イギリスはおいしい。

Afternoon Tea編

 
左:スコットランドのBraemar Castleのお人形たち;
右:セントアイヴスで食べたスコーンとCornish Pasty

 初めてイギリスに行ったのは、3週間にわたるヨーロッパ旅行の最後だった。おいしいお食事つきの、ちょっとリッチな旅で、ディナーには必ずデザートがついていた。そのとき2泊したケンジントンハイストリートにあるホテルで、ディナーのデザートに出たのは、2日間とも、右のようなチョコレートケーキだった。そのせいか、私にとって、イギリスのケーキ、というと目に浮かぶのはこのチョコレートケーキである。だから、イギリスを旅して、同じようなケーキを目にするたびに、初めての旅が思い出され、ついつい食べたくなってしまう。
 初めての個人旅行でハロッズのティールームでアフタヌーンティーをしたときは、バイキング形式なのをよいことに、食いしん坊よろしく、お皿にてんこ盛りに盛り付けて、一緒にいたMitoさんにあきれられたっけな・・。あのときはケンブリッジでスコーンも食べたなー。
 イギリスに留学していたことのあるAkikoさんの大好物はアップルクランブル。バナナ大好きの私には、バナナスピリッツがお薦めだって言われて、ピカデリーのThe Stock potで食べたっけ・・。
 そうそう、ペンザンスのコーニッシュクリームティーも、なかなか美味だった。
 こんなふうに、アフタヌーンティーのおいしい思い出はつきることがない。食べることに夢中すぎて、私の目カメラにだけおさまっているお菓子が多いのは残念だけど、ここでは、ちょっと、お茶にまつわる思い出話をさせてもらいますね。

ホテルでお茶を・・

 甘いもの大好き人間の私なので、イギリスに行くたびにホテルでアフタヌーンティーを、と思ってはいたのだが、どうしても、ここに行きたい、あそこにも行きたい、が優先されて、なかなかトライできずにいた。そんなわけで、ホテルでお茶を、が、やっと実現したのはイギリス上陸8度目のとき。まずは、かねてからあこがれていた、ブラウンズ・ホテル(Browns & St. Georges Hotels)に行きました。

入り口を入ってすぐのところにある大きな部屋には、もうすでにかなりの人がいたせいか、私たちは、その奥の、暖炉のある、かわいらしい部屋(左)に通された。ざわざわした入り口に近い部屋より、こっちのほうが落ち着けるし、何より、部屋の雰囲気がいいねー、と、友と幸運を喜んだ。中にいたのは私達のほか、確か、あとは3、4組み。その中に、カナダだかアメリカから来たという、私たちと同じ2人連れの女性がいて、人が少ないのを幸いに、お互い写真を撮りっこしたり、はしゃいでいるしているうちに、お茶が運ばれてきた(右)。きゃー、素敵! スコーンにサンドイッチにケーキが例の3段重ねのトレイに盛られている。これで終わりかと思いきや、しばらくすると、また、新しいケーキが運ばれてくる。お召し上がりになりますか? かなり満腹であるにもかかわらず、次から次に運ばれてくるお菓子を前に、目が食べたい!と訴える。じゃぁ、これをいただけますか? それが何回繰り返されただろう。すっかり満足して、私たちはブランズ・ホテルを後にした。

 8度目の旅は、いつにもまして食いしん坊万歳!モードだったので、ブラウンズに行った数日後、今度は、マドンナのお気に入りだというレインズボロー・ホテル(Lanesborough Hotel)でお茶をした。このホテルのティールームは、メインのティールームと、その周りを取り囲む、一段高くなった部屋の2つで構成されていた。私たちが最初に案内されたのは、この外側の一段高くなった部屋のほうだった。メインのティールームでお茶を楽しむ人々を裏目に、なんだか疎外されたような孤独感を感じつつも、まぁ、しょうがないのかなぁ・・。あそこで同じように座っている人は白人だし、別に人種差別ってわけじゃないんだよねぇ・・。と内心、あきらめかけていたのだけれど、このときの旅の友、瀧さんは強かった。すみませーん、あっちに座らせてくださぁーい、と、別のウエイターさんにリクエストし、ちゃっかり私たちは、メインルームに移動することに成功した。おかげで、またまた、素敵なお茶を楽しむことができた。でも、最初にあっちに案内されたのは何でかなぁ・・と、ちょっとひっかかるものが残ってしまった。お菓子もブランズのほうがおいしかったような気がする。というわけで、私的には、レインズボローよりもブランズ!、をお薦めしたい。 

 11回目の旅は、スコットランドを旅した帰りのこと。久々にホテルでアフタヌーンティーを楽しみたいなぁ、と考えていたら、英会話の先生であるジョンが、それなら、ここがお薦めだよ、と紹介してくれたのはドーチェスター・ホテル(Dorchester Hotel)だった。彼はロンドンに住んでいたころ、ハイドパークの近くにある、このティールームに通うのが好きだったという。とってもゴージャスな気分に浸れるから、絶対、お薦め! そういう彼の言葉どおり、ドーチェスター・ホテルは本当にゴージャスな雰囲気だった。とってもかっこいい、それでいて、とっても紳士なウエイターさんが、お茶やケーキ、サンドイッチなどを運んできてくれる。すっかりリッチな気分になりましたね。でも、身分不相応(?)な感があって、ちょっぴり気後れしてしまったことも確か。アフタヌーンティー終えてホテルを出ようとしたら、何やら有名人が泊まっているらしく、パパラッチらしい人々が、入り口にたむろしていた。いったい誰がいたんでしょうね?

 12回目の春、ロンドンに行ったときのターゲットは、カフェ・ロワイヤル。私の大好きなオスカー・ワイルドがたむろしていた、というので、ぜひぜひ、と思ったのだが、外から見ても、アフタヌーン・ティーの表示はなく、なかなか敷居が高かった。何度かうろうろしたあと、えいや!、の思いで中に入り、「あのカフェはどこですか?」と聞いてみたら、「残念ながら改装中だよ」の返事。というわけで、カフェ・ロワイヤルへのトライは、また今度のお楽しみとなった。
 カフェ・ロワイヤルがあるのはピカデリー界隈。喫茶室には入ったことないから行ってみる?、と決めたのがフォトナム&メイソンである。いつも混んでいるというイメージがあったのだが、この日はすんなり中に入ることができた。時間帯によるんでしょうかねぇ?
 スコーンと生クリームたっぷりのイチゴ、そして紅茶。お味はまずまずだったけど、締めて13ちょっとポンドなりー! ホテルでのアフタヌーン・ティーが、20〜30ポンドでいただけることを思うと、うーん、そっちのほうがバラエティーに富んでいるし、リッチな気分も味わえるしなぁ・・と、ちょっと不満。でも、ピカデリー界隈でちょっとお茶をというなら、いいかもって感じですかねー。

 13回目の旅のアフタヌーンティーのターゲットはまたしてもカフェ・ロワイヤル。ところが、カフェロワイヤルは、かつてワイルドが通っていたころのカフェとは違うらしい。もはやアフタヌーンティーはないという。カフェロワイヤルの受付の人の勧めで、程近い、メリディアンホテル(Meridian Hotel)に行ってみることになった。メリディアン・ホテルのティールームは、入口から見上げることのできる中2階のスペースにある。雰囲気、内容とも、大満足のアフタヌーンティーであった。
 詳細はこちらまで。

 14回目のイギリスは、両親と訪れることになった。両親にもアフタヌーンティーの雰囲気を味あわせてあげたいなー、どこのホテルがいいかなー、と、探していたところ、インターネットで、アフタヌーンティーを紹介する面白いページを発見した。
 約10のアフタヌーンティーが紹介されているなか、私の目をひいたのは、カダゴンホテル。というのも、このホテル、オスカー・ワイルドが逮捕されたホテルだというじゃあーりませんか!! というわけで、即決でカダゴンにアフタヌーンティーのリクエスト。Edwardian Drawing Roomでいただくアフタヌーンティーは、ワイルドの時代を彷彿させるものがあった。小さなホテルで、静かにゆっくりお茶を楽しみたい方にお薦め!
 詳細はこちらまで。

 2005年の旅は一人旅。お連れがいないとわびしい食事になりがちなので、気晴らしに2度ほどアフタヌーンティーにでかけてみた。最初のアフタヌーンティーはグリーンパーク向かいの小道をちょっと行った所にあるフレミングスホテル。アガサ・クリスティーのバートラムホテルのモデルになったのは、このフレミングスかブラウンズだという話。なぜか人がほとんどいない、ちょっと淋しいアフタヌーンティーだったが、スタッフはとても素敵で、のんびりとアフタヌーンティーを楽しむことができた。2度目は夕食代わりにハロッズのティールームにて。ちょっと高いなーという感はあったが、こちらもスタッフのサービスはまずまずであった。
 フレミングスホテルの詳細はこちらまで。

フレミングスホテルのアフタヌーン
ティー
ハロッズのアフタヌーンティー

 2007年の旅も一人旅。再びトーキーへ。1度目のトーキーの旅では果たせなかったインペリアルホテルでのアフタヌーンティー。お天気もよく、海をながめながら食べるスコーンは格別なお味であった。
 詳細はこちらまで。

そのほか、町中でみかけたお菓子たち
 町を歩くと、思わずカメラにおさめたくなるような、ショーウインドゥに飾られた素敵なお菓子をしばしば目にする。でも、買いもしないのに写真だけ撮ってて、何か言われちゃったらやだもんなー、と、たいていは見ほれているだけ。でも、時たま、誘惑に負けて、えいやーとシャッターを切ってしまう。
 ね、どうです? やっぱ素敵でしょ?

 スコットランドのBallaterのお菓子屋さんでみつけたウエディングケーキ。こんなケーキにふたりでナイフを入れたら、一生、幸せになれそう・・。




 左:ブライトンのお菓子屋さんのケーキ。なんかとっても硬そう・・。本当に食べれるのかな?;右:チェスターのお菓子屋さんに飾ってあったお菓子。ちょっとわかりにくいと思うけど、真ん中のピンクのは、実はブタさんたちなんですよー。









  (2002.1.19作成、2008.1.6最終更新)
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