伊藤雄二:微分積分学

作成日 : 2022-08-27
最終更新日 :

概要

「まえがき」から引用する。

本書は大学の自然科学系工学系の初年生,および,人文科学系社会科学系の学生でも将来数学を大いに必要としそうな人たちを対象に考えて, 微分積分学の主要な部分の論理的構成をなるべく厳密に,かつ明快に紹介し, 同時に微分積分学の広範囲にわたる応用に現れる典型的な計算のテクニックを多くの例題を通して詳しく解説することを意図して書かれたものである.

なお本書の第1刷は 1984 年 5 月 20 日付となっている。

本書の章中や章末には問題があり、略解が付されている。

数値計算

微積分の本には珍しく、数値計算を積極的に取り扱っている。

台形公式は次のとおりである。

`int_a^b f(x)dx ~~ (b-a)/(2n) [f(x_0) + 2{f(x_1) + f(x_2) + cdots + f(x_(n-1))} + f(x_n)]`

Simpson の公式は次のとおりである。

`int_a^b g(x)dx ~~ (b-a)/(6n) [g(x_0) + 4{g(x_1) + g(x_3) + cdots + g(x_(2n-1))} + 2{g(x_2) + g(x_4) + cdots + g(x_(2n-2))} + g(x_(2n))]`

以下、`log2` の値を上記の公式で求める。`f(x) = g(x) = 1/x` とする。分点の個数 `n` は `f(x)` では `n = 10` とし、 `g(x)` では `n = 5` とする。

台形公式による log 2 の値

Simpson 公式による log 2 の値

log 2 の真値

朝倉書店 新数学講座

  1. 伊藤雄二:微分積分学
  2. 服部昭:線型代数学
  3. 加藤十吉:集合と位相
  4. 永尾汎:代数学
  5. 西川青季:幾何学
  6. 高野恭一:常微分方程式
  7. 木村俊房・高野恭一:関数論
  8. 一樂重雄:位相幾何学
  9. 森本光生:関数解析とフーリエ級数
  10. 伊藤雄二:確率論
  11. 統計学
  12. 和田秀男:計算数学
  13. 一松信:数値解析
  14. 組合せ数学
  15. 増田久弥:非線型数学

数式記述

数式は MathJax を用いている。

書名微分積分学
著者伊藤雄二
発行日2001 年 4 月 20 日 初版第 18 刷
発行元朝倉書店
定価3200 円(本体)
サイズA5 版
ISBN4-254-11431-1
備考草加市立図書館で借りて読む

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MARUYAMA Satosi