ヴィレッジ |
The Village |
|
 |
 |
監督: |
M・ナイト・シャマラン |
脚本: |
M・ナイト・シャマラン |
音楽: |
ジェームズ・ニュートン・ハワード |
出演: |
ホアキン・フェニックス
ブライス・ダラス・ハワード
エイドリアン・ブロディ
ウィリアム・ハート
シガニー・ウィーヴァー
ブレンダン・グリーソン |
|
 |
 |
公式サイト(英語)
公式サイト(日本語) |
|
 |
やっとオレの助言を聞き入れてくれたか!? |
★★★☆ |
アメリカの多くの映画評論家や新聞・雑誌の批評をまとめて 点数化しているwebサイトがあります。
RottenTomatos(腐ったトマト)といいますが、 そこでは、各批評を「腐ってる(悪い)」と「新鮮!(良い)」に 分類し、それをパーセンテージとして表しています。 で、この『The
Village』の「良い」の評価は、全体の44%! 60%以下の映画は「腐ったトマト」という烙印を押されますので、 批評家たちは、この映画を あまり評価していないということになります。
そんな映画を誉めるということは 少々気が引けてしまいますが、ま、そんなもん関係ねぇよ! と言い切ってしまえばそれまでなので、誉めちゃいます♪
『シックス・センス』、『アンブレイカブル』、『サイン』、 そして今回の『ヴィレッジ』。 どれもこれもカラダがビクッと反応してしまう場面が 必ず存在するシャマラン監督独特のサスペンスですが、 何を主題として描くかによって、作品に対する印象も 大きく変わります。
『アンブレイカブル』と『サイン』は 人間ドラマよりも超常現象のほうに 重きが置かれていたような気が、オレにはします。 だから、こう、"へぇ〜、すげぇなぁ〜"とは思えたんだけど、 なかなか心に残りづらい映画でもありました。 一方、『シックス・センス』は ハーレイ君の天才的な演技もさることながら ひとりひとりの人物がきちんと描かれていたので あの衝撃的な結末がなくても、充分に楽しめたと思うんです。
さて、『ヴィレッジ』ですが、 オレ的には後者と同じ部類であると感じました。 (完成度は少し落ちますが…) 今回は、「家族」とか「恐怖心」とか 「困難に立ち向かう愛情」というきちんとした主題があり、 それをメインに描きつつ、、 それに付随というか、それを際立たせるための道具として ビックリ箱が用意されていた、という、そんな感じがしたのです。
だから、観終わってからも何か残るものがあるような そんな気がしてます。
その要因のひとつとして、 名優ウィリアム・ハートの存在感があったと思うなぁ。 彼がいたことによって、 映画に一本の太い「芯」が通ったんだと思うのです。 その芯に寄り添うようにして 新人のブライス・ダラス・ハワードが一生懸命演じることができ、 その結果、映画の中にいろんな感情が映し出されたんだ、 と、そんな気がしてなりません。
ということで! 評論家たちが40%しか認めなくても、オレ様は認める! ★3つ半を贈呈したいと思います。 |
|
posted on 2004.09.23 |
|
▲TOP |
あなたにも書ける恋愛小説 |
Alex & Emma |
|
 |
 |
監督: |
ロブ・ライナー |
脚本: |
ジェレミー・レヴェン |
音楽: |
マーク・シャイマン |
出演: |
ケイト・ハドソン
ルーク・ウィルソン
ソフィー・マルソー
ロブ・ライナー |
|
 |
 |
公式サイト(英語)
公式サイト(日本語) |
|
 |
マジでオレにも書けそうなくらい、つまんないよ…。 |
★★ |
今やラブコメの女王の座を独占しつつある女優 ケイト・ハドソン主演の果汁100%なラブコメ映画であります。
この映画、カンタンにあらすじを説明しますと
借金取りに追われ、お金のためには1ヶ月で小説を書き上げる しかない売れっ子作家アレックス(ルーク・ウィルソン)が パソコンをタイプするよりも速記者を雇ってしまえ! と思いついて雇ったのがエマ(ケイト・ハドソン)。 アレックスが口述する「ダメ男の三角関係を描いた小説」を エマが速記しながら作り上げていく過程で、 ふたりには次第に恋心が芽生え…
という、まぁ、なんともありふれた設定なのであります。
ありふれてはいますが、 ありふれた設定=つまんない!ということでは、 もちろんありません。ありふれていようと何であろうと 登場人物が魅力的で、物語に説得力さえあれば 観てるほうとしては満足感を得られること間違いなしです。
この映画、そのありふれている感じを払拭しようと アレックスの小説を 「昔の古きよき時代を舞台にしたレトロなメロドラマ」として 本筋と並行して描くことで、現代に生きるアレックス&エマの 恋模様と対比させようという魂胆のようでした。
レトロはけっこう、古きよき時代もけっこうなんですが、 肝心の「アレックスが書く小説」というのが 面白くもなんともないんだな。 あんな本、誰が読むんだろう?って感じの 粗雑なストーリーなんですよね。 そんなもん、どんな映像手法を使ったって、 魅力的になるはずもない! しかも、劇中それをずっと読んできているエマは 「この本は絶対売れるわ!」みたいなことを言い出す始末…。
手がつけられません…。 売れるわけねぇじゃん。 ガックリきちゃうよなぁ。
な〜んか、もったいないんだ。 もっと練られていれば もっと面白くなったんじゃないかなぁと思うストーリーだから。 『めぐり逢えたら』の監督(ノーラ・エフロン)とかが撮ったら もっと良くなったんじゃないか?などと、 余計なことすら考えてしまうほど、残念な映画でした。 |
|
posted on 2004.09.22 |
|
▲TOP |
17歳の処方箋 |
Igby Goes Down |
|
 |
 |
監督: |
バー・スティールズ |
脚本: |
バー・スティールズ |
音楽: |
ウヴェ・ファーレンクロッグ=ピーターソン |
出演: |
キーラン・カルキン
クレア・デインズ
ジェフ・ゴールドブラム
スーザン・サランドン
ジャレッド・ハリス
ライアン・フィリップ
ビル・プルマン
アマンダ・ピート |
|
 |
 |
公式サイト(英語)
公式サイト(日本語) |
|
 |
俳優陣はとっても魅力的! |
★★★ |
かなり前から「いつになったら日本で公開されるんだろう?」 と、待ちに待っていた映画をついに観ることができました!
もう、この事実だけで、 すでにかなりお腹いっぱいになった感もあります。
「ライ麦畑でつかまえて」の現代版! という評価もあるらしい(公式webコメントによる)本作ですが、 わかるようなわかんないような…、ちょっと複雑な気分である というのが、観終わってからの率直な感想です。
精神的に不安定な父、 いちいち口うるさく、世間体ばかり気にする母、 アタマはいいけど、クソ面白くもない兄、 そして、主人公のイグビーは 母親に反抗するため、通う高校を次々に退学、 士官学校に入れられるも途中で脱走する、などなど 身の回りのすべての面倒なことから逃げまくる少年。
このイグビーが、逃げまくりながらも 結局は逃げることのできない現実に目を向けざるをえなくなり 人間として成長する第一歩を踏み出す… みたいなストーリーかと思われます。
まぁ、『ライ麦畑』のホールデンのようでもありますよね、たしかに。
オトナにはいい人もいれば、 ウソで固められたような偽善者もいて。 でも、それはコドモだって同じことで。 素の自分を隠すために、あえてウソをついてみたり 見栄を張ってみたりするうちに、 なにがなんだかわからなくなったり ウソの上にウソを重ねていかなければならなくなったり。
そういうのを打破するには、やはり 一度ドン底にまで落ちてみる、ことしかないんでしょうか? こうして書くのはカンタンですけど、 一度ドン底に落ちてしまったら、二度とお日様が 拝めなくなってしまうような気がします。
お日様という名の希望。 お日様という名の愛情。 お日様という名の前進。 お日様が照らし出してできた影(過去)との訣別。 人生に必要なのは、これなのかな。 と、思いました。
映画自体は、ちょっと退屈でした。 観る前の期待度が高すぎたのかもしれません。 題材はよかっただけに、もっと磨きがかかっていれば もっと素晴らしい作品になったんだろうな、と思います。
それでも、途中で流れたTravisの歌がとても印象的で、 映画の印象が確実に上がりましたね。 アメリカ映画なのに、イギリス人ミュージシャンの曲が多くて、 オレの趣味に合ってたのかも!? |
|
posted on 2004.09.21 |
|
▲TOP |
ぼくセザール 10歳半 1m39cm |
Moi Cesar 10Ans1/2 1m39 |
|
 |
 |
監督: |
リシャール・ベリ |
脚本: |
エリック・アスス リシャール・ベリ |
音楽: |
レノ・イザーク |
出演: |
ジュール・シトリュク
ジョセフィーヌ・ベリ
マボ・クヤテ
マリア・ド・メデイルシュ
ジャン=フィリップ・エコフェ
アンナ・カリーナ |
|
 |
 |
公式サイト(フランス語)
公式サイト(日本語) |
|
 |
フランス人に、こういう映画を撮らせたら世界一!? |
★★★★☆ |
ボクの名前はセザール。 なんだかイヌの名前みたい。 苗字は"プチ"だから、 フルネームはセザール・プチ。 かわいいでしょ? 目もつぶらでかなりかわいいんだけど、 この魅力をわかってくれる子供って、あんまりいないみたいなんだ。 10歳半。身長は1m39cm。 少し太めで、甘いものに目がない。 この気持ち、わかるかな?
ボクの学校に、超かわいい転校生がやってきた。 名前はサラっていうんだけど、 これぞ一目ぼれ!ってぐらいに恋しちゃったね。 でも、サラは ぼくの親友で、頭脳明晰、スポーツ万能な モルガンのほうがいいみたい。 だから何なの?って感じだけど。 とにかく、ボクはサラがいいんだ。
ある日、ボクたちは壮大な計画を立てることにした。 これは10歳のボクたちにとって、かなりヘヴィなものだ。 でも、これをやり遂げることがボクたちの友情の証であり、 ボクの愛情の証であることはまちがいない。
ボクはやった。 命がけでやったさ。 うまくいったこと、うまくいかなかったこと うまく言えたこと、うまく言えなかったこと いろいろあったけど、 何事もやってみないことには何も始まらない。 何事も全力でぶつかってみないことには何も起こらない。 そのことが、ボクにはわかったんだ。
ボクはセザール・プチ。 少し太めの10歳半。 甘いものには目がないけど、愛に生きる小学生なんだ。 |
|
posted on 2004.09.21 |
|
▲TOP |
ヴァン・ヘルシング |
Van Helsing |
|
 |
 |
監督: |
スティーブン・ソマーズ |
脚本: |
スティーブン・ソマーズ |
音楽: |
アラン・シルヴェストリ |
出演: |
ヒュー・ジャックマン
ケイト・ベッキンセール
リチャード・ロクスバーグ
デヴィッド・ウェンハム
ウィル・ケンプ |
|
 |
 |
公式サイト(英語)
公式サイト(日本語) |
|
 |
有名キャラ全員集合? |
★★★ |
『ハムナプトラ』シリーズで名を馳せる B級SF大好きなスティーブン・ソマーズ監督が、 今度はドラキュラ+狼男+フランケンシュタインで 映画を一本作ってしまいました。
「ドラキュラ(吸血鬼)+狼男」という点では 最近『アンダーワールド』という映画がありましたよね。 ケイト・ベッキンセールは、どちらの映画でも お姫さま的な主役を堂々と張っております。キレイです。 彼女を観るためだけでも、映画館に足を運ぶ価値がある! と言ったら、言い過ぎでしょうか?
で、『アンダーワールド』と『ヴァン・ヘルシング』、 同じ題材でも 前者は、マジメにスタイリッシュに作ろうとし、 後者は、ひたすらB級を目指して、自分たちが楽しみながら作った。
そんな違いがあったように思います。 どっちが良い悪いじゃなく、趣味の違いよね。
オレは、その楽しそうな雰囲気がよかったと思うの。 なんか盛りだくさんな感じがよかったと思うわけね。
オレ思うんですけど、 こういう冒険活劇映画で「何かを得よう」と思うこと自体が 間違いだと思うんです。 こういうのは、バカバカしいことこの上ないことを承知の上で ストレス発散をしたり、現実逃避をしたり、 なんじゃこりゃ?なんつってツッコミ入れまくったりする そんな映画なのであって、それ以上でもそれ以下でも ないような気がします。
キレイな女優さんがいて、 すっげぇ特撮(横文字は似合わないので、あえて「特撮」)があって、 キャラクターが個性的なら、それでいいじゃん! たとえ、映画の中身について明日には忘れてたとしても 今日楽しかったんなら、お金払った価値はあったよ!
というのがオレのスタンス。 このスティーブン・ソマーズという監督はそういう人。 それならそれでノープロブレムです。
p.s. この監督の映画のエンドクレジットって、 ほんとセンスいいんだよなぁ〜。これだけでも観る価値あり!? |
|
posted on 2004.09.06 |
|
▲TOP |
LOVERS |
十面埋伏 |
|
 |
 |
監督: |
チャン・イーモウ |
脚本: |
リー・フェン
チャン・イーモウ ワン・ビン |
音楽: |
梅林茂 |
出演: |
金城武
アンディ・ラウ
チャン・ツィイー
ソン・タンタン |
|
 |
 |
公式サイト(日本語)
第77回アカデミー賞撮影賞ノミネート |
|
 |
『HERO』のほうが好きだけどね。 |
★★★ |
昨年日本で公開された『HERO』が 現在アメリカで大規模公開され、興収で第一位を記録するという すごいことになっている今。 『HERO』の姉妹作と位置づけてもよさそうな、 この『LOVERS』を観てまいりました。
『HERO』では、四つの原色を基調とした映像で 主人公4人の絡まりあう運命を流れるように描いておりました。 すんげぇキレイで、すんげぇ重厚でした。
で、今回の映画ですが、色は緑一色に見えたにもかかわらず、 キレイさは前作に負けず劣らず! 『HERO』では池のシーンが印象的でしたけど、 『LOVERS』では竹林のシーンがよかったなぁ。 キレイでした〜。ホレボレしました〜。
で、また、物語もかなり一直線に突き進んでいる感じ! 前作の「歴史的逸話」的な堅苦しさではなくて 何世紀も前のラブストーリー、という感じの純粋さ。 一人の女性を3年間愛し続けた男と 3日間で恋に落ちてしまった男が、彼女をめぐって (中国っぽい感じで)争うんですけどね。 当然のことながら(?)、ひとひねりもふたひねりもあり、 アクションシーンも満載、しかもどれも美しさあり! そんな中で、愛ひとすじ一直線な男女が うらやましくもあり、切なくもあり、思わず考えさせられました。
オレは、3年間も同じ人を好きでい続けられる? オレは、3日間で好きになった人に命を賭けることができる?
----- 金城武ってどうなのよ? チャン・ツィイーは見飽きた? アンディ・ラウ、ちょっと女々しくない? そんな点に目をつぶったとしても、 合格点はあげていい作品だと思いました。
『HERO』のほうが好きだけどね。 |
|
posted on 2004.09.04 |
|
▲TOP |
August,2004 | back number | October,2004  |