Manila, February 1945
アジア太平洋戦争とフィリピン

  目次

日本のフィリピン占領体制/ 戦争被害と戦後補償/戦争の記憶(1)/戦争の記憶(2) /史料集 /文献目録 /これらのページについて  / 中野聡ホームページに戻る  

   

フィリピンは、アジア・太平洋戦争における日米戦の最大の戦場であり、最悪の戦禍を蒙った地域のひとつでもあります。そしてこの戦争は、すでに戦前から1946年7月4日に予定されていたフィリピン共和国のアメリカ合衆国からの独立のあり方、戦後・独立後のフィリピンの歩みにも大きな影響を与えました。言いかえれば、フィリピンを戦場として戦った日米両国は、この国の歴史の在りように深い責任を負っているのです。ここでは、これらの歴史への理解を深める目的で、私の幾つかの仕事をまとめてみました。まず、「日本のフィリピン占領体制」(1993年度歴史学研究会現代史部会報告の原稿)では、他の東南アジア諸国とも比較しながら、日本の占領体制の特徴や、残虐行為の背景、フィリピンの歴史の方向性に与えた日本占領の影響について論じています。このテキストとリンクした史料集も掲載しましたのでご覧下さい。次に、「戦争被害と戦後補償」(『世界』1994年2月号特集「白書・日本の戦争責任」から)では、フィリピンにおける戦争被害の概要、補償問題をまとめました。さらに、戦争の記憶(1)戦争の記憶(2)では、私の滞在中にフィリピンが迎えたふたつの戦後50周年記念行事(レイテ島上陸作戦50周年、マニラ戦50周年)をめぐって私が感じたことをエッセイ風にまとめておきました。このふたつのテキストは、日本の戦争責任資料センターが刊行する『季刊・戦争責任研究』に掲載したものです。今後もこのページを、「フィリピンにおける第2次世界大戦史」を考える史料・教材集として充実させたいと思います。皆さんのご意見・ご感想をお待ちしています。 


updated 2004/02/06