辻永クラフト工房おすすめの、オリジナルや定番の道具などを紹介します。
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TY-銀ペンホルダー
使い方:自作編

 いくつか自作の加工例などを紹介いたします。自作によって、道具の機能が拡張され使いやすくなりますが、加工はあくまでもご自分の責任において行ってください。

 紹介画像では、ver.1が使われていますので、ver.2とは形状が少し異なりますが、使用法に変わりはありません。

使い方:ver.2準備編 使い方:基本編 使い方:応用編
使い方:カービング編 使い方:自作編 困った時の解決法

【鉄筆を作る】

 空になった銀ペンの芯も便利に使うことができるのですが、自分で鉄筆を作って銀ペンホルダーに取り付けて使うのも、なかなか便利でおすすめです。上の画像のものは、太さ3.0ミリのステンレスの丸棒を削って作りました。左から、平たく細いペン先・細く丸いペン先・少し太く丸いペン先です。金工用のヤスリ・耐水ペーパー・革砥があれば、手作業で加工する事ができます。


 ここに6本並んでいるうちの、右側の3本は、一つ前の画像で紹介したステンレス製の鉄筆です。左側の3本は、工具鋼の丸棒を加工して作ってみたものです。

 工具鋼は、焼入れ・焼戻しなどの熱処理が必要になり、加工の難易度が少々高くなってしまいます。誰にでもすすめられる物ではありませんが、熱処理前は柔らかく加工も楽なので、けっこう作りやすい素材でした。



 次は、半自作と言った感じになりますが、インクが無くなった空の銀ペンの芯の内側に、太さ2.5ミリのステンレスの丸棒を打ち込んだものです。上の画像では、ステンレスの丸棒の先端が、芯のプレスされて薄くなっている部分で止まっている状態です。この薄い部分を進んで行くために、ステンレスの丸棒の先端は細く削ってあります。



 ステンレスの丸棒は少し長めにしておいたので、打ち込んだ後でも少しはみ出しています。もともとのペン先も、軸のパイプに打ち込まれているものなので、ステンレスの丸棒を打ち込み過ぎると、ペン先が抜けてしまいますので、加減してください。



 軸の細くなっていた部分は、中にステンレスの丸棒が入ると、このようにふくらみます。2.5ミリの太さのステンレスの丸棒は、軸の内径に対してはやや細めなのですが、この部分である程度しっかり固定されるという感じです。

 軸の薄い部分を通りやすいように、ステンレスの丸棒の先端は細く削ってありましたが、軸の薄いプレス部分もヤットコなどで調整して少し広げておくと、ステンレスの丸棒を通すのが楽になりますね。中空のパイプだと強度が不安ですが、中にステンレスの丸棒を通すことによって、強度の不安が大幅に緩和されます。





【幅決めガイドを作る】

 銀ペンホルダーを使うときに、いちいち幅を測って微調整するのも面倒なので、足とペン先を合わせるだけで幅決めができるガイドを作ってみましょう。ご覧のように、革に印を付けただけのようなものです。革以外に紙や芯材など、他の素材でもかまいません。でも、革が一番身近な素材ですね。



 足を合わせている溝は、スイヴェルナイフで深めにカットしました。実際に幅を合わせた銀ペンホルダーでガイドに印をつけていき、ペン先を合わせる丸い凹みを目打ちで付ければいいだけです。足とペン先の長さの差は、力の入れ具合や傾きで調整することができます。足側を溝にしたのは、足の位置を確実に決めてずれないようするためですが、操作に気をつければ、革の縁に足を当てるようにしても問題ありません。



 こちらは、型紙の原型に寸法を付け足す時に使うためのガイドです。やはり、実際に寸法を合わせて銀ペンホルダーで印を付けましたので、足の厚みの補正なども自然に行われた寸法になっています。これで、使いたい時に寸法を簡単に決められます。

 いろいろなデザインが考えられると思うので、工夫してみてください。


 道具の幅を簡単に決めることのできる「幅決めスケール」も販売しています。10ミリを40等分して0.25ミリずつ道具の幅を変えて幅を決めることができるようにデザインしました。


 「幅決めスケール」を使い、銀ペンホルダーを幅3ミリに合わせている状態の画像です。銀ペンホルダーの他に、ディバイダー・ネジ捻・ステッチンググルーバーなどで使うことができます。





【円を描く時の中心器を作る】

 革の上で直接カービングのデザインをするためにコンパスとして使った時に、足の跡が付かないようにしたいと思って作ったのが、画像の乳白色の円盤です。同じ目的の中心器と言われる製図用品が販売されており、値段も安いのですが、今回は適当に作ってみました。



 中心の凹みに銀ペンホルダーの足を合わせて少し力を入れると、ずれること無くきれいな円を描くことができます。今回は小さめに作ったのですが、大きめに作っておくと、さらに滑り止め効果が高くなって、安心感が増すかもしれません。



 このような感じで、中心の跡はまったく残りません。これだったらカービングでフラワーセンターを打っても、足の跡が残らず良さそうですね。



 材料は、タッパーのフタと滑り止めフィルムです。タッパーのフタにフィルム状の滑り止めを貼ってから、ハトメ抜きで抜いただけのものです。50号で抜きましたので、直径約15ミリで仕上がっていると思います。中心の凹みは、銀ペンホルダーの足でグリグリと凹ませたものです。タッパーのフタは、乳白色で透明度があまり高くありませんが、その中でも比較的透けて見えやすい物を選びました。滑り止めフィルムは、透明度が高く薄いものなので、ぱっと見はどちら側に貼ったのかわかりません。これくらい透けて見えれば、作業に支障は無いと思われます。





【ちょっと変わった足に挑戦】

 型紙に寸法を付け足す時に使う専用の足です。型紙を作るときに、原型に各種の寸法を付け足すのに便利ですが、原型だけ作っておいて、革の上で直接寸法を付け足しながら線を引く事もできます。



 足先に溝を彫ってあり、紙が溝にはまることによってはずれにくくなり、作業の安定感が増します。一見、難しそうに見えるかもしれませんが、実際にはそうでもありません。



 必要な道具は、金工用の精密ヤスリの三角です。荒いヤスリだとおそらく繊細な加工ができないので、精密ヤスリをおすすめします。



 目分量で適当に削りましたが、まず初めに足の外側に三角ヤスリで溝を削ります。端から1〜1.5ミリくらいの位置です。削る深さは、足の厚みの半分くらいまでです。



 次に、溝を側面にも入れますが、最初の溝よりも浅めに削ります。外側と側面の溝の底で形成される角を、気持ち丸めてあげると、型紙の曲線で滑らかに使うことができます。これで形の基本となる荒削りは終了です。



 あとは、耐水ペーパーで形を整えて仕上げます。引っ掛かり無いように滑らかに、足を広げた時の足の底面の角度なども考えて仕上げてみましょう。



 三角ヤスリで削った溝の中も仕上げますが、特別な道具を使わない方法を紹介します。上の画像は紙の側面に青棒を擦り込んだものです。これで溝の中を仕上げます。今回は上質紙とボール紙、厚さの違う2種類を使いました。

 余談ですが、紙の側面に青棒を擦り込んだものは、面取りの道具の調整などにも使うことができますね。



 完成したら、このような感じで紙を溝に合わせて使ってみましょう。実際に使ってみて気になるところがあった時には、使いやすいように微調整してください。



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