動物病院で遭遇した医療事故

事件概要


被告病院受診に至った経緯
平成17年8月当時10歳だったポン太には、軽度の僧帽弁・三尖弁閉鎖不全がありましたが、薬の投与で進行は抑制され日常生活には全く支障ありませんでした。
また、甲状腺機能低下症もあったことから、ホルモン剤を毎朝補充投与していました。

直前まで通院していた病院では、院長が処方指示し、補助についていた獣医師あるいは看護士が調剤をしていたことから、渡された調剤薬が、当日院長から説明を受けた薬量とは違っていることが度々あったため、夜間に一般診療を行っていると聞いていた東京動物夜間病院に、常用薬が残り2日分になった18日に連れて行ってみることにしたのでした。


事件経過
18日のポン太は、前夜から時々軽い咳き込みがみられていましたが他に異常はなく、食欲もあり元気でした。
ところが、問診もないまま行われた検査で肺水腫と診断され、「数日預かります。」と告げられました。
   18日夜 東京動物夜間病院に入院
   19日早朝 アニマルメディカルセンターに転院し入院
   20日夕方 退院
   21日深夜 動物救急医療センターに入院
   22日早朝 アニマルメディカルセンターに転院し再入院
   22日夕方 退院
   23日午後 アニマルメディカルセンターに再々入院
の経緯を経て、23日23時過ぎに死亡しました。

23日19時41分に容体急変との電話を受け、病院へ駆けつけたときに中村獣医師から、「血栓ができたようです。よくあることなんです。」と言われただけでした。
死因を告げられることもなく、入院中の負傷(20日退院時に舌先が黄身色になりしこりのように硬くなっていました。23日容体急変で駆けつけた時には舌先が5〜6o切り裂かれていました。)の原因についての説明もありませんでした。
動物救急医療センターの院長でもありポン太の担当とされていた土屋獣医師とは、一度も対面することができませんでした。

死亡した原因を尋ねるために病院を訪問しても、獣医師らは面会を拒んだことから、アニマルメディカルセンター院長に対し手紙で回答を要求しました。
その回答には肺水腫と診断して治療にあたったとあるだけでした。

検査数値表が添付されていたものの、死因については全く記されていなかったため、手元にある処方薬を薬剤師に分析してもらい、数値の変動と照合した結果、血管拡張剤と利尿剤の過剰投与から急性腎不全を発症していたこと、さらに腎不全発症後も添付文書に従わずにそれらの投与を続けたことから尿毒症、血栓症まで発症して死亡したことが判明しました。



…詳細は原告陳述書をご覧ください。















23日の病院からの着信履歴
病院に到着する直前に受けた最後の電話の後、心肺停止に。
(カルテには容体急変の時間も死亡した時間も記録されてません。)






病院側からの回答書@

病院側からの回答書A



検査データ一覧表
(検査数値を日ごとにまとめた一覧)


原告陳述書
※ 一部氏名等を伏せてます。
 裁判所提出分には記してあります。