手網類と、この筒を利用した熱のシリンダーは合っているのだと思います。焙煎を楽にしてくれる、欠かすことのできない、重要な器具になりました。










 その後、ドラム式の焙煎器具も使ってみたくなり、風防とドラムのスタンドを兼ねるように、改造しました。ドラムの軸受けを付け、風防を安定させるために手を添えられるようにハンドルを取り付けました。底側には、コンロの五徳にキチッと収まるように切り込みを6ヶ所作ってあります。




 手網で焙煎するときには、軸受けが邪魔になるので、軸受けを下にして使います。この軸受けも、五徳にハマりますので、焙煎中に手網が筒に当たってしまっても、筒が動きにくくなりました。写真では風防のハンドルが付いていますが、普段の手網焙煎の時には、このハンドルははずしています。






 熱源とはまるっきり反対の、熱を取り去るための道具もここで紹介してみましょう。焙煎した珈琲豆を冷ますための、冷却器です。



 知人から譲っていただいていた小型のファンがあったので、そのファンを利用して作ってみた冷却器です。珈琲豆の焙煎が終了した時点では、豆の温度は200度を越えていて、すぐに冷却しないと余熱で焙煎が進んでしまうのです。

 最初の頃は扇風機やうちわを使っていました。その後、ドライヤーを使ったのですが、専用の冷却器を作ってみたら、やはりこれが一番使いやすかったです。

 上部の金属製の筒ですが、ここでも裏ごし器の網をはずした物を使っています。裏ごし器の登場回数が多いですね。



 上から覗くと、ファンが見えます。ファンの風向きは上に排気です。業務用の冷却器は、下に排気となっていて、チャフなども飛び散らないようになっていますが、私の手作り冷却器では、樹脂製のファンに高温の空気が毎回当たるのは良くないことですから、排気は上向きなのです。

 また、下から吸気するために、本体の足はやや高めにしています。足を短くしてしまうと、風の動きで音が出ることがあります。使用中にファンの近くに手を入れたりすることは無いのですが、念のために指が入らない程度の大きさのファンガードも付けました。

 スイッチには、トグルスイッチを使ってみましたが、省スペースで見た目も邪魔にならず、気に入りました。また何かの機会に使ってみたいと思います。

 


 実際に使うときには、このようになります。再び裏ごし器の一回り小さな物です。使いやすいように取っ手を付けました。アルミを適当に手で曲げた金具と、木製の短いハンドルです。間に合わせで加工した雑な取っ手ですが、使いやすくなりました。



 焙煎前に生豆を洗っているので、チャフの量は少ないのですが、それでも焙煎された豆には少々のチャフが混ざります。風が上向きなので、そのチャフが舞い上がることがあり、チャフの舞い上がりを防ぐために、平らな網を1枚載せて使うことにしました。

 何かの拍子に隙間が開くのか、チャフが飛び出すこともありますが、以前のようにチャフが舞い上がってしまうことは、ほとんど無くなりました。








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