ガウスの記号 :トピック一覧  

定義
性質  

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定義:ガウスの記号 [a]

定義

・「実数a整数部分
  [a] 
 とは、
 実数aを超えない最大の整数
   すなわち、実数aに対して、「bab+1」を満たす整数b 
 のこと。
・ここで使用される記号[ ]は、ガウスの記号と呼ばれる(少なくとも日本では)。

[文献]

 ・『岩波入門数学辞典』「ガウスの記号」(p.85)
 ・赤攝也『実数論講義』定義8.4.1(p.238)
 ・上野健爾『岩波講座現代数学への入門7-8:代数入門1』§2.3(c)連分数展開(p.60)。
 ・永倉宮岡『解析演習ハンドブック[1変数関数編]』ex1.1.17(p.13)。
 ・杉浦『解析入門I』定理3.7 (p.29):任意の実数aに対して[a]が唯一つ存在することの証明
 ・加藤十吉『微分積分学原論』定義2.3の下(p.15)

[関連事項]

 ・活用例:実数の十進小数展開 

具体例

実数aが正であるときの[a]の例
  [1.25]=1
  [1/2]=0
  [3/2]=1
  [2.999]=2
  [3.1]=3 
実数aが、たまたま正の整数であったときの[a]の例 
  [3]=3
実数aが負であるときの[a]の例
  [-1/2]=−1
  [-2.99…9]=−3
  [-3.1]=−4
  [-5.41]=−6
実数aが、たまたま負の整数であったときの[a]の例 
  [-4]=−4
  


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性質:ガウス記号

性質

任意の実数aに対して、[a]a[a]+1   ∵定義より 
  

[文献]

 ・『岩波入門数学辞典』「ガウスの記号」(p.85)
 ・赤攝也『実数論講義』定義8.4.1(p.238)

任意の実数aに対して、0≦a<1  [a]=0 
任意の実数aに対して、 a<0  [a]=−[a]−1  
任意の実数aに対して、0≦a[a]<1

[文献]

 ・加藤十吉『微分積分学原論』定義2.3の下(p.15)

・関数f(x)=x[x]は、周期1の周期関数

[文献]

 ・永倉宮岡『解析演習ハンドブック[1変数関数編]』ex1.1.17(p.13)。





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