「まえがき」から引用する。
ここで,“集合と位相”といっても,それは“集合論+位相空間論”ということではない.
なお本書の第1刷は 1982 年 4 月 25 日付となっている。
本書の章末には問題があり、略解が付されている。
p.88 には次の定義がある。
定義 位相空間 `(X, ccO)` において,`X` の部分族 `ccA` の有限共通族 `Lambda_ccA` の定める位相が `ccO` であるとき, `ccA` を `ccO` の淮基または部分基(subbase)という.このとき,`ccA` の元を淮基開集合または部分基開集合(subbaseic open set)という.
「淮基」はどう読むのだろう。さくいんをみると、「収束する」、「淮基」、「淮基開集合」、「淮基開近傍」、「順序」とならんでいるので、 「じゅんき」と読むのだろう、という想像はつく。しかし、subbase の訳語としては「部分基」のほか、「準基」があるし、「准基」というのもあるだろう。 手元の漢和辞典(大修館書店新漢和辞典四訂版)をみると、「淮」の読みは「カイ、エ、ワイ」しかなく、意味も「川の名」しかない。 いっぽう同辞典では「准」は「ジュン」という読み方で、意味は「①なぞらえる。たぐえる。擬す。(中略)淮は別字」とある。おそらくは「淮基」ではなく、 「准基」であろうが、こればかりはわからない。
数式は MathJax を用いている。また、
書名 | 集合と位相 |
著者 | 加藤十吉 |
発行日 | 2002 年 3 月 10 日 初版第 15 刷 |
発行元 | 朝倉書店 |
定価 | 3200 円(本体) |
サイズ | A5 版 |
ISBN | 4-254-11433-8 |
備考 | 草加市立図書館で借りて読む |
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