その3

8/8(日)

ここでこの日のコースを紹介。マップを参照してください。高低差はS720iのデータ参照。菅平のレストハウスで休憩中に計測が中断してしまったので、2つに分かれてしまっています。前半の上田駅〜菅平までのデータがこちら。後半の菅平〜長野市街のデータがこちら

上田駅を出発してR18で小諸方面へ走り、海野宿に寄ってから県道94号で地蔵峠(1732m)を越える。田代へ下ってからR406で鳥居峠(1362m)を越える。峠を下ってから菅平(1312m)まで上り、長野市街へ下る約85kmのコース。


準備に時間がかかり、上田駅を午前10時頃出発。人も車も少なく、穏やかな雰囲気。R18を小諸方面へ走り出すが、路面が粗くて走りづらかった。交通量は少なく、車も余裕を持って避けてくれるので、その点はよかったけど。


空は気持ちのいい青空になり、気温がどんどん上昇。早くも汗だくになる。しかし、ここら辺は湿度が低いために、神奈川のようなジメジメした蒸し暑さではなく、暑いけど不快感は少ない。走っていると乾いた涼しい風が吹いてきて、とても気持ちいい。


しばらく走ったところのローソンで最初の休憩。コンビニは正にオアシス。日陰に座って補給をしながら地図を眺める。ついでにモブログ用の写真も携帯で撮る。



しばらく走ると海野宿への交差点にやってきた。ここを曲がり、海野宿へと向かう。下りだったので帰りは上りとなるが、かなり気持ちのいい景色が広がっていて、気分は上々。


海野宿橋の下には、しなの鉄道が走っていた。その向こうは千曲川。


昔ながらの町並みが残る海野宿。ほとんどの店が閉まっていたので閑散としていたが、観光客も少なく、静かな雰囲気を楽しめた。とりあえず端まで行って、引き返してきた。


海野宿を出ると、先ほど下ってきた。緩い坂道を上る。夏っぽい青空の下、とても絵になる道だ。


牧家交差点を左折し、県道94号へ。普通の青い看板がなかったので心配になって地図で確認したが、やはりこの交差点であっていた。ここまでは緩やかな下りが続いていたが、ここからは地蔵峠まで上りとなる。17kmで1200mアップ。

ここまでは大した上りがなかったので気付かなかったが、ここで最低ギアの39x27Tでも上りがきついことに気が付いた。普段のキャリアや荷物などを付けない状態での感覚で考えていたので、リア27Tがあればどんな坂もなんとかなるだろうと思っていたが、後ろに荷物を載せると状況が一変。まだ緩やかな坂なのに27Tに入りっぱなし。これから勾配がきつくなると思うと、先が思いやられる…。


序盤はまだ勾配が緩いので、一番軽いギアでじっくりと上っていく。気温が高く、畑の中を走る道のために日陰がほとんどない。かなり暑いが、少しずつ高度を上げ、見える景色がよくなっていく様は、とてもよかった。


県道94号は東部嬬恋線という名前がついている。前方には、これから上るであろう山が高く聳えている。モクモクした雲が夏っぽい。しかし、あの手の雲の下は天気があまりよくないような気がする。


県道79号線との交差点を過ぎたところで、急に勾配がきつくなった。


今の標高は500m台。これから上る地蔵峠は1732m。1100m以上アップすることになる。先は長い。焦らずにじっくりと上っていく。



貴重な日陰である木の陰に入って小休憩。この道は本当に日陰が少ない。木陰がオアシス。ふと後ろを振り返ると、今まで走ってきた道が長く延び、先ほどまでいた辺りがだいぶ下の方に見える。走った分だけ高度が上がる。


見える景色はのどかな畑など。こうした景色を眺めるために、こんな所まで走りに来たのだ。日々のビルに囲まれた雑踏の中の生活とはかけ離れた、静かな、のどかな風景。その中を自分のペースでゆっくりと走っていく。


道路の先がゆらゆらとしている。陽炎が見えるほど暑い。ここまで望遠で撮れるFZ2でなければ、ここまでの写真は撮れなかった。この旅は、EXILIMとFZ2を両方持ってきた。適材適所に使い分けていく。



しばらく上ったところで景色がさらに開けた。だいぶ高いところまで上ってきた。


三脚を立てて、セルフで撮影してみた。一人旅では、自分が走っている写真を撮るのは一苦労だ。しかし、その分貴重な写真となる。こうして見るといかにも気持ちよく走っているワンシーンのようだが、実際はシャッターを押してから慌ただしく自転車の所まで戻り、アタフタとペダルをこぎ出したところだったりする。この写真がこの旅で唯一、自分が自転車に乗っている写真。けっこううまく撮れたので、気に入っている。


下界を一望。町の先には山。さらに上には白い雲と青い空。夏だ。夏のモクモクした雲は、眺めていると色々なものに見えてくる。


勾配がきつくなってきた。午後0時を回り、気温がどんどん上がってくる。暑さと坂できついが、景色は最高だ。振り返れば今まで上ってきた道や下界の景色が見れたのはこの辺りまで。この先は木々に遮られて展望がなくなる。


貯水池のようなものがあった。水はかなりきれいで、透き通っていて底がよく見えた。水は、見るだけで涼しくなるから不思議だ。


道の両側を木々に挟まれ、いよいよ展望もなくなった。これからは、ただただ黙々と坂を上っていく。


勾配がかなりきつくなり、10%の上りが続いた。荷物があると、最低ギアでもかなり辛い。部分的に10%を越えた勾配もあり、そこはダンシングでないと上れなかった。荷物があると、ダンシングするのが難しい。後ろが重くてフラフラする。


あまりにも坂が続くので、次第に余裕がなくなり、かなりいっぱいいっぱいで走っていた。景色を眺める気力もなく、ただ下を向いてペダルを回していた。きつい。初日からこんなきつい峠を選んだのは失敗だったかな…なんて思った。

ダブルボトルに満タンに入れていたドリンクも、この上りでどんどん消費していき、最後の方はついに飲み物が切れてしまった。この暑さでは、水分補給が生命線。峠まで後数kmほどの所で切れたので、残りの距離が恐ろしく辛かった。


13時半頃、ようやく地蔵峠へ到着。地蔵峠は峠の標識があるわけでもなく、ただレストハウスと駐車場があるだけだった。峠の看板でもあればそこで写真を撮ったりして、峠を上った実感が沸いてくるものだが、それがないのが残念だった。レストハウスの自販機でアミノサプリ500mlx2をボトルに入れて補給。ようやく飲み物を飲めて生き返った。

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