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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.258 やよいさん
くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
受方は持駒なし 70手台

くるくる展示室No.258 やよい

ひと目で趣向詰とわかるきれいな形。 受方は持駒なしですから、離し飛車を打てば逃げる一手ですが、手拍子に12飛と打つと24玉、23と(22飛成は35玉で逃れ)、同玉、22飛成、14玉で失敗。 11飛と更に離して打つのが23と、同玉のとき飛車へのあたりを避ける好手です。

  11飛、24玉、23と、同玉、33歩成、24玉、34と、同玉、

玉を3筋に追って横から飛(龍)で王手する形にするのが詰方の狙い。 11飛に25玉は16銀から35飛成なので24玉と逃げますが、ここで23と〜33歩成〜34とと2枚捨てて強引に3筋に誘導します。

  14飛成、35玉、15龍、34玉、33と、同玉、43歩成、34玉、44と、同玉、

43歩成や44とに23玉は32銀不成以下。 ここまで来れば、と歩2枚捨てながらの龍ノコ送りと見当がつくところ。 続けて楽しみましょう。

  24龍、45玉、25龍、44玉、43と、同玉、53歩成、44玉、54と、同玉、
  34龍、55玉、35龍、54玉、53と、同玉、63歩成、54玉、64と、同玉、
  44龍、65玉、45龍、64玉、63と、同玉、73歩成、64玉、74と、同玉、
  54龍、75玉、55龍、74玉、73と、同玉、83歩成、74玉、84と、同玉、
  64龍、85玉、65龍、84玉、83金、同玉、93香成、84玉、94成香、73玉、

最後の94成香は香が利いているので、73玉と逃げるしかなく、収束に入ります。

  72金、同玉、62龍、81玉、71金 まで73手

作者 「横追いタイプの龍ノコ追いです。サイクル毎にと金1枚を捨てる既存例があるようですので捨駒を増やしてみましたが、「と金と歩を順繰りに捨てる」手筋自体もありがちかも知れません。」

1サイクルでと金と歩を捨てながら龍ノコで横に送る趣向をシンプルな配置で実現した作品。 最初の投稿図は右図のように合駒制限のための花駒を配置した図でした。

と金を(あるいは歩成、歩打ちで)捨てながら(縦型または横型の)龍ノコで送る作品は、駒場和男さんの「御殿山音頭」(1963年12月近代将棋)が最初でしょうか(修正図が「御殿山囃子」と改題してゆめまぼろし百番」第98番に収録)。塚田賞作品の魅力(13)(近代将棋昭和53年7月号)2詰将棋の欠片)で紹介されています。

その後も何作か作られていますが、特に相馬康幸さんの「起承転結」(相馬康幸Collection No.12詰将棋マニアックス))は、単純龍ノコ、と金捨て龍ノコ送り、成桂・歩捨て龍ノコ送りの3つの龍ノコ趣向を盛り込んだおもしろい作品。 この作品の成桂・歩捨て龍ノコ送りは、捨て方は本作に似ていますが合駒入りで、本作とはまた違った味わいです。 あわせてご鑑賞ください。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

小山邦明さん:
合駒で歩が打てないのがくやしい!!
ぬさん:
くるくるだから歩成に玉を寄る手はないはず…
41・31の2枚の銀が、その変化に備えた配置でした。
山下誠さん:
合駒を考えなくてよいので、安心して一間龍で迫れる。
嵐田保夫さん:
最後の所がちょっとダレたのが惜しまれる。
S.Kimuraさん:
と金を4段目に引いたときに3段目に逃げる変化が,筋によって微妙に違うので,ちょっと苦戦しました.
この変化も41・31の2枚の銀でうまく処理しています。
池田俊哉さん:
普通なら奥に潜り込みたい玉が、合効かずのためにもたもた動く姿がユーモラス
隅の老人Bさん:
2歩禁で合駒が出来ないのは口惜しいな。
それにしても、巧みにと金と歩が消えますね。
やまかんさん:
序盤難しいところを抜けたら楽しい手順でした。
やぶいりさん:
ジャブをくり出しつつロープ際に追い詰める感じ
秀和歌さん:
ブロックを次々と壊していく。玉のハンマー、動力は飛車。
占魚亭さん:
歩の捌きがいいですね。
長谷繁蔵さん:
竜の動き面白い。

くるくる展示室No.258 解答:12名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  小山邦明さん  隅の老人Bさん
  占魚亭さん  ぬさん  長谷繁蔵さん  秀和歌さん  やぶいりさん
  やまかんさん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。