私の白い影論
私の疑問
皆はこう考える
ロケ地探訪
中居の不思議
NN病日記
サイドストーリー
バイブル
感想はこちらへ
TopPageへ
公式HPへ

 

  


はとぽっぽさんが書いたサイドストーリー 「君に伝えたいこと」


■ なおえおとうさん 2
 

はじめて「なおえおとうさん」にあったのはおかあさんのおなかのなかだった。
そのひ、おかあさんはおおきなみずうみにきていた。ちかくで、ちゃぷちゃぷとみずのおとがしてたんだ。

「直江先生・・・」

おかあさんはおとうさんをよびながら、ずっとないてる。
さっきからずっと・・・ここからうごかないんだ。ぼくはすごくこわかった。

(ようすけ・・・ようすけ・・・きこえるか・・・)
だれ?・・・どこにいるの・・・?ようすけってぼくのこと?
(そうだ・・・ようすけのおとうさんだよ・・)
おとうさん?おかあさんがなまえをよんでたひと・・?
(そうだ・・・)
ぼく、まだ・・・めがみえないんだよ。どこにいるの?
(うん・・・わかってる・・・だいじょうぶだ・・・)
おかあさんはどうしたの?ぼく、なんだかこわいよ・・・。
(おかあさんをたすけてほしいんだ・・・ようすけにしかできないんだ)
うん。おかあさんがくるしそうにしてるね。おとうさんをよんで、ずっとないてるんだ。
(そうだ・・・おかあさんにはおとうさんのこえがきこえないんだ・・・だから、ようすけがたすけてくれないか・・・)
うん。ぼく、どうすればいいの?
(おかあさんのおなかをけとばすんだ・・・ぼくはここにいるよって・・・しらせるんだ。そうすればおかあさんはきっと、げんきになる・・・)
うん。やってみるね。
(たのむぞ・・・ようすけ・・・)
うん!

ドン、ドン・・・ドン、ドン。
(そうだ・・・じょうずだぞ、ようすけ・・・)
ぼくはおかあさんのおなかをおもいきりなんども、けとばしたんだ。

「陽介がおかあさんのおなかをはじめて蹴飛ばしたのが、おとうさんの誕生日だったのよ」
このまえ、おかあさんがはなししてくれたとき、ぼくはしってたけどだまってた。
「陽介は小さくて、お腹のなかでおとなしくしてたからあまり動かなくて心配してたのよ」
おとうさんがとなりで、おかあさんとぼくをみてわらってた。
あのとき、おかあさんはちょっとさみしくなってて、ぼくといっしょにおとうさんのところへいきたいっておもってたんだね。
だから、おとうさんはぼくのところにきたんだよね。
(ああ、そうだよ・・・)
でも、おかあさんにはないしょなんだね。
(ああ、そうだよ・・・)

「なおえおとうさん」とのやくそくなんだ。だれにもいわないって。
ぼくがおとうさんとはなしてるのがわかったら、おとうさんがきえちゃうんだって。
おかあさんにだけはおしえてあげたかったけどがまんした。
どうしてきえちゃうのかな?

<<Back  Next>>
HomeHPへ  

ご意見、ご感想はこちらまで
All Rights Reserved, Copyright (C) 2001,2009,S.K.