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■また来ればいい。
『彼女をボートに乗せるって約束したな。あの約束は果たしていない。
それから彼女は一人でボートに乗ったと言っていたっけ。
昨夜は8月にボートに乗る約束をしてしまったが、その約束も果たせない。』
そういう思いからだろうか。
倫子の誕生日の翌日、雨降りの中、「今しかないというように」直江はボートに乗ろうと言い出す。

しかし、ボートは休業。倫子はどうしても直江とボートに乗りたかった。
必死にボートを動かす倫子。その倫子に直江は言う「また来ればいい」と。
確かな約束はできないが、倫子のために嘘をつく。

「ボート乗れなくてよかったかも。
 ボートに乗れなかったからこうして歩けてるわけだし。
 約束があるってことは先に楽しみがあるってことですものね。」

この時点で倫子は直江の嘘の中に入っている。
倫子は、感じている不安を奥底に抑え込んで、直江の言葉を信じようとしている。
『先生のお誕生日にはボートに乗せるって約束したもの』
『今日は乗れなかったけど、また来ようって言ってくれたし』
不安を感じているからこそ、ことさら約束が大切になる。
−先生はいなくなったりしない−
「また来ればいい」という直江が言ってくれたことで、倫子はさらに直江の嘘の中に入っていく。

 

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