こんな間違いも
浅賀 品子 5月の中旬、仲間の友達10人で三谷温泉へ出かけた。
盛大な?宴会を楽しんだ後は、お喋りにも疲れた私は11時には眠りについた。
翌朝5時に目を覚ますと、同室の5人で前日に行きそびれた露天風呂へ…。旅の朝は早く
すでに先客が4人いた。
その人達は、私たちが入ると入れ替わるように一人ずつ出て行った。
どんよりとしたあいにくの空模様だったが、前日に降った雨で一段と鮮やかさを増した新緑に囲まれ、少し熱めのお湯は心身を心地よく目覚めさせてくれたが、長湯の苦手な私は早々に脱衣所へ…。
そんなに広くない脱衣所で先客の友達らしい4人、年齢は60歳前後と思われる人達が何やらぼそぼそと話をしていた。
浴衣を着て振り向くと、ホテルのピンクのバスタオルを体に巻きつけた人が目に入った。
すると、その隣にいた人が、「この人の脱衣かごがなくなっちゃったの?」と、話しかけてきた。
私は、「えっ!そうなんですか?」するともう一人の人が「ここに誰もいない時に、ビニール袋にでも入れて誰かが持っていったのかしら?」
私は、「まさか!」と、思ったので…。「前に入った人が間違えて着て行ったんじゃないのかしら?みんなが着終わって、最後に残ったかごがあれば分かるわね。」と、言った。
皆が着終わると、やはり浴衣と下着の入ったかごが一つ残っていた。
すると、「これあなたのじゃないの!!」と大きな声がした。
友達同士きっと、おしゃべりに夢中になっていて間違えたのではないかと思った。こんな間違いもあるものなのです。そそっかしい私。特に気をつけなくては…。