CADOGANホテルのEdwardian Drawing Room,。ここで、アフタヌーンティーを楽しむことができる。
2年前の3月のこと。スローン・ストリート沿いに、かつてオスカー・ワイルドが泊まったホテルがあるというので、探してみた。が、詳しい住所がわからなかったので、みつからず、途中で雨が降る出したこともあり、また次の機会に、とあきらめた。
そして今年、両親とイギリスを旅することになった。アフタヌーンティーはイギリス独特のもの。せっかくだから、両親にも経験させてあげたい。欲を言えば、まだ私が行ったことのない所で、よさそうなホテルはないかなぁ・・と物色していたところ、ある日、ネット検索でアフタヌーンティーを紹介しているホームページに行き当たった。約10のホテルが紹介されていたなか、Oscar
Wildeの文字が目に飛び込んできた。オスカー・ワイルドが逮捕された部屋のあるCadoganホテル。Queesn's
Motherもここでランチをお食べになったとか。「これって、私が2年前に探していたホテルじゃん!! へぇ、ここでアフタヌーンティーが楽しめるんだー。いいかも、いいかも。どうせなら、誕生日をここで祝ってもらおうかな」。
予約が必要とある。早速、メールを出してみた。
「10月19日の4時、3人でアフタンーンティーの予約をお願いできますか? もしできたら、オスカー・ワイルドが逮捕された部屋も見せていただきたいのですが。」
ホテルからは、すぐに返事が届いた。
「予約、承りました。ワイルドの部屋は、当日、滞在者がいないようならご案内します。」
やったーっ!!
そして当日。
朝からロンドンアイにでかけ、テムズ河沿いを歩き続けたこともあり、両親も私もかなり足が疲れていた。本当は、キングスロードでショッピングを楽しんでからホテルでアフタヌーンティーを楽しみたいところだったが、とにかく一休みしたい。予約時間までには1時間あったが、場所がいまいちわからないので、探す必要もある。とりあえず、Cadoganホテルを探すことにした。
スローンスクエアのPeter Johnesからスローンストリートをナイツブリッジの方角に歩いていった。このあたりには、Cadoganと名のつく場所が多いので、この近くに違いない。番地をながめながら、探してみたところ、それらしき建物がみつかった。あぁ、ここ、2年前にも通った。隣が別のお店なので、ここが探しているホテルだとは思わずに通り過ぎてしまったんだ。
予約より1時間近く早かったが、大丈夫かなぁ・・と思いつつ、中に入ってみた。
「アフタヌーンティーの予約をしてるんですけど、まだ1時間近くあるんです」と言うと、受付の女性はにこやかに、「どうぞ」と迎え入れてくれた。
さらに、「予約のとき、オスカー・ワイルドの部屋があいているようなら、見せてもらえるって言われたんですけど・・」、と言うと、私たちをEdwardian
Drawing Roomに連れて行き、「ちょっと待っててね」、と言ってマネージャーを呼びに行った。しばらくして、「マネージャーが戻ってきたらご案内しますから」とのこと。
ラッキー!! 今日は滞在客がいないらしい。部屋が空いている可能性は低いと思っていたので、これって、神さまからの誕生日プレゼントかしら?、と、喜んだ私であった。
オスカー・ワイルドの部屋は118号室。通りに面した窓は大きく、光がたくさん差し込む明るい部屋で、中はすっかり近代化されており、すこぶる快適に過ごせそうだった。「この部屋、開いてることが多いんですか?」と尋ねると、「たいていは滞在客がいるのよ」との返事。「じゃぁ、私たち、ラッキーなんですね」。すっかりうれしくなった。
このあと、Edwardian Drawing Roomに戻り、アフタヌーンティーセットをオーダー。カリブ海から1か月の予定でやって来たというウェイターさんだったが、とても感じがよかった。
「勤めていたホテルがつぶれちゃったもんで、同じ系列のこのホテルで、短期間、働くことになったんだ。来週には帰るんだけどね」、と話しかけてきた。家族で写真を撮り合っていたところ、「3人で写してあげましょうか?」というので、お願いした。これが、この旅で唯一の、3人で納まった貴重な写真。おかげさまで、いい記念になりました。ありがとう。
私の誕生日、ということで、まずはシャンパンをお願いし、「おめでとう」の乾杯。こんな素敵な部屋でアフタヌーンティーをいただきながら祝う誕生日なんて、めったに迎えられるものじゃない。一生の記念になるだろう。
やがて、紅茶が運ばれてきた。そして、溢れるばかりのサンドイッチとスコーン、フルーツタルトが載った2段式のトレイと、フルーツケーキが運ばれてきた。サンドイッチには、イギリスでは定番のキュウリのサンドイッチもあった。うーん、おいしい。。。。
最初にシャンパンを一杯いただいたせいか、母も私もちょっとほろ酔い気分。古きよき時代の雰囲気を漂わせるEdwardian
Drawing Roomで、こうして静かに時は過ぎていった。
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歴史のあるタウンハウスでお茶を楽しみたい方々にオススメである。
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