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■このままずっとそばにいてくれ。ずっとオレのそばにいてくれ。
彼が自分のことを「オレ」というのは、彼の気持ちが平常心ではないとき、感情の高ぶりがあるときに使用されている。
彼女の誕生日を祝っているときにポケベルが鳴る。そしてかけつけた病院で痛みに襲われる。かなりの痛みだったのだろう。自分で注射も打てず、そばにいた三樹子に打ってもらわなければならなかった。痛みがおさまるのを待って、倫子が待つマンションに帰るのだが、死への恐怖がおさえきれずに自分を迎えた彼女に「そばにいてくれ」と言ってしまう。
いつも冷静な直江が帰ってくるなり自分を抱きしめて「そばにいてくれ」 という。その様子は尋常ではなかったが、彼女は「私もそばにいたいです」と言う。
実は彼女は部屋に一人でいるとき、大量のレントゲン写真があるのを見てしまった。先生のレントゲンだろうか。まさかと思いながらいやな予感を持っている。

彼女を抱きしめながら、直江は途中で我に帰る。
『ああ、そうだ、今日は彼女の誕生日だったのだ。こんなふうに自分の気持ちを押し付けてはいけない。プレゼントをあげなければ』
気をとりなおし、帰る途中で買ってきたネックレスを渡す直江。うれしそうに微笑む倫子。抱き合う二人。
抱き合いながら、二人に浮かぶ表情が痛々しい。プレゼントを渡せてほっとしながら、でも死への恐怖を忘れられない直江と、直江の心遣いがうれしく幸せを感じながらも直江の身に何かあるのではと疑わずにはいられない倫子。

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