打歩詰の初形。 この打歩詰は、36と、同玉、37歩、同玉と35のと金を消去すれば解消できます。 一見広そうな玉ですが、37歩に45玉なら46歩、35玉なら24龍があるので大丈夫。
36と、同玉、37歩、同玉、38歩、36玉、
ここで27龍の活用を見て47とと捨てるのが軽妙な一手。
47と、同玉、27龍、46玉、37龍、45玉、
また打歩詰ですが、よく見ると、初形から左に1筋、上に2段、桂馬の利きにずれた形になっています(35との代わりに33銀ですが、44銀成とできるので問題なし)。
ということは、あとはお楽しみタイム。
44銀成、同玉、45歩、同玉、46歩、44玉、
55と、同玉、35龍、54玉、45龍、53玉、
52銀成、同玉、53歩、同玉、54歩、52玉、
63と、同玉、43龍、62玉、
最後は53龍では61玉で続かないので、53歩成と変化して収束です。
53歩成、73玉、54と、62玉、63と、51(61)玉、52龍(と) まで41手
作者 「「No.218の竜版」のような図もお送りしてあったと思うのですが、それについては若島先生の改良案がありますので、一応お送りします。 20091229−10「昇竜」」
元の投稿図は右の図。 盤面26枚とちょっと駒数が多いので、改善の余地ありと保留にしていました。 しかし、ここまですっきりできるとはびっくり。
さすが若島さんです。
なお、元の図は「昇竜」と題名がついていますが、菅野さんにはくる展No.200「昇龍」があって混乱しそうなので、今回の出題図は題名なしとしました。
移動趣向は縦横または45度斜めに移動するのが普通で、本作やくる展No.218のように桂馬方向への移動趣向は、珍しい。 くる展では、やよいさんも、くる展No.167やくる展No.188、くる展No.210など、横桂馬方向も含めていろいろ創作されています。 みなさんもいろいろな方向への移動趣向の創作に挑戦してみてはいかがでしょうか。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- ronさん:
- 龍がダイナミックに動くのではなく、小刻みに動くところが印象的。
若島先生の原図を知らないので、そちらがどういうものなのかも気になるところ。
若島作の改良ではなく、菅野作の若島さんによる改良でした。
- 小山邦明さん:
- 面白い繰り返し趣向で楽しめました。
- ぬさん:
- 勢いで53龍とすると不詰。
- 時風瑞季さん:
- 若島先生のどのような作を改良されたのでしょう?
上記の通り、若島さんによる改良でした。 紛らわしくてすみません。
- 山下誠さん:
- 味方の駒の勢力を弱めながら龍を前進する楽しい趣向。
- 嵐田保夫さん:
- 昇龍の勢い。
- S.Kimuraさん:
- 66から逃げられないようにするのに苦労しました.
- 池田俊哉さん:
- 打歩回避をしながらの斜め送り。打った54歩をとに変えるマジックも良い感じ
- 隅の老人Bさん:
- 易しく解けるが、巧妙な作品。
歩打に続いてのと金捨て、感心の好手順です。
- 高田明浩さん:
- 「と」を捨てるのが気持ちよかったです。
- やまかんさん:
- こういうの好み。
- やぶいりさん:
- 大詰めになって千日手かと一瞬ドキリ
- 秀和歌さん:
- 打ち歩詰打開のテーマをくるくるさせてしまうとは。
- 占魚亭さん:
- 原図はどんな図だったのだろうか。
解説参照。 ちょっと重たい配置でした。
- 長谷繁蔵さん:
- 文字通りやさしい趣向詰。収束キレイに決まる。
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