辻永クラフト工房おすすめの、オリジナルや定番の道具などを紹介します。
オリジナル・おすすめ・定番 の 道具など
一窓店舗
トップページ 一窓店舗 お問い合わせ・ご注文 商取法に基づく表示

TY-銀ペンホルダー
使い方:応用編


 基本的な使い方の延長で、具体的にこんな時にも便利に使うことができるという応用編をいくつか紹介いたします。

 使い方の紹介画像では、ver.1が使われていますので、ver.2とは形状が少し異なりますが、使用法に変わりはありません。

使い方:ver.2準備編 使い方:基本編 使い方:応用編
使い方:カービング編 使い方:自作編 困った時の解決法

【等幅線の応用】
 等幅の線を簡単に引くことができるという基本的な機能を、手紐や肩紐や玉縁用の革紐などを裁断する時の線引きに応用してみましょう。

 ただ直線に等幅の線を引く時、定規で測る、方眼定規の目を利用する、型紙を作るなどなど、いくつかの方法があると思います。腰のある硬い革だと、ストラップカッターなどの専用工具の利用もいいですね。でも、柔らかい袋物用の革などは、意外とこの手の作業がしにくいものです。

 銀ペンホルダーを利用すると、肩紐用などの等幅の線を引く作業が手早くできます。まず、基準の直線を一本引きます。その線に定規を合わせたまま、銀ペンホルダーの足を定規に沿わせて、目的の幅の線を引きます。新たに引いた線に定規を合わせて、再び銀ペンホルダーの足を定規に沿わせて線を引きます。これを繰り返すと、等幅の肩紐の線引きが簡単にできるわけです。




 少し違う角度からの画像です。一つ前に引いた線に定規を合わせているのが、確認しやすいと思います。長い線を引くときは、画像右端の長い金属製の定規を使っていますが、引いた線が見えるようにアクリル製定規を置いて撮影しました。このアクリル製定規のような方眼定規の目盛りを合わせて等幅の線を引くことも可能ですが、何本も等幅の線を引くときには、目盛りをいちいち合わせるのは意外と面倒なものです。

 厳密に言うと、銀ペンホルダーの使い方によっては幅の精度が悪くなる可能性もありますが、初めての人でも丁寧に作業すれば、許容範囲の寸法に簡単に収まるはずです。楽に作業できますので、試してみてください。



 今度は同じ方法を、小さいものに利用してみます。このような感じですが、タッセル用に幅3ミリほどの等間隔の線を引いてみました。この程度は目分量で切ってかまわないと思いますが、線を引いたほうが安心という人には、ひと手間かかりますが、このような使い方もできますね。




 引いた線に合わせてタッセルの材料を裁断してみました。上側の画像では銀ペンの線の色が残っていますね。銀ペンをクリーナーで拭き取ると、下側の画像のようにきれいになります。クリーナーについては、「困った時の解決編」のページで説明します。





【空芯の利用・自作鉄筆の利用】


 銀ペンホルダーに、インクを使いきって空になった芯を取り付けて使うと、色の付かない線引きとして使うことができます。教室のレッスンの時に、ネジ捻を使うのが苦手という人に縫い代線を入れるのに試してもらったところ、使いやすいとのことでした。



 空になった銀ペンの芯がゴミにならず、新たな道具として再利用できるということですが、肉の薄いパイプで作られた芯ですから、使い方に気をつけないと強度的な弱点があります。具体的には、上の画像のように芯に指を当てて使うのがおすすめです。この持ち方ならば、ある程度の力を入れても問題ありません。

 「使い方:自作編」のページでは、スレンレスの丸棒を使って補強する方法も紹介しておりますので、そちらも参考にしてください。



 空芯がないけど、すぐに色の付かない線を引きたいという場合は、芯と足を逆にして使うという裏ワザもあります。足の形状が適切なものである必要がありますが、緊急の方法としては有りだと思います。



 先に紹介した、タッセル用の線引きですが、跡のつきやすい革の場合は、色を付けずに線を引くこともできますね。画像では自作の鉄筆を利用していますが、空になった芯でももちろん可能です。鉄筆の自作については、「使い方:自作編」で紹介します。



 空になった芯は、カービングなどの印付けにも利用可能です。カービング用途での詳細は、「使い方:カービング編」をご覧ください。





【染色に使ってみる】

 渋なめしのクラフト用の革に平行線を強く引いてみました。定規を利用した上で線は引いています。画像では自作の鉄筆を取り付けていますが、もちろん空になった芯を使うこともできます。足も単なるガイドではなく、線を引くためにも使いました。革を湿らせてから線を引いたので、しっかりと革に凹みができています。これを、染色に利用してみます。



 スポンジに染料を含ませて、適当に色を置きました。後から、黒い染料を拭き染めする予定で、明るめの色ばかりを使っています。本当は、ストライプで染めようと計画していたのですが、いざ染める段になったら、面倒になりポンポンと色を置いてしまいました。手抜きの結果、染めが雑になっております。

 染色後に革全体の湿り気を整え、銀ペンホルダーで平行な線を引き凹凸を付けて、上の画像のようにしました。太めと細めの、2種類の平行線を使いました。次は黒の拭き染めです。



 黒い染料で丁寧に拭き染めすると、このような感じになります。下地の染めの雰囲気は今ひとつですが、黒で引き締まりました。銀ペンホルダーを使うと、平行に等間隔線を簡単に引くことができるので、繰り返しのリズム感や、すっきりした方向性が模様に出るのが、おもしろいところです。短時間でできる、超簡単な染色技法ですので、染めの遊びとしてやってみてください。



使い方:ver.2準備編 使い方:基本編 使い方:応用編
使い方:カービング編 使い方:自作編 困った時の解決法


トップページ 一窓店舗 お問い合わせ・ご注文 商取法に基づく表示
-TUZIE-