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トップページ> 映画> レビュー> 2002年> 5月
May, 2002
ノー・マンズ・ランド
No Man's Land
監督: ダニス・タノヴィッチ
脚本: ダニス・タノヴィッチ
音楽: ダニス・タノヴィッチ
出演: ブランコ・ジュリッチ
レネ・ビトラヤツ
フィリプ・ショヴァゴヴィッチ
カトリン・カートリッジ
サイモン・カロウ
公式サイト(日本語)
第74回アカデミー賞外国語映画賞受賞
「物事の本質はディテールにある」と誰かが言ってた。 ★★★★
幸いなことに、
"今の日本ですぐに戦争が起こる!"ってことには
ならないはずだけど、世界のどこかでは
今この時間にもドンパチやってる。
最近の自爆テロなんて、ひどいもんなぁ。
この映画では、ボスニア人とセルビア人との戦争を
ブラックユーモアを交えて描いてるわけだけれども…

笑えないんだよ。
(となりに座った客は、やたらと笑ってたけど…?)
そのジョークさえもがリアル過ぎて、笑えなかった。
(これは『プライベート・ライアン』みたいな
 "戦場のリアルさ"ではなくて、
 "戦争の末端部を克明にとらえた"という意味での「リアル」です。)

戦争って、どうしても話が国vs国レベルの
スケールの大きなものになってしまうんだけど、
実際はこの映画みたいな「ちっぽけな戦い」が
積み重なっていくもんなんだなぁ、と思った。

それで、また、この「ちっぽけさ」が、ほんとにちっぽけなの!

自尊心とか愛国心とかメンツとか体裁とか、すべてが自分中心。
これはね、実際に戦場にいれば誰でも
そうならざるを得ないと思うので仕方ないし、
自分もその場にいたらそうなると思う。
そうしないと死んじゃうから!
けど、その必死の戦いを外野で見てる人たちって、
ほんとにちっぽけ。
何のリアリティも持たず、責任も取らず、
ただ漫然と時間を過ごすか、
自尊心をすこしだけ満足させて、それで終わり。
たとえば、去年の9/11のあの惨劇を振り返ってみて、
あの日だけはリアリティを感じたけど、
今となっては対岸の火事にしか感じてない、
オレ自身とダブったりする。

無責任な人間ほど恐い存在って、この世にはないのかもよ。

p.s.
この映画と『アメリ』、どっちにアカデミー賞をあげるか
迷う気持ちがわかったよ。
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スパイダーマン
Spider Man
監督: サム・ライミ
原作: スタン・リー
スティーヴ・ディッコ
脚本: デヴィッド・コープ
音楽: ダニー・エルフマン
出演: トビー・マグワイア
ウィレム・デフォー
クリスティン・ダンスト
ジェームズ・フランコ
クリフ・クリストファーソン
J・K・シモンズ
公式サイト(英語)
公式サイト(日本語)
第75回アカデミー賞特殊視覚効果賞ノミネート
マンガがそのまま映画になったよ。 ★★★☆
個人的には、アメリカのマンガの中で
(たぶん)一番なじみのあるキャラですが、
もうまったく期待しないで観ちゃいました。
スーパーマン』『バットマン』シリーズとか『X-メン』とかを
大興奮で観ちゃうわけでもないしね、オレ。

で、結論から言うと、
上で書いた映画たちよりは楽しめたかな?って感じ。

と言いつつ、途中からかなり真剣に観てましたけど。
マンガの世界をとても忠実に映画にしてるんだろうなぁと思いました。
トビー・マグワイアが、
その"弱そうで、芯が強い"主人公をちゃんと演じてたし、
ヒロインは、(たぶん)アメリカ人好みの顔立ちだし、
スパイダーマンが街を縦横無尽に飛び交う姿は、マンガそのもの!
続編への布石も打ってあるし、次も荒稼ぎするんだろうなぁ。

よくできてます。原作への愛が感じられます。
深いこと考えず、単純に楽しみましょう!
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バーバー
The Man who Wasn't There
監督: ジョエル・コーエン
脚本: ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
音楽: カーター・バーウェル
出演: ビリー・ボブ・ソーントン
フランシス・マクドーマンド
ジェームズ・ガンドルフィーニ
スカーレット・ヨハンソン
公式サイト(英語)
公式サイト(日本語)
第74回アカデミー賞撮影賞ノミネート
ひとりだけ逆方向を歩いてるシーンがキレイすぎ! ★★★☆
コーエン兄弟最新作。
ブラッド・シンプル』から『オー・ブラザー!』まで、
なんだかんだ言って
コーエン兄弟の映画はほとんど観てるなぁ、オレ。
そう、ほとんど観てるんですけど、
そのほとんどの場合、観終わった後
「あぁ、すっきりしたぁ♪」っていうことがありません。
(この前の『オー・ブラザー』が例外といったところですね。)
(どの作品も、シンプルかつ奥の深い映像は圧巻ですけどね。)

この『バーバー』(それにしても内容にマッチしない邦題…)を観てて、
無限大を表す記号∞を思い出してしまいました。
主人公はこの∞の上を、
延々ただひたすら歩いてるんじゃないか、と。
どこまでも終わりのないその道を独りで歩きながら、
そのうち、自分がどこにいるのか訳わかんなくなってしまって…。

足元を見つめよう。自分の2本の足元を。
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